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優勝5回の名門が開幕3連勝を飾った。
日本最高峰「トップリーグ2020」は第3節。
1月25日(土)、愛知・パロマ瑞穂ラグビー場では、1勝1敗のHonda HEAT(ホンダヒート)と、2勝の東芝ブレイブルーパスが相まみえた。
2023年W杯までジャパンを指揮するジェイミー・ジョセフ日本代表HC(ヘッドコーチ)も見守るなか、試合は午前11時30分にキックオフ。
先制点は三重を本拠地とするHonda。
前半12分、カウンター攻撃から、身長206センチの南アフリカ代表、RGスナイマンがライン突破。センター(CTB)クリントン・ノックスの先制トライに繋げた。
5点を追いかける東芝も反撃。
前半21分に在籍7年目の元ニュージーランド代表、CTBリチャード・カフイがキックパス。これを大外にいたルーキーのウイング(WTB)桑山聖生がタップで内返し。
これを捕球したフルバック(FB)コンラッド・バンワイクのトライが生まれ(コンバージョン不成功)、5-5の同点とした。
Hondaは前半26分にスタンドオフ(SO)朴成基のペナルティゴール(PG)で3点を追加したが、ここから東芝が猛攻。
前半30分、スクラムハーフ(SH)小川高廣のサイドアタックから敵陣へ入ると、日本代表のNO8(ナンバーエイト)リーチマイケルが角度をつけてラインブレイク。
フォローしていたCTBカフイへボールが渡り、トライ成功で8-12と逆転に成功した。
さらに2分後にはCTBカフイ、CTB中尾隼太、WTB桑山が見事なクイックパスで狭いエリアを攻略。歓声を浴びながら、FBバンワイクがインゴールへ。8-19
さらに東芝は3分後、キックオフから狙い通りに右隅を攻略。
敵陣へ侵入すると、ハイテンポtで左大外へ展開してWTB桑山がブレイク。FBバンワイクのハットトリック(1試合3トライ)をお膳立てし、16点リード(8-24)で前半を折り返した。
一方、後半はHondaがスタートダッシュ。
日本代表のプロップ(PR)具智元がパワフルに前進すると、相手に反則(オフサイド)があり、ここでPG選択により3点追加(11-24)。
さらにHondaは地元の三重・四日市農芸出身のSH山路健太が、クイックリスタートで奇襲。左隅までボールを展開し、途中出場のエイダン・トウアがトライ。18-24
さらにHondaは3分後、SO朴の防御裏へのショートキックからチャンス到来。連続攻撃からFL小林亮太キャプテンが左隅でトライを切り取った。23-24
後半開始10分間で、あっという間に1点差(23-24)に詰め寄ったHonda。
さらにHondaは超大型ロック(LO)のスナイマンが長い腕を伸ばし、相手のモールから片腕でボールを“引っこ抜く”という奇抜プレー。12歳で身長が188センチあったという南アフリカ代表が会場を大いに沸かせた。
攻勢ムードのHondaだが、後半14分にディフェンスの隙を突かれた。
2019年W杯でニュージーランド代表だったFLマット・トッドが、ラック脇のスペースに走り込んで独走トライ。
さらに後半32分には、前キャプテンのCTBカフイが敵陣ゴール正面で、ドロップゴールを成功。3点を追加した。23-32
東芝はCTBカフイ、FLトッドという新旧オールブラックス(NZ代表)が要所でスキルを発揮し、着実に加点した。終盤は堅守を見せて、逃げ切った。
マン・オブ・ザ・マッチは、鹿児島実業-早稲田大と歩んできたルーキーのWTB桑山。効果的なゲインを繰り返し、冷静なトライアシストで得点に絡んだ。
勝ち点4を獲得した東芝は、パナソニック、神戸製鋼と共に開幕3連勝を飾った。2月1日の第4節三菱重工戦で4連勝を狙う。
一方のHondaは勝ち点の獲得はならず。2月1日、トヨタ自動車との「三重・愛知」対決で今季2勝目を目指す。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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