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ラグビー コラム 2020年1月26日

サンウルブズ、スーパーラグビー開幕に向けプレーシーズンマッチに大勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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写真:20分の出場でアタックを引っ張った早稲田大4年SH齋藤

参入5年目、そしてラストシーズンとなるヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ。

2月1日(土)のスーパーラグビー開幕戦を控えて、1月25日(土)、福岡・ミクニワールドスタジアムで、シーズンが終わったばかりの「トップチャレンジリーグ」所属選手の選抜チームである「チャレンジバーバリアンズ」と対戦した。

サンウルブズは、FW(フォワード)はジョージア代表としてワールドカップに出場したHO(フッカー)ジャバ・ブレグバゼ、オーストラリア代表経験のあるNO8(ナンバーエイト)ジェイク・シャッツ、日本代表キャップを持つLO(ロック)谷田部洸太郎、FL(フランカー)布巻峻介などが先発した。

BK(バックス)はハーフ団に南アフリカ代表経験のあるSH(スクラムハーフ)ルディー・ペイジとWTB(ウィング)JJ・エンゲルブレヒトの2人。

さらにイングランド代表のCTBベン・テオらがスターターに顔を連ね、WTBシオサイア・フィフィタ(天理大学3年)は大学生で唯一の先発となった。また、ゲームキャプテンをCTB(センター)森谷圭介が務めた。

控えはプレシーズンマッチということで17名がメンバー入り。大学選手権で優勝した早稲田大学からは、SH齋藤直人とCTB中野将伍(ともに4年)の2人。

そして、明治大学のLO箸本龍雅(3年)、FB雲山弘貴(2年)、慶應義塾大HO原田衛(2年)、流通経済大のWTBイノケ・ブルア(2年)と、大学生6人がベンチから出場をうかがった。なお、齋藤以外の5人は練習生である。

一方のチャレンジバーバリアンズは、豊田自動織機のCTBジョセフ・トゥペがキャプテンを務め、他にはコカ・コーラ、九州電力、マツダ、近鉄、栗田工業の選手が顔を揃えた。FB(フルバック)には2019年ワールドカップに出場したウィリアム・トゥポウが先発した。

約3000人の観客が見守る中、先制したのはチャレンジバーバリアンズだった。前半2分、ラインアウトからのサインプレーでSH田辺雅文(コカ・コーラ)がトライを挙げて会場を沸かせた。

写真:ハットトリックを達成した天理大3年のWTBフィフィタ

だが、この試合「アタッキングマインドを持って戦う」ことがテーマだったサンウルブズは、セットプレー、接点で優勢だったこともあり、すぐに主導権を握る。

相手の反則からスクラムを選択し、9分、LOジャスティン・ダウニーがトライ、SOガース・エイプリルがゴールを決めて7-7の同点に追いつく。

前半15分にはラインアウトからモールを押し込み、HOブレグバゼが押さえてトライ。さらに18分、SOエイプリルが裏へキックし、そのボールをWTBフィフィタが右隅に押さえてトライ。

23分には相手のミスから一気に攻め込み、PRジャレット・アダムスが50mを走り切ってトライを挙げて、26-7と大きくリードする。

その後、サンウルブズは相手に1トライを許すものの、32分、クイックスローイングからSOエイプリルがラインブレイクし、最後はWTBエンゲルブレヒトがインゴールを陥れた。

40分にはスクラムを起点に展開し、WTBフィフィタが2つ目のトライを挙げて40-14として前半を折り返した。

後半、先手を取ったのは、やはりサンウルブズだった。後半2分、8分とWTBフィフィタがトライを重ねてハットトリックを達成し、54-14と試合を決めた。

後半17分、19分に相手に2つトライを許すものの、後半から出場したWTBタウタラタシ・タシがハットトリックの活躍を見せた。終わってみれば、最後まで攻め続けたサンウルブズが13トライを挙げて81-28で快勝した。

大学生は後半途中からLO箸本、SH齋藤、CTB中野、WTBブルア、FB雲山が登場し、サンウルブズのジャージーを着ての初めての試合となった。特に中野は攻守にわたって力強いプレーを疲労し、SH齋藤はランにキックに非凡なプレーを見せた。

なお、MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には4トライを挙げたサンウルブズのWTBフィフィタが選出。「(いつもはCTBだが)高校ではWTBをやっているし、大学でもWTBに入ることもある。スーパーラグビーでもハットトリックを狙いたい」と意気込んだ。

写真:ゲームキャプテンを務めたCTB森谷

チャレンジバーバリアンズの向井昭吾監督は「最初のサインプレーが決まって気持ちよかったが、その後は連携ミスが多々あった。キックオフのアタックはサンウルブズも参考になるアタックができたかなたと思います」。

「50点取られたら、60点取りましょう、アタックだけしましょうと(選手を)送り出した。後半、継続してトライ奪えた。もうちょっと時間とプレイヤーが集められたら喧嘩できるチームになったかな。楽しい80分間でした」と悔しそうな表情を見せた。

キャプテンCTBトゥペは「サンウルブズの選手にありがとうと言いたい、トップチャレンジの選手が集まって、自分たちがどういうプレーできるか見せられて楽しかった」。

「この1週間、アタックしてボール動かすプランでやっていた。ミスがあったが、みんなすごく頑張った。僕たちの選手にも感謝したい」と話した。

快勝で開幕戦に弾みのついたサンウルブズの大久保直弥ヘッドコーチは「今日の試合、ゴールではなくて、本当の意味でスーパーラグビー始まるぞと、チームのスイッチがもう一つ入ったなと感じた」。

「まだまだやるべきことありますが、このメンバーで忘れられないシーズンを送りたい。日々努力していこうとシーズン終わるまで変わらない。引き続き成長していきたい」と先を見据えた。

ゲームキャプテンのCTB森谷は「試合前から、準備期間は短いけど、やってきたこと1つでも多く出そうとチームに話して臨みました」。

「相手のアタックレベルが高い中でやってくれたおかげで、練習の中で見えていない、コンタクトレベルが高い中で上手くいかないことと、やってきた中でいい部分も出た。このまま開幕戦に向けていい準備をしたい」と冷静に話した。

この試合で出た課題をクリアにしてサンウルブズは2月1日(土)、福岡・レベルファイブスタジアムでのレベルズ(オーストラリア)戦で5年目のスーパーラグビー開幕戦を迎える。

文/写真:斉藤健仁

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斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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