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写真:トライを喜ぶ山本主将(左)、中尾(3年・大分舞鶴)
第4節の関西学院大学戦で14点差をひっくり返し、逆転で4連勝。その他の試合の結果を受け、同志社は大学選手権の出場が決まった。3年ぶりに全国から集う日本一決定戦に臨む。
悪夢のような瞬間だった。昨シーズンの第3節、対関学大。リードで迎えた後半残り2分に同点トライを献上した。
するとロスタイム、フィールド中央で組まれたスクラムからまさかの独走トライを許し、逆転負け。虚しくも創部初めて、2年連続で大学選手権への切符を手にすることができなかった。
伝統校の重責と戦いながら迎えた第109代。主将を任されたWTB(ウィング)山本雄(4年・同志社)が再建を図り、一体感を強めてきた。
そして迎えたリーグ戦、接戦を勝ち切るなど開幕から連勝街道を突き進んだ。王者・天理大学と京都産業大学には屈するも、開花したFW(フォワード)を軸に最終戦ではしっかりと立て直し、関西大学リーグ2位で大舞台に返り咲いた。
「去年、一昨年と立たせてあげることができなかった舞台。2年分の思いを乗せて選手権に向かいたい」(萩井監督)。
運命の初戦、花園ラグビー場で対戦する相手は関東大学対抗戦で4位の筑波大学だ。だが、強豪と対戦した経験値、また慶應義塾大学に競り勝ち、そして帝京大学に2点差まで迫るなど地力を見せており、全く侮ることができない。
過去10年間、大学選手権で直接対決をしたのは2013年、2015年の2試合のみ。いずれも敗北を喫している。だが、昨年北見で行われた夏合宿で同志社は筑波大学と練習試合を行っている。結果は50-40と点の取り合いを制し、勝利を収めている。
同志社と筑波大学の秋シーズンを振り返っていく。5勝2敗で終えた同志社、そして筑波大学は4勝3敗。同志社はリーグを通して平均34得点で35トライを決めている。中でもFWのトライが半分以上を占めており、接点での強さを大いに発揮している。
対して筑波大学は平均39得点、計41トライを奪っている。その内BK(バックス)のトライが約8割とスピードと展開力に定評がある。
同志社としてはラインブレイクを許してしまうと、苦戦を強いられるだろう。点取り合戦に強い両チームであるため、どれだけBK陣の展開を防ぎ、得点を抑えられるかがキーとなる。
また、一体感のあるFWが前進し、陣地を広げてプレッシャーを与えていけば、勝機は必ず見える。何より地元の大声援が予想される同志社。どこまで優勢に持っていく事ができるか。
3年前は早稲田大学に勝利し、ベスト4進出を果たした。目の前の試合を勝ち切ることで自然と頂点へと近づく。関東勢の壁に臆することなく向かい、古豪復権へ今年がその第一歩にしてみせる。
文:川田翼/写真:上野孝輔、内藤界(同志社スポーツアトム)
同志社スポーツアトム編集局
同志社スポーツアトム編集局は1978年に創刊された同志社大学唯一の体育会機関紙です。年6回の本紙の発行を軸に、号外の発行やHPの管理などをすべて学生の手で行っています。
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