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ラグビー コラム 2020年4月9日

サンウルブズが、世界を元気にする! 選手とファンがつながり、ひとつになるプロジェクトが始動

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、スーパーラグビーは休止中。今年がラストシーズンだったヒト・コミュニケーションズ サンウルブズについて心配しているファンは多い。しかし、サンウルブズには決してあきらめないチームカルチャーがある。再びプレーできる日を信じて選手たちは準備している。今、多くの選手は故郷に帰国しているが新型コロナウイルスによる皆さんの心身の疲れを少しでも和らげようと「SUNWOLVES ENERGY CHALLENGE PROJECT」(サンウルブズ・エナジー・チャレンジ・プロジェクト)が始動することになった。


公式サイトにあるプロジェクトの趣旨には、こんな一文がある。「世界は今、人々の安全と未来を守るために各国の行き来を封鎖しています。感染が拡大するにつれ鎖国状態になりつつある世界情勢ですが、世界はつながれるし、助け合えると、強く思っています。今こそ、World in Union.の精神を」。今こそ世界中の人々が団結し、この困難を乗り越えようというメッセージだ。

このプロジェクトに参加するには、2つの方法がある。世界中にいるサンウルブズの選手が同時にトレーニングする映像を見て応援する。映像を見てサンウルブズ流トレーニングにチャレンジすることだ。ファンの方も同じようにトレーニング動画を自分で撮ってSNSにアップすると抽選で選手と一緒にトレーニングできる権利が獲得でき、応援コメントをすることでサイン入りグッズが当たるプレゼント企画もある。詳しくは公式サイトにて確認していただきたいが、ライブトレーニングの第一弾は、4月11日(土)、日本時間の15時からだ。

今回のプロジェクトの趣旨、トレーニング種目などについて今季よりサンウルブズ入りした木村貴大選手、サンウルブズの体作りを担当するアシスタントS&C(ストレングス&コンディショニング)コーチ臼井智洋さんにお話を伺った。


──木村選手はスーパーラグビーが中止になって、どんな気持ちでしたか。

木村 僕はここまでのプレータイムが5分で、チームの中でまだ何も残せていません。クルセイダーズ戦(3月14日、これ以降休止に)のあと、このままスーパーラグビーが終わってしまったら僕はどうなるんだろうと不安でした。でも、今はできることをやろうという気持ちです。チームとしては活動できませんが、早朝に走るなど、いざ再開されたときのために準備しています。

──チームメイトと連絡は取り合っているのですか。
木村 選手だけのグループLINEがあるので、そこで話しています。仲が良いので、バカな画像やふざけた動画を送りあったりしていますね。

──臼井さんは、どんな生活ですか。
臼井 今回発表したプロジェクトの準備をして、自宅で行った動画をスタッフ同士でチェックし合ったりしていました。プロジェクトの発案者は、ヘッドS&Cコーチの太田千尋さんです。いつか試合ができると信じて活動するのが僕らの立場です。体の準備はやり続けなくてはいけない。まずは、家でできるトレーニングを選手に向けて発信しようというところから始まりました。

──この企画をどう思いましたか。
木村 僕自身はこういうときこそスポーツ選手の価値が問われると感じています。この企画を聞いたとき、嬉しかったし、めちゃくちゃ良いことだと思いました。全力で貢献したいし、気合が入っています。

──デモンストレーションの映像はどこで収録したものですか。
木村 サンウルブズの本拠地の市原です。一番時間がありそうで、すぐに市原に行ける僕と小倉順平が呼ばれたのだと思います(笑)。

──最初の8種目を選んだ理由を教えてください。
臼井 シンプルで分かりやすいエクササイズから紹介させていただきました。トータルで60種類用意しています。第二弾はレベルアップした8種目をやっていく予定です。

──世界中にいるサンウルブズの選手が一斉にエクササイズをするようですが、全員参加なのですか。
臼井 色んな環境に置かれているので、同時参加できない選手はいますが、リハーサルの時でも26名が参加してくれました。ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、ジョージア、日本の5カ国にまたがっています。

──木村選手は実際にやってみてどう感じましたか。
木村 これ、一般の人はきついと思いますよ。いまはサラリーマンで運動していないと友人と一緒にやってみたら、汗だくでついてこられなかったです。でも、全種目制覇して清々しい顔をしていました。いま、運動不足になっている人が多いと思うので、すごく良いコンテンツだと思いました。

──世界中にいるチームメイトと同時にやるのはどんな気持ちですか。
木村 久しぶりにみんなの顔を見て、ZOOM(テレビ会議システムの名称)の中で盛り上がりました。ベン・テオが丸刈りにしていて、お前、ほんとにベン・テオ?みたいなこと言ってみたり(笑)。

──ファンの皆さんには、どんなふうに楽しんでほしいですか。
臼井 選手たちの元気な姿を見ていただけるだけでも良いですし、できれば一緒に体を動かしてもらえれば。いま家にいる皆さんの体を動かすきっかけになって、心身ともにエネルギーを蓄えていただけたらなと思います。 木村 ファンの皆さんと一緒にエクササイズをするという機会はこれまでなかったですし、選手同士でリハーサルをしてみても楽しかったです。ヘンキー(ヘンカス・ファンヴィック)も頑張っていたし、ペイジー(ルディー・ペイジ)も汗だくでした。そんな姿を見て一緒に楽しんでほしいです。

──8種目のキーポイントを順番に教えてください。
  臼井
  【プッシュ・アップ・ローテーション】
しっかりアゴが床につくまで下げ、両手が垂直になるように上げる。
【エアー・フリースタイル】
水泳のクロールをイメージ。背中を鍛えたいので、背中を寄せ切って肩甲骨の間を使っている感覚になりましょう。
【ステップ・オーバー・ランジ】
しっかり大きく深く足を曲げてください。
【Vシットアップ】
つま先をタッチするように手足をしっかり上げる。できる方は万歳して手足を伸ばし切る。
【ダイアゴナル・キャット】
仰向けてお尻を地面につけたところから、自分の体を押し上げる。
【ロック・プレス】
逆立ちで腕立て伏せのイメージで。おでこを地面につけて、垂直方向に体を持ち上げるイメージ。お尻を高くキープする。
【モンキー・ツイスト】
手足の体格で自分の体を支えて足を高く上げる。
【ディープ・スクワット】
深くしゃがんで、しっかり立ち上がる。

ヒトコム サンウルブズ エナジーチャレンジ トレーニング Level.1

──約5分のプログラムですが、これを何回するのが理想ですか。
臼井 実際に選手がやると、4周で20分程度かかるプログラムです。皆さんは回数を半分にしていただいて、10分から15分で終わるトレーニングにしてはどうでしょう。それを一日一回で十分に良いトレーニングになると思います。
木村 一日一回を毎日継続してほしいですね。
臼井 これを継続してやったら、一般の方も、ラグビーができるくらいになると思いますよ。

──改めて、このプロジェクトへの意気込みをお願いします。
臼井 距離の離れたところに選手が散らばっているのがサンウルブズの特徴です。大久保直弥ヘッドコーチが、「コネクトしよう」というよく言っていますが、コネクトして、スローガンの「キープハンティング」をし続けているという姿勢をお見せしたい。サンウルブズならではのチャレンジだし、こういう状況だからこそ、みんなで一つになるというメッセージ、姿勢を伝えていければと思っています。
木村 皆さん、サンウルブズのみんなと一緒にチャレンジしましょう! よろしくお願いします!

文:村上晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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