姫野和樹、オールブラックス主将・キアラン・リードらワールドカップ戦士7人が先発。トップリーグ　ヤマハ発動機vs.トヨタ自動車

ワールドカップシーズンのトップリーグが、いよいよ1月12日（日）に開幕する。静岡県・ヤマハスタジアムでは、昨シーズン3位のヤマハ発動機ジュビロと、4位のトヨタ自動車ヴェルブリッツが激突する。

2カンファレンス制で行われた昨シーズン、ヤマハ発動機はパナソニックワイルドナイツに0-15で敗れた以外は全勝で、ホワイトカンファレンス1位で総合順位決定トーナメントに進出した。

しかし、準決勝で25-28とサントリーサンゴリアスに惜敗し、3位決定戦で15-12とトヨタ自動車を下して総合3位となった。

まずはホームのヤマハ発動機の開幕予定メンバーからみていきたい。今季は、ヘッドコーチから堀川隆延氏が監督に復帰、さらに日本代表のスクラムコーチだった長谷川慎氏も復帰した。

新キャプテンのLO（ロック）大戸裕矢を筆頭に、PR（プロップ）には、昨年のワールドカップのメンバーからは外れたものの、日本代表として大きく成長した山本幸輝と、日本代表やサンウルブズも経験した7年目の伊藤平一郎。

HO（フッカー）には、昨年、フランス・TOP14王者のトゥールーズの公式戦にも出場した日野剛志が先発し、スクラムをリードする。

FL（フランカー）は日本代表のワールドカップメンバーのヘル ウヴェ、南アフリカ代表のクワッガ・スミスと、インターナショナルレベルの経験値の高い選手が揃い、NO8（ナンバーエイト）には昨シーズン出場がなかった5年目の西内勇人が入った。

BK（バックス）も、ベテランの元日本代表SH（スクラムハーフ）の矢富勇毅、昨シーズンの得点王で豊田自動織機から移籍してきたSO（スタンドオフ）サム・グリーンがハーフ団を組む。

CTB（センター）は昨シーズン全試合に出場した副将のヴィリアミ・タヒトゥア、安定したプレーがウリの小林広人がコンビを組む。

バックスリーは2015年ワールドカップで活躍したFB（フルバック）五郎丸歩、WTB（ウィング）伊東力、シオネ・トゥイプロトゥら実績のある選手が並ぶ。

一方、昨シーズンはレッドカンファレンス3位で、順位決定戦でヤマハ発動機に敗れて総合4位となったトヨタ自動車。

ディレクター・オブ・ラグビー（DOR)には2015年ワールドカップでニュージーランド代表を優勝に導いたスティーブ・ハンセン、そしてサイモン・クロン監督が新たに就任した。

FW（フォワード）第1列は日本代表のPR木津悠輔、昨年はサンウルブズも経験した2年目の三浦昌悟、HOには彦坂圭克がヤマハ発動機のスクラムに挑む。LOは2メートルのカール・ウェグナーと、帝京大学出身の秋山大地の2人。

バックローは昨年のワールドカップで日本代表として大活躍したキャプテンのFL（フランカー）姫野和樹、今季から加入したオールブラックスの前キャプテン、キアラン・リードがNO8を務め、FL姫野が6番、立命館大学出身のルーキーFL古川聖人が先発する。

BKは日本代表SHの副将・茂野海人、南アフリカ出身のSOライオネル・クロニエのハーフ団を組み、CTBは元日本代表のマレ・サウと昨季新人王に輝いた岡田優輝。

バックスリーは、昨年のワールドカップでの南アフリカ優勝メンバーのFBウィリー・ルルーと、WTBには元日本代表のヘンリー ジェイミーと、明治大学出身の新人WTB高橋汰地とこちらも豪華メンバーがならんだ。

昨秋はフランス合宿も敢行したヤマハ発動機はSOグリーン、FB五郎丸のキックでFWを前に出して、スクラムやラインアウトモールといったセットプレーでプレッシャーをかけてくることは間違いない。長谷川コーチが復帰したスクラムにも耳目が集まりそうだ。

トヨタ自動車としても、従来のフィジカルラグビーに、ハンセンDORとクロン監督という2人のニュージーランド指導者のパスラグビーのエッセンスがどう加わるか、楽しみでならない。

また、LO秋山、FL古川、WTB高橋以外にも、帝京大学出身のPR淺岡俊亮、東海大学出身のHO加藤竜聖の2人もベンチ入りした。ルーキーの活躍にも期待したい。

トップリーグ初優勝を目指す両チームなだけに、開幕戦は必勝体制で臨んでくることは間違いない。ホームの声援を受けたヤマハ発動機が昨シーズン同様トヨタ自動車を退けるか。スター選手が加入したトヨタ自動車がリベンジを果たすか。

注目の一戦は1月12日（日）午後1:00に静岡県・磐田市のヤマハスタジアムでキックオフされる。

文：斉藤健仁