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ラグビー界で4年に一度の世界的イベントといえば、昨年日本で開催されたラグビーワールドカップ(RWC)である。15人制ラグビーの王者を決める世界最高峰の大会だ。しかし、ラグビー界にはもうひとつ、4年に一度の人気イベントがある。「ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ」の南半球ツアーだ。ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとは、ホームユニオンを呼ばれるイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドの4協会連合軍のこと。アイルランドは英国領北アイルランドと、アイルランド共和国が一緒にチームを作っているので、両国の名を冠している。
2009年 南アフリカ遠征 第1戦
4協会の選手にとって、ライオンズに選出されることはプレーヤーとして至上の名誉だ。両国のファンも大挙して応援に出かけ、代表同士の激闘に熱狂する。初遠征は1888年(オーストラリア、ニュージーランド)。胸のエンブレムにライオンがあしらわれていたので、いつしかライオンズと呼ばれるようになったが、愛称がついた時期には諸説ある。1989年のオーストラリア遠征から4年に一度のサイクルが定着した。オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの順に遠征。第1回RWCは1987年に始まったから、以降はRWCの合間の年に行われているわけだ。次回は、2021年、南アフリカ遠征である。
例年5月~7月のあいだの約1カ月のツアーで、国代表、選抜チーム、クラブなどと計10試合程度行う。4年のサイクルで3カ国を訪問するため、迎え撃つ国にとってライオンズと戦えるのは12年に一度だ。そのときに選手としてピークを迎えるのは運もあり、試合に出場できた選手にとっては、生涯忘れられない名誉となる。
2009年に行われた南アフリカ遠征のテストマッチ3試合(ライオンズ対南アフリカ代表スプリングボクス)も印象的だった。2009年といえば、日本では20歳以下の世界大会が開催された年であり、RWCの日本開催が決まった記念すべき年だ。ライオンズのキャプテンは、アイルランドのLOポール・オコンネル、闘争心あふれるプレーでチームメイトを鼓舞した熱血漢のリーダーだ。ツアーマネージャーはウェールズのレジェンドであるジェラルド・デーヴィス、ヘッドコーチはスコットランドの名将イアン・マギーカン。SOロナン・オガーラ、CTBブライアン・オドリスコル、ウールズのWTBシェーン・ウィリアムズら日本のファンにお馴染みの選手も多かった。
対する南アフリカは、2007年のRWCでエリスカップを掲げたHOジョン・スミットがキャプテン。指揮官は同国史上初の黒人監督ピーター・デヴィリアス。選手はビッグネーム揃い。若き日のPRテンダイ・ムタワリラ、全盛期のLOバッキース・ボタ、ヴィクター・マットフィールド、CTBジャン・デヴィリアス、WTBブライアン・ハバナもいた。
2009年 南アフリカ遠征 第3戦
ライオンズは、第1戦から6連勝。6月20日、ダーバンでスプリングボクスとの第1戦に臨む。この12年前(1997年)の対戦時は、テストマッチは2勝1敗でライオンズの勝ち越し。2007年のRWCで優勝した世界王者としては負け越すわけにはいかない。凄まじい気迫でフィジカル勝負を挑むスプリングボクス。ライオンズも一歩も引かない。プレトリアでの第2戦は、初戦ではスクラムの反則を何度もとられたライオンズが奮起。しかし、オドリスコルとジェイミー・ロバーツのCTBコンビが負傷退場するなど荒れた展開に。そして第3戦はジョハネスバーグで開催され、ライオンズが意地を見せる。さまざまなストーリーを楽しむためにも、できれば、3試合通して観戦してもらいたい。
文:村上晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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