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写真:今季15人制でラストプレーとなったWTB福岡
トップリーグは1月18日(土)19日(日)は第2節が行われ、18日は愛知県・豊田スタジアムで、トヨタ自動車ヴェツブリッツとパナソニック ワイルドナイツが対戦した。
写真:3万7050人のトップリーグ新記録となった
今シーズン唯一の豊田スタジアムの試合で、昨年のワールドカップで活躍した選手が両チーム合わせて14人出場することもあり、3万7050人ものファンが集まり、トップリーグの最多観客記録を更新した。
開幕戦でヤマハ発動機ジュビロに29-31惜敗したトヨタ自動車は、ホームの大声援の前に開幕2連敗だけは避けたいところだった。
一方のパナソニックも、日本代表のWTB(ウィング)福岡堅樹が、7人制日本代表として8月に開催される東京五輪出場を目指すため、15人制ラグビーでは今シーズンのラストゲームとなった。
パナソニックが開幕2連勝となるか。それともホームのトヨタ自動車が今シーズン初白星を挙げるか。優勝を狙う上でも互いに負けられない一戦は、午後1時、トヨタ自動車ボールのキックオフで試合が始まった。
写真:先制トライはパナソニックCTBディアリエンディ
先手を取ったのはパナソニックだった。前半2分、ラックから出たボールを展開し、FL(フランカー)長谷川崚太が50mのビッグゲイン。
最後はワールドカップ南アフリカ代表の優勝に貢献したCTB(センター)ダミアン・デアリエンディが中央に回り込んでトライ。WTB竹山晃暉のコンバージョンも決まり、パナソニックが7-0と先制する。
ホームのトヨタ自動車も18分、左右に展開してフェーズを重ね、PR(プロップ)三浦昌悟、SH(スクラムハーフ)茂野海人、南アフリカ代表FB(フルバック)ウィリー・ルルーから最後は昨シーズンの新人王、CTB岡田優輝が右中間にトライを上げて5-7とする。
26分にはSO(スタンドオフ)ライオネル・クロニエのPG(ペナルティゴール)で8-7と逆転に成功する。
写真:オールブラックスの同僚だったホワイトロックとリード
さらにトヨタ自動車は28分、自陣でのターンオーバーからFBルルーが敵陣左深くてキックし、WTBヘンリー ジェイミーとパナソニックのWTB竹山が競っていたボールを、FBルルーが足にかけてそのまま押さえてトライ。
前半の最後、パナソニックも敵陣奥まで攻めるもトヨタ自動車の粘りの守備の前を崩せず、ホームのトヨタ自動車が13-7とリードして前半を折り返した。
しかし、ニュージーランド代表NO8(ナンバーエイト)キアラン・リードが負傷のため、前半で退くアクシデントに見舞われてしまった。
写真:後半、トヨタ自動車はWTB小原のトライで逆転するものの
後半の序盤は互いにミスもあり、なかなか得点が動かなかった。しかし個黄斑11分、パナソニックはラインアウトからモールをキープし、展開したボールをSO山沢拓也が中央左にトライ。WTB竹山のゴールも決まり、14-13と逆転に成功した。
しかし、トヨタ自動車も14分、自陣10mラインからのFBルルーの裏へのキックを、途中出場のWTB小原政佑が敵陣22m左で拾い、そのまま走りきり中央に回り込んでトライ。SOクロニエがゴールも成功し、20-14とトヨタ自動車が再びスコアをひっくり返した。
その後、トヨタ自動車に反則が増えはじめたが、パナソニックは17分にWTB竹山、20分に後半入ったばかりのSO松田力也がそれぞれPGを外し、なかなか追い上げることができないない。
写真:終盤は防戦一方となったトヨタ自動車FL姫野
それでもパナソニックは22分、自陣からボールを回し、FL長谷川、オーストラリア代表FLデービット・ポーコックが突破し、最後はCTBディラン・ライリーがトライ。SO松田のゴールも入り20-21と再度逆転に成功。
勢いづいたパナソニックの攻撃は止まらない。31分、WTB福岡が50mの快走を見せ、左に大きくゲイン。
そこからボールを継続して最後はWTB竹山がトライ。SO松田のゴールも加え、20-28とリードを広げる。さらに、37分には相手のパスミスをWTB福岡が奪ってそのままトライし、スタジアムは大歓声に包まれた。
パナソニックはロスタイムにも途中出場のWTBフィリモニ・ワンカイナベテもトライを決め、結局、後半5トライを挙げたパナソニックがトヨタ自動車を突き放し、40-20の勝利。
3トライ以上差のボーナスポイントも獲得して開幕2連勝、勝ち点を10に伸ばした。トヨタ自動車は勝ち点を挙げられず、開幕2連敗となった。
写真:MOMはパナソニックFL長谷川
MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には先制トライを演出するなど、ボールキャリアで目立ったパナソニックのFL長谷川が選出された。
パナソニックのロビー・ディーンズ監督も「今日の試合だけでなく、毎試合いい。セットプレーも良くなってきた」と4年目のバックローの成長に目を細めた。
写真:パナソニックのディーンズHC(右)と坂手主将
また、ディーンズ監督は「トヨタが非常にプレッシャかけてきたが、対応して素晴らしい試合ができた。今日のような試合が続けられれば、トップリーグのクオリティーが高いことを証明できる」と満足げに語った。
パナソニックのキャプテンHO(フッカー)坂手淳史も、「前半は厳しい時間が続いたが、後半、リザーブから出てきた選手が素晴らしい仕事をしてくれて相手との差をつけられた」。
「最終的にはボーナスポイントは大きいと思うので、全員で取ったこの1点をさらに次の勢いとして続けていきたい」と声を弾ませた。
写真:会見するパナソニックWTB福岡
また、このWTB福岡についてディーンズ監督は「彼は特別な選手です。福岡がボール持った時はお客さんの息づかいが変わり、彼がボールを持つことを非常に楽しみにしています」。
「セブンズの日本代表としてチームに貢献することは嬉しく思います。1人のコーチとしてケンキ(堅樹)を指導できたことを誇りに思います」と賛辞を惜しまなかった。
WTB福岡は「僕はワイルドナイツの代表としてしっかりセブンズのメンバーに入って、オリンピックで活躍できるように頑張ってくる」。
「期待して送り出してもらうからには、必ず自分にできる最高の結果をだせるよう、1つ1つ、目の前のことを大切にして、最高の時間にしたい」。
「まずは前提にメンバーに入ることだが、やるからにはメダルを取りたいと思いますし、そのための努力をしていきたい」と新たな挑戦に意気込んだ。
写真:トヨタ自動車クロンHC(右)と姫野主将
一方、開幕2連敗となってしまったトヨタ自動車のサイモン・クロンHC(ヘッドコーチ)は、「最初の50分はいいラグビーができたと思うがその後の30分はペースがスローダウンし、相手に好きなことをさせてしまった」と肩を落とした。
だが、「スクラムは前の試合より修正できたと思います。次の課題を見つけて、次の土曜に標準を向けてやっていきたい。」と前を向いた。
FL姫野和樹キャプテンも、「メンタル的なところで、50分以降が弱かった。そこを次の試合では80分戦えるように修正していきたい」と、悔しさをにじませつつ、気持ちを切り替えていた。
2試合を終えた時点で首位に立ったパナソニックは、1月25日(土)の第3節は東京都・相模原ギオンスタジアムで、三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦し、開幕3連勝を目指す。
これ以上負けられないトヨタ自動車は、同じく25日(土)、地元の愛知県・パロマ瑞穂ラグビー場で日野レッドドルフィンズを迎えて、今シーズン初白星を狙う。
文/写真:斉藤健仁
ジャパンラグビー トップリーグ2020
【ハイライト】トヨタ自動車ヴェルブリッツ vs. パナソニック ワイルドナイツ
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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