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ラグビー コラム 2020年3月13日

サンウルブズ、3連覇中の絶対王者クルセイダーズに挑む。スーパーラグビー第7節

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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1月31日に始まったスーパーラグビーも第7節を迎える。新型コロナウィルスの影響で、遠征6連戦となったヒトコム サンウルブズ(オーストラリアカンファレンス)。

今週はスーパーラグビー3連覇中で、現在ニュージーランドカンファレンス2位につけるクルセイダーズと、オーストラリアのブリスベン、サンコープスタジアムで対戦する。

2月1日の開幕戦こそ、レベルズ(オーストラリア)に36-27で勝利したサンウルブズだが、その後、BYE(休みの週)を挟んでホームの秩父宮ラグビー場でチーフスに17-43と敗戦。

続く、第4節はアウェーでレッズに5-64、ハリケーンズに15-62、ブランビーズに14−47と4連敗中。初戦で獲得した勝ち点4のままで、オーストラリアカンファレンスでも全体でも最下位と苦しんでいる。

そんな中、長い遠征も折り返しに入り、選手たちは焼き肉を食べるなどしてリフレッシュしたようだ。

サンウルブズを率いる大久保直弥HC(ヘッドコーチ)は、前節のブランビーズ戦から、FW(フォワード)2名、BK(バックス)2名を変更した。

FW第1列は前節に引き続いてPR(プロップ)ニック・メイヒューとコンラード・ファンフィーレン、第6節のスーパーラグビーベスト15のHO(フッカー)エフィ・マアフが先発する。

リザーブも前節と同じくPRジャレッド・アダムス、ヘンカス・ファン・ヴィック、HOジャバ・ブレグバゼが控える。

LO(ロック)は開幕から先発出場を続けてきた谷田部洸太郎がリザーブに回り、ベン・ハインが初先発し、ここまで全試合連続先発での出場となったマイケル・ストーバークとコンビを組む。

FL(フランカー)はジャスティン・ダウニーとニュージーランド出身のミッチ・ジェイコブソンが先発に名を連ね、布巻峻介はメンバー外となった。

共同キャプテンでNO8(ナンバーエイト)のジェイク・シャッツは引き続き先発する。リザーブには相手のクルセイダーズでプレー経験のあるFLブレンドン・オコナーが入った。

BKはSH(スクラムハーフ)のルディー・ペイジ、SO(スタンドオフ)にガース・エイプリルのハーフ団が前節に引き続いて先発。早稲田大学4年の齋藤直人は再びベンチからチャンスをうかがう。

共同キャプテンの1人であるCTB森谷圭介がスターターに復帰し、元イングランド代表ベン・テオとコンビを組む。前節CTBだったシオサイア・フィフィタがWTB(ウィング)に回り、WTBタウタラタシ・タシと両翼を担う。

FB(フルバック)は安定感のあるジェームス・ダーガヴィルが復帰。先週スーパーラグビーデビューを果たしたWTB/FB竹田宜純と、早稲田大学4年のCTB中野将伍がベンチに入った。

戦術担当のコーチである沢木啓介コーチングコーディネータは「(悪いプレーをして)引きずって、ネガディブなプレーをしていたら絶対にいいアタックはできない。アタックをアグレッシブに取り戻そう」と選手たちに気合いを入れていた。

サンウルブズはやはりアタッキングチーム。3シーズン連続王者に攻撃的なラグビーでチャレンジする。

一方、4連覇を狙うクルセイダーズは、開幕戦はワラターズに43-25と勝利したものの、第2節は同じニュージーランドのライバルであるチーフスに15-25と敗戦。

その後はブルーズ、ハイランダーズ(ともにニュージーランド)に25-8、33−13、レッズ(オーストラリア)に24-20と3連勝。現在、勝ち点18でニュージーランドカンファレンス2位、全体で4位につけている。

今節はキャプテンのLOスコット・バレットを始め、PRジョー・ムーディー、HOコーディー・テイラー、SOリッチー・モウンガ、CTBジャック・グッドヒューと5人のオールブラックスを休養させた。

FWは5人を変更。第1列はPRムーディ、サモア代表のマイケル・アラアラトア、HOテイラーに替わり、PRジョージ・バウアー、オリバー・ヤーガー、ルーキーのHOブロディー・マカリスターの3人が先発する。

LOはニュージーランド代表キャップ32のベテラン、ルーク・ロマノがミッチェル・ダンシエとコンビを組む。

FLは前節に引き続いて21歳のトム・クリスティーが先発し、やはりルーキーのシオネ・ハヴィリがスターターの座を獲得した。NO8はトム・サンダーズに代わって、前節FLでプレーした20歳の新星カレン・グレイスが務める。

BKは3人の選手を入れ替えた。SH(スクラムハーフ)はエレアタラ・エナリに代わって、27歳のブリン・ホールが先発してゲームキャプテンを務める。SOはニュージーランド代表1キャップを持つブレット・キャメロンが務める。

CTBはオールブラックス入りが期待されるブライドン・エノーが、新人のダラス・マクロードとコンビを組み、WTBは昨年ブレイクしたニュージーランド代表のセヴ・リースと20歳のレスター・ファインガアヌクが入り、FBにはオールブラックスのジョージ・ブリッジが前節に引き続き先発する。

また、ベンチにはオーストラリアのレベルズから移籍したHOヒュー・ローチがクルセイダーでの初めての出場機会をうかがい、20歳のファーガス・バークがスーパーラグビー初キャップのチャンスを待つ。

クルセイダーズのスコット・ロバートソンHCは、「非常に若くて有望な選手に恵まれているので、今週そうした選手たちにチャンスを与えることができる。

彼らは私たちの高いレベルの環境の中で本当に一貫したトレーニングをしてきたので、試合を楽しみにしている」と若手選手の活躍に期待を寄せた。

サンウルブズは昨シーズン、クルセイダーズに3-50、11−33と連敗しているが、今シーズンは若手中心のクルセイダーズに対して果敢にアタックを仕掛けて、先手を取って勝つ流れに持ち込みたいところだ。

サンウルブズがディフェンディングチャンピオンに挑む注目の一戦は、3月14日(土)、ブリスベンのサンコープスタジアムで開催される。試合はレッズvs.ブルズ(南アフリカ)の前に行われ、日本時間午後2:45にキックオフされる。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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