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5か国15クラブによる最高峰リーグ「スーパーラグビー」の2020年シーズン。
第6節を終えて勝ち点で首位に立ったのは、ニュージーランド・カンファレンスの3連覇王者クルセイダーズ(勝点18)でもなければ、オーストラリア・カンファレンスで独走するブランビーズ(勝点18)でもない。
南アフリカ・カンファレンスのシャークス(勝点20)だ。
クルセイダーズなどより1試合多く消化していることは大きいが、過去5年のシャークスの総合順位は11、8、8、8、6。
新指揮官であるショーン・エヴェリットHC(ヘッドコーチ)のもと、躍進していると言ってよいだろう。
シャークスは3月7日(土)第6節、アルゼンチンから遠征してきた3勝2敗のハグアレスと、地元ダーバンで激突した。
シャークスはハイボールの再獲得から優勢に立った。
ハイボールのキッカーは2人。クボタに在籍経験のあるSHルイ・シュラウダー、’18年度は宗像サニックスでプレーしたSOカーウィン・ボッシュだ。
彼らが高精度のキックを蹴り上げ、競り合い、こぼれ球を何度も再獲得。前半4分のLOハイロン・アンドリュースの先制トライは、ハイボールの再獲得が起点となった。
さらに前半9分にはブレイク中のNO8シクンブーゾ・ノーチェが、PKからのクイックスタートで独走トライ。12-0と突き放した。
手鼻を挫かれたハグアレスだが、前半18分に反撃。
SOホアキン・ディアス・ボニージャの的確なクロスキックを捕球し、難なく右隅にグラウンディング。7点差(5-12)に迫ったが、シャークスは落ち着いていた。
シャークスは‘19年W杯に出場したCTBルカンヨ・アム主将、WTBマカゾレ・マピンピら豪華なバックス陣を誇るが、フォワードの献身性、一体感も武器だ。
さらに1トライを奪われて劣勢になったハグアレスは、モール攻撃に活路を見出そうとするが、これをシャークスFWが何度も跳ね返した。
ハグアレスは前半35分に相手反則からゴール前に侵入し、最終的にはFBホアキン・トゥクレがスコアした。しかし勝負をかけた直前のラインアウトモールでは取りきれておらず、大勢は苦しいままだった。
前半を22-12で折り返したシャークスは、後半は着実に加点していく。
ロングキッカーであるSOボッシュが後半3、8分に連続でPG成功。6点を追加して28-12とした。
この日のSOボッシュは3本のPG、2本のコンバージョンキックを決めて今季通算得点を72に伸ばした。72得点は断トツのリーグ1位(2位は46得点)であり、早くも得点王を視界に捉えている。
後半11分には途中出場のWTBマドッシュ・タンブエが鋭いチェイス、好タックルで相手の反則を誘発。
前半に続いてコンテストキックから好機を呼び込む展開で、敵陣右からのラインアウトモールでトライ。ゴールキックは失敗したが33-12と大量リードを得た。
ハグアレスは後半36分にWTBセバスティアン・カンセジエレが、左隅で力強くチーム3トライ目を決めたが、届かなかった。
3勝3敗となってしまったハグアレスのゴンサロ・ケサダHCは「シャークスが自信に溢れていた一方で、私たちのパフォーマンスは本当に低調だった」と敗戦を振り返った。
ホームで今季5勝目を上げたシャークスのエヴェリットHCは「ボックスキックの正確性は良かった。ただ(両ウイングの)マピンピや(シブシソ・)ンコシの素晴らしいスキルにより、ターンオーバーを勝ち取っていたことも忘れないでほしい」
「ラスト20分では失速した。ただ私たちは長期遠征で疲れていて、フライトのために午前3時に起きたこともあった。努力が足りなかったとは思っていない」と振り返った。
シャークスはアウェー4連戦を3勝1敗で切り抜けて、さらに地元で1勝を重ねた。そして暫定首位に浮上した。
ここからシャークスはホームでの5試合を含めて、南アフリカ国内でのゲームが7試合続く。
長期遠征を乗り切ったシャークスが今後も着実に白星を重ねれば、5年連続のプレーオフ進出は盤石になるだろう。はたしてシャークスの快進撃はどこまで続くのだろうか。
文:多羅 正崇
スーパーラグビー2020 第6節
【ハイライト】シャークス vs. ハグアレス
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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