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ラグビー コラム 2020年6月26日

今年はブルーズ旋風が起こる!?ハイランダーズと無敗同士の激突へ。スーパーラグビー アオテアロア第3節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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ブルーズが台風の目になりつつある。

新型コロナ禍を乗り越え、6月13日に開幕したニュージーランド(NZ)国内大会「スーパーラグビー(SR)アオテアロア」。

開幕2連勝のブルーズは、6月27日(土)、1勝0敗のハイランダーズを地元イーデンパーク(オークランド)に迎えて開幕3連勝を狙う。


ブルーズといえば過去9シーズンにわたりプレーオフから遠ざかり、SR優勝は実に17年前の2003年シーズンまでさかのぼる“古豪”。近年のNZカンファレンスでは最下位が定位置だった。

しかし今年のブルーズはひと味もふた味も違う。

SRアオテアロアの開幕戦では、満員御礼のイーデンパークで強豪ハリケーンズを30-20で撃破。第2節ではチーフスに24-12で勝利して開幕2連勝を飾った。

光るのはディフェンス力だ。88.1%のタックル成功率はリーグ1位。第2節チーフス戦における12失点は4本のPG(ペナルティーゴール)によるもので、トライはひとつも許さなかった。

セットピースも安定。ここまでラインアウトは成功率90.3%、スクラム成功率に関しては100%だ。ラインアウトはディフェンスも効果的で、開幕節ハリケーンズ戦では相手のラインアウト成功率は73.7%まで落ち込んだ。

躍進の理由のひとつとして、ポジションの縦軸にタレントが揃ったことも挙げられるだろう。

もともとリーコとアキラのイオアネ兄弟などタレントは豊富。しかし主に10番に絶対的なプレーメイカーを確立できなかった。

しかし2018年にハリケーンズから移籍し、ケガによるシーズン全休を乗り越えたSOオテレ・ブラックが昨シーズンから本領発揮。視野が広く落ち着きのある司令塔として、今年も中断前のスーパーラグビーで存在感を放っていた。

ここへ本格化した24歳のSHサム・ノック、ハリケーンズ時代はチームメイトだったFBボーデン・バレットが15番として君臨。バックスの縦軸(9、10、15番)が揃った感はある。

さらに若手の新戦力も台頭している。

フォワードの新戦力の筆頭はノンキャップのNO8ホーキンス・ソトゥトゥだろう。

父ワイサケはヤマハ発動機でプレーした元フィジー代表。そんな父譲りのスピードを活かした突進も魅力だが、ハンドリングも巧み。

第2節チーフス戦の後半31分には鋭いカットパス(飛ばしパス)でトライをアシスト。運動量も多く、ディフェンスでもタックル局面に再三登場する。

バックスでは同じくノンキャップの21歳、WTBケイリブ・クラークの活きが良い。

高校時代は地元オークランドで短距離王者だったスプリンターは、開幕節でSR公式のパフォーマンス・オブ・ザ・ウィークを獲得。チームの前進に常に貢献している。

ハイランダーズ戦の出場メンバーが発表されている。ブルーズの先発15人は先週から変更はなかった。

LOパトリック・トゥイプロトゥが主将として牽引し、FW第3列にはFLアキラ・イオアネ、FLダルトン・パパリィ、そしてNO8ソトゥトゥというハードワーカー3人が居並ぶ。

バックスは上記のSHノック、SOブラックのハーフ団。ここにWTBクラーク、CTBリーコ・イオアネ、FBバレットが顔を揃える強力布陣となっている。

一方、開幕2連勝を狙うハイランダーズ。


劇的なドロップゴールで逆転勝ち(28-27)を収めた開幕戦から、休みの週(バイ・ウィーク)を挟み、先発15人中14人は変えずにオークランドへ乗り込む。


唯一の変更はフルバック。今年デビューのヴィリモニ・コロイに変え、同じく新加入でNZ7人制代表のスコット・グレゴリーにチャンスが与えられた。

共同主将はハンドリング技術も高いスクラメイジャー、いぶし銀のHOアッシュ・ディクソン。もう一人はNZ代表のSHアーロン・スミスだ。

3年目のアーロン・メイジャーが指揮するハイランダーズは、アシスタントコーチがトニー・ブラウン(日本代表アタックコーチ)とマーク・ハメット(サンウルブズ初代ヘッドコーチ)。

日本ではお馴染みの2人が関わるハイランダーズは、敵地でブルーズの連勝を止められるか。

見どころ満載の「ブルーズ×ハイランダーズ」。6月27日午後4:00からJ SPORTS 4で生放送、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。


文:多羅正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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