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ラグビー コラム 2020年2月25日

トップリーグ第6節終了。 満点の勝ち点で走るパナソニック、 追う神戸製鋼も抜群の攻撃力見せつける

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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熾烈な順位争いが続くジャパンラグビートップリーグ2020は、2月22日、23日、第6節の8試合が行われた。注目の対決となった神戸製鋼コベルコスティーラーズと東芝ブレイブルーパスの一戦は、23日(日)、神戸ユニバー記念競技場に23,647人の大観衆を集めた。2番目に多かったのは、22日(土)、キヤノンイーグルス対宗像サニックスブルース、NTTドコモレッドハリケーンズ対パナソニック ワイルドナイツの2試合が行われた東大阪市花園ラグビー場で、18,056人(2試合目時点)だった。

開幕節で9万人を超えた観客数は徐々に減り、第5節は6会場で56,083人(2試合開催の会場は2試合目の数字で計算)だったが、第6節は、64,013人で上向いた。6節までの総観客数は、420,546となり、2018年度の458,597人を第7節には上回りそうだ。トップリーグはいまだ総観客数が50万人を超えたことはない。ラグビーワールドカップの日本代表メンバーがいるチームに人気が集中している面もあるが、ここからは順位争いの注目カードに観客が集まるのが理想だろう。

首位に立つパナソニックは、今節もNTTドコモに3トライ以上の差をつけるボーナス点を獲得しての勝利(スコアは、40-3)で6戦全勝の勝ち点30という満点。NTTドコモの素早く前に出てくるディフェンスに苦しむシーンもあったが、モールを押し込んでのトライで先制すると、この日はインサイドCTBに入った松田力也が相手陣深くのパスをインターセプトしてトライをあげるなど機転の利いたプレーで得点を重ねた。ルーキーのWTB竹山晃暉は、後半26分に流れるようなBKラインの攻撃で左コーナーに滑り込むと、34分、ディフェンスの乱れを見逃さずに瞬時の加速で左コーナーへダイブ。マンオブザマッチに輝いた。後半20分、稲垣啓太が交代出場すると客席からは大きな歓声があがった。堀江翔太サム・ホワイトロックダミアン・デアリエンディなど主力を休ませながら快進撃を続けるパナソニックは層の厚さも際立っている。

稲垣啓太

パナソニックを追う神戸製鋼は今季好調の東芝を57-0のスコアで圧倒した。前半10分、左タッチライン際をNO8タウムア・ナエアタが抜け出し、サポートしたCTBリチャード・バックマンの先制トライなどフィールドを横幅いっぱいに使って防御を翻弄。ほとんどの選手が常にボールを持って突進できる選択肢があり、全選手に突破力がある。この波状攻撃を止めるのは難しい。東芝のFBティム・ベイトマンがディフェンスを突破してトライに迫ったときには、SOダン・カーターが足首を片手で払う「アンクルタップ」で食い止めるなど、ピンチでの粘りも光った。マンオブザマッチは、再三ロングゲインを披露したナエアタ。日本代表入りへ猛アピールだ。神戸製鋼は6勝、勝ち点28で2位。東芝は4勝2敗、勝ち点18で7位に順位を下げた。

リチャード・バックマン

ヤマハ発動機ジュビロは、22日(土)、パロマ瑞穂ラグビー場の第1試合で、三菱重工相模原ダイナボアーズから11トライを奪い、69-7で快勝した。スクラムの優位性を生かした理詰めのトライがほとんどで、WTBマロ・ツイタマは、トップリーグ記録に並ぶ一試合6トライの荒稼ぎ。白熱したのは第2試合だ。地元トヨタ自動車は、この試合まで2勝3敗で、もし敗れると優勝争いから脱落する崖っぷちだった。ここで奮起したチームは、姫野和樹キャプテンの体を張ったプレーに率いられて、3勝2敗で4位のクボタと互角の好勝負を繰り広げた。

終了間際、クボタがWTBタウモハパイ・ホネティのトライと、SOバーナード・フォーリーのゴールで18-17と逆転したが、クボタがノーサイドまでボールキープに出たところで、交代出場のトヨタPR吉田康平が値千金のジャッカル。PKを勝ち取り、SOライオネル・クロニエが逆転PGを決めた。「大きな自信につながる、大きな勝利です」と姫野キャプテンは興奮気味に語った。トヨタは3勝3敗、勝ち点15として8位。クボタは4勝2敗、勝ち点19で6位に後退した。サントリーサンゴリアスは日野レッドドルフィンズを、69-14で破り、4勝2敗、勝ち点21で4位に浮上。NTTコミュニケーションズシャイニングアークスは、HondaHEATに後半逆転勝ち(14-13)。4勝2敗、勝ち点19で5位につけている。

全勝で走るパナソニックと神戸製鋼の実力が抜きんでているように見えるが、ヤマハ発動機の理詰めの攻撃も目を見張るものがある。勢いの出てきたサントリーの存在もあり、優勝争いはまだまだ何が起こるか分からない。次節も、パナソニック対NTTコミュニケーションズ(2月29日、熊谷ラグビー場)、東芝対ヤマハ発動機(2月29日、秩父宮ラグビー場)など見逃せない好カードがある。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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