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ラグビー コラム 2020年1月8日

大畑大介のラグビートップリーグ2020順位予想

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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大畑大介のラグビートップリーグ2020順位予想

──2020年のトップリーグに期待するのは、どんなことですか。

「ラグビーワールドカップ(RWC)日本大会の盛り上がりによって、例年よりも注目度が高まっています。『ニワカ』と言われるファンの皆さんを本当の熱いファンに変えてほしいですね。グラウンドの中では選手たちが素晴らしいパフォーマンスをしてくれると思います。これまでのラグビー観戦は試合だけを楽しむところがありましたが、そうではなく、エンターテインメント性を高め、スタジアムに来ることが楽しいという雰囲気を作ってほしいと思います」

──チケットの売れ行きも良いようですね。

「お客さんが多ければ選手はテンションが上がります。RWCの熱気をつなげていってもらいたいし、RWCに出ていなかった選手は、ずっと試合がしたかったと思うので、そうした欲も出してほしいです。また、次のRWC2023に向かってもアピールしてほしいです」

──優勝争いについて聞かせてください。どこが軸になるでしょう。

「昨季優勝した神戸製鋼コベルコスティーラーズでしょう。RWC準々決勝で日本代表は南アフリカ代表に敗れました。その翌日、田中史朗選手が僕も出演している民放の番組に出演した際、『どこが優勝すると思う?』と質問したら、『神戸でしょう』と答えた。僕はRWCの優勝チームを聞いたのに(笑)。神戸製鋼のアンバサダーの僕に気を使ってくれたのでしょうけれど、気持ちはもうトップリーグに向かっていたということです(笑)」

──神戸製鋼はオールブラックス(ニュージーランド代表)のLOブロディ・レタリックが加入するなど、新加入の戦力も楽しみですね。

「日本代表のラファエレ ティモシー、アタアタ・モエアキオラにも期待したいです」

大畑大介のラグビートップリーグ2020順位予想

──2位以下の予想を聞かせてください。

「これは難しいなぁ。2位はサントリーサンゴリアスですかね。オーストラリア代表のCTBサム・ケレヴィが加入し、CTBのレギュラー争いが面白い。中村亮土、梶村祐介、村田大志もいる。沢木敬介ヘッドコーチが退任しましたが、チームの骨格として大きく変わることはないと思います。3位はパナソニック ワイルドナイツかな」

──パナソニックは、オールブラックスのLOサム・ホワイトロックが加入し、日本代表のPR稲垣啓太、HO堀江翔太、HO坂手淳史、SO松田力也もいますね。

「そうなんですよ。どのチームも強い。ただし、田中史朗がキヤノンイーグルス、山田章仁がNTTコミュニケーションズシャイニングアークスに移籍した。この穴がどうなるか。4位は、トヨタ自動車ヴェルブリッツあたりでしょう。オールブラックスのキャプテンだったキアラン・リードと、日本代表の姫野和樹が揃うFW第三列には期待したいです。地力もあり、人気もある。こういうチームが上位進出するとリーグ全体が盛り上がるのではないかと思います」

──さて、5位に食い込んでくるのは、どこでしょう。

「クボタスピアーズは面白いと思います。RWCで優勝した南アフリカ代表のNO8ドウェイン・フェルミューレンがいて、オールブラックスのCTBライアン・クロッティ、オーストラリア代表のSOバーナード・フォーリーも入った。日本代表に参加したのがFLピーター・ラブスカフニしかいなかったので、逆にじっくりチーム作りができたかもしれません。年々レベルアップしているし、昨季のトップリーグカップでは決勝戦まで進みました。着実に自信を深めていると思います。期待も込めて5位です」

大畑大介のラグビートップリーグ2020順位予想

──注目選手を教えてもらえますか。

「RWCに出場した日本代表は全員注目です。強いて3人に絞るとしたら、ラファエレ ティモシー、姫野和樹、松島幸太朗ですね。松島はバネが魅力です。あの独特のディフェンスのかわし方は、彼の筋力がないとできないでしょうね。姫野はフィジカルがワールドクラスです。ティモシーは上手い。プレーの引き出しが多いし、ぎりぎりまで間合いを詰めてパスができる。WTBとしては最高のCTBです」

ラファエレ ティモシー、姫野和樹、松島幸太朗

──注目ルーキーは誰ですか。

「僕はパナソニックの竹山晃暉を高校(御所実業)時代から期待しています。

竹山晃暉

パナソニックのWTBは山田章仁が抜け、福岡堅樹も早いタイミングで7人制日本代表に参加するでしょう。竹山はトライの嗅覚を持っていて、ポジショニングも良い。トップリーグで十分に通用すると思うし、ここでブレイクしてRWC2023の日本代表も狙ってほしい選手です。もう一人の注目ルーキーはアタアタです」

文:村上晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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