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ラグビー コラム 2020年3月2日

NZ強豪ハリケーンズに力負け。サンウルブズが敵地で今季3敗目。スーパーラグビー第5節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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ニュージーランド(NZ)の強豪ハリケーンズが地力を見せつけた。

南半球を中心とした最高峰クラブリーグ「スーパーラグビー2020」は第5節。

参戦5年目で1勝2敗のサンウルブズ(日本)は2月29日(土)、ネイピアのマクリーンパークで、2勝1敗のハリケーンズと対戦した。

2016年以来2度目の優勝をめざすハリケーンズは、先発に6人の代表経験者を並べる強力布陣。

一方のサンウルブズは、前節から先発9人を変更。

司令塔10番には今季初出場のSO小倉順平。また負傷したベン・テオに代わって早大4年のCTB中野将伍が先発するなど、フレッシュなメンバーで2勝目をめざした。

先制点は赤いジャージーの狼軍団だった。

前半4分、3人一組のFWユニットのショートパスから、開幕から全試合先発のLOマイケル・ストーバーグ(近鉄)が突破。

そのまま独走トライを決め、勝利を期待するホークスベイ地方のハリケーンズファンを沈黙させた。0-7

するとここからハリケーンズの攻撃力が爆発。サンウルブズは約50分間得点から遠ざかった。

失点の理由のひとつは低いタックル精度。ハリケーンズ戦では37回のタックルミスがあった(ハリケーンズは11回)。

前半12分にタックルミスからゲインを獲られ、こぼれ球を拾ったハリケーンズのWTBコーバス・ファンダイクが守備を裂いてトライ。7-7に追いつかれた。

サンウルブズはSO小倉順平が前半17分にPG(ペナルティゴール)を決めて10-7と勝ち越すが、直後の19分だった。

 

セットプレーからの攻撃でWTBファンダイクがタックラーを弾き、そのまま外へ繋いで2連続トライ。

1対1のタックル精度で後手を踏み、14-10とリードを許した。

前半25分には先週も苦しんだスクラムでプレッシャーを受け、PKを奪われると、NZ代表のスクラムハーフTJペレナラが速攻。FBチェイス・ティアティアが豪快にトライラインを割った。21-10

FWの劣勢も失点に拍車をかけた。

前半29分にはモールを押されたのちに移動攻撃からWTBファンダイクが右隅にトライ。28-10とリードを許し、後半へ向かった。

後半は開始31秒でハリケーンズがスコア。

キックオフを確保されると、順目にフェーズを重ねられ、最後はWTBベン・ラムが豪快な突進でグラウンディング。33-10

サンウルブズの被弾は続き、直後のキックオフからSOフレッチャー・スミスにゲイン。

左大外でNZ期待のHOアサフォ・アウムアがロングゲイン。寝ながらフリックパスをSHペレナラに通し、瞬く間に左隅に押さえられた。

さらに後半6分、16分にもトライを許すと、同22分にはターンオーバー直後のエリア左を攻略され、CTBンガニ・ラウマペがタックラーを弾いて独走トライ。

低いタックル精度により守備網に穴が空き、NZ勢得意のオフロードパスからビッグゲインが生まれる。始まった高速展開に追いつけずに失点を許す――。

堅陣を構築することができず、ビハインドはついに47点(57-10)に広がった。

ハーフタイムをまたいで約50分間なかったサンルブウズの得点は後半26分。

敵陣でボールを受けた天理大のWTBシオサイア・フィフィタが内へ切れ込み、身長194センチのWTBラムを弾いて猛進。

個人技でトライを生み出し、敵地ファンも思わず拍手。圧巻のトライでスコアは57-15に。

しかし後半37分、CTBヴィンス・アソが無人エリアへキック。懸命に戻ったWTBフィフィタだが、インゴールでクリアミス。

すかさずCTBアソが押さえ、こちらも個人技で取りきりスコアボードは62-15に。ハリケーンズが快勝して3勝1敗とした。

一方のサンウルブズは開幕戦白星からの3連敗。勝ち点は奪えず、総勝点4のままオーストラリア・カンファレンスの最下位に沈んでいる。

敗戦のサンウルブズはふたたびオーストラリアへ向かう。

本来なら日本に帰国予定だったが、新型コロナウイルスの影響により第6、7節がオーストラリアで開催されることに。

次節は3月6日、ニューサウスウェールズ州のWINスタジアムで、オーストラリア・カンファレンス首位の強豪ブランビーズと対戦する。

不測の事態により、サンウルブズは第4節から第9節まで国外6連戦という過酷な戦いを強いられることになった。

しかし海外遠征でしか高められないチームとしての一体感などもあるはずだ。

敗戦を糧にして、この日乱れたラインアウトなどのセットピース、1対1のタックルなどのディフェンスを修正したい。

サンウルブズは今年も多くの困難と闘いながら勝利をめざしている。

文:多羅 正崇

【ハイライト】ハリケーンズ vs. ヒトコム サンウルブズ|スーパーラグビー2020 第5節

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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