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ラグビー コラム 2019年12月26日

実力拮抗のシード校。高校日本一を巡る ハイレベルの激闘。ONE TEAMになるのはどこだ?

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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高校ラグビー

日本ラグビー界の年末年始にわたる一大イベントといえば、全国高等学校ラグビーフットボール大会である。今年は第99回目。日本ラグビーの全国大会でもっとも歴史のある大会だ。東大阪市花園ラグビー場は、ラグビーワールドカップ日本大会の4試合で使用されたスタジアムであり、参加51校の高校生たちにとってはこれまで以上に価値ある舞台での戦いとなる。日本代表のような多彩な攻撃で強豪チームを倒すチームが現れるのか。優勝候補が順当に勝ち進むのか。日本ラグビーの未来を明るく照らす大会を期待したい。

大会方式は例年通り。12月27日、28日に1回戦が行われ、シード校(Aシード3チーム、Bシード10チーム)が登場するのは、12月30日の2回戦から。以降は一日おきに1月7日の決勝戦まで一気に行われるが、ベスト8とベスト4の組み合わせについては抽選で決められる。ここからは「運」の要素も加わり、予測のつかない戦いが繰り広げられる。ラグビーワールドカップで示されたように、競技の安全性を高めるために、怪我のリスクがあるファールプレーについては厳しく判定されるだろう。レッドカード、イエローカード(7分間の一時退場)が出てしまえば、相手より少ない人数で戦うことになり、勝敗に直結してしまう。このあたりは、各チーム、選手もわきまえてプレーする必要がある。

さて、優勝争いだが、春の選抜大会、夏の7人制大会を制し、全国3冠を狙う桐蔭学園(神奈川)、選抜大会準優勝の御所実業(奈良)、選抜大会で桐蔭学園を1点差の好勝負を繰り広げた京都成章のAシード3校が軸になる。桐蔭学園といえば鍛え上げたコンタクトプレーの力強さでボールを継続保持し、自陣からでも一気にトライを奪う攻撃的なラグビーだ。高校日本代表候補のPR床田淳貴、LO青木恵斗、NO8佐藤健次ら強力FWを軸に、キャプテンのSO伊藤大祐が的確な判断でボールを動かしていく。

御所実業は伝統的に試合巧者。SO高居海靖の正確なキックでチームを前に出し、スピーディーに攻める。卒業後、パナソニック ワイルドナイツ入りすることが発表されたPR島田彪雅はスクラム最前列の選手ながら俊敏な動きが光る。京都成章は、チーム史上最も大きなサイズのFWが武器だ。191㎝の両LO本橋拓馬、山本嶺二郎は運動量もあり、FWを押し出して戦う。1年生から花園でプレーするSO辻野隼大のトリッキーなプレーも注目だ。

高校ラグビー

Bシードも実力者揃い。連覇を狙う大阪桐蔭、一昨年の覇者・東海大大阪仰星、九州王者の東福岡など、花園の優勝争いの常連が並ぶ。このほか、昨年ベスト4の流通経済大柏(千葉)、國學院栃木、中部大春日丘(愛知)、常翔学園(大阪)、日本航空石川、佐賀工、東京がBシード。いずれも12月30日の2回戦から登場する。

1回戦で注目は、Bシードとそん色ない実力を持つ長崎北陽台と、元日本代表CTB霜村誠一監督率いる桐生第一(群馬)の対戦。26回目の出場となる仙台育英(宮城)と激しいタックルで花園を沸かせる尾道(広島)。初出場の青森山田、大分県で古豪・大分舞鶴を破って初めて花園にやってくる大分東明も楽しみなチーム。大分東明には、フィジーからの留学生もおり、攻撃的なラグビーで観客席をわかせてくれそうだ。

ラグビーワールドカップで日本中の熱狂させた日本代表は、ONE TEAMになって戦ったからこそ初の決勝トーナメント進出を成し遂げたし、人々の心をつかんだ。それぞれの選手が自分に与えられた役割を果たし、組織として最高のパフォーマンスを発揮するのはどのチームなのか。高校生たちの熱い戦いが幕を開ける。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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