本物の大観衆、本物のラグビーを目撃しよう。スーパーラグビー アオテアロア「ブルーズ×ハリケーンズ」プレビュー

すでに3万4000枚のチケットが売れた。

6月13日（土）開幕のニュージーランド（NZ）5チームによる国内戦「スーパーラグビー・アオテアロア」。
開幕節の14日（日）は、NZ最大の都市オークランドのイーデンパークで、地元のブルーズがハリケーンズを迎え撃つ。
スーパーラグビー・アオテアロアは、新型コロナウイルスの影響により3月中旬で中止になった国際リーグ「スーパーラグビー2020」の代替大会。
それぞれが世界ランク10位入り相当の実力を持つともいわれるスーパーラグビーのNZ勢が、8月16日まで10週にわたり、ホーム＆アウェイで計20試合を行う。

開幕直前に嬉しいニュースがあった。

NZでは国内で新規感染者が17日間連続で出なかったことなどから6月8日（月）に制限が解除となり、当初予定されていなかった観客収容が可能になった。
5万人以上を収容できるNZラグビーの聖地イーデン・パークで行われるブルーズ×ハリケーンズ戦は、NZ地元紙によれば11日（木）時点ですでに3万4000枚が売れているという。
本物の大観衆が見守るなか、世界最高レベルのラグビーが行われるのだ。
好調なチケット販売は、地元ブルーズに対する期待もあるだろう。
ブルーズは2003年に3度目の優勝を果たしてから約20年間王座から遠ざかる。近年はNZ勢の最下位が定位置だった。

しかし2020年シーズンはリーグ中止以前まで5勝2敗と絶好調。2012年以来8シーズンぶりのプレーオフ進出が期待されていただけに、新型コロナの登場が悔やまれた。
さらに今年はＮＺ代表のSO/FBボーデン・バレットがハリケーンズから移籍。司令塔を固定できずにいたブルーズに最高級の才能が加わった。
さらに衝撃的なニュースとして、神戸製鋼でプレーしていた元NZ代表の英雄、38歳のSOダン・カーターが新加入。
SR史上最多の1708得点を記録しているレジェンドが加わり、オールブラックスの新旧スターがチームメイトに。地元ファンの期待はいや増すばかりだろう。

一方、首都ウェリントンを本拠地とするハリケーンズも華々しい。
2019年ワールドカップで活躍したスクラムハーフのTJペレナラ、HOデイン・コールズ、FL／NO8アーディー・サヴェアら綺羅星のごときスターが揃う。
両軍はともに5月18日のトレーニング再開から約1か月の準備を経て、ラグビーに飢えていた大観衆の前で激突する。
両軍の出場メンバーが発表されており、まずは地元の大声援を受けるブルーズ。
2年目のレオン・マクドナルドHC（ヘッドコーチ）は「多くのポジションで競走が激しく、とても難しい選考だった」と語った。
キャプテンはNZ代表経験も豊富な巨人、LOパトリック・トゥイプロトゥが務める。

新加入した大注目のダン・カーターはメンバー外となったが、ボーデン・バレットが15番でブルーズ・デビューを飾る。10番は25歳のオテレ・ブラックだ。
「ボーデン（・バレット）は私達のチームにとてもフィットしている。今週は15番が最も私達の助けになると感じた。オテレ（・ブラック）は今シーズン序盤のベストプレイヤーの一人で、私達をよく導いてくれていた」（マクドナルドHC）
また2019年ワールドカップでは出場減で不完全燃焼となったリーコ・イオアネは、アウトサイドのCTB（13番）で先発。どんなプレーを見せてくれるのか要注目だ。

ハリケーンズも強力メンバーが並んだ。
まず共同主将のHOコールズ、SHペレナラが揃い踏み。
ボーデン・バレットが抜けた10番にはSOジャクソン・ガーデンバショップ。日本代表としてもプレーしたグレアム・バショップの甥（おい）っ子だ。
インサイドCTBは171センチながら抜群の度胸、突進力を持つンガニ・ラウマペ。WTBベン・ラムも世界最高峰のトライゲッターだ。
J SPORTSではスーパーラグビー アオテアロアの開幕節2試合を無料生中継&無料LIVE配信する。
「ブルーズ×ハリケーンズ」は6月14日(日)午後0:25よりJ SPORTS 1で生放送（無料）、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信（無料）だ。

今週末はラグビーを愛するNZ国民と共に、世界最高レベルの戦いを堪能したい。かつては当たり前だった、しかし今では夢のような光景を目撃しよう。