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ラグビー コラム 2019年11月30日

早稲田大学、25年ぶり全勝対決となった早明戦での勝算。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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写真:大学最強ハーフ団、SO岸岡

関東大学対抗戦でここまで6戦全勝を飾る早稲田大学は次戦、同じく全勝で最終戦へと駒を進めた明治大学と対戦することとなった。

早明戦全勝対決。1994年以来、実に25年ぶりとなる。この早明戦に勝利すれば、早大は12年ぶりの対抗戦完全優勝を果たす。

世代屈指のプレーヤーたちが集結した両校は実力伯仲。下馬評があてにならない早明戦では、どちらが栄冠を手にしても不思議ではない。覇を争う一戦が、今始まろうとしている。

昨年度、22年ぶりの全国大学選手権優勝に歓喜した明大フィフティーン。主力を担った選手が多く抜けて始まった今季だが、強さが衰えることはなかった。

追われる立場となることで背負わざるを得ない周囲の期待やプレッシャーでさえ追い風へと変え、むしろ日本一を取ったという経験がプレー1つ1つの選択に対する自信、精神的余裕へとつながり安定感を生み出している。

写真:インゴールに飛び込む武井主将(明大)

まず、1年時から活躍するHO(フッカー)武井日向主将、PR(プロップ)安昌豪など『重戦車』と称される強力なFW(フォワード)陣がセットプレーで圧倒。

さらにそこを起点として、WTB(ウィング)山村知也、WTB山崎洋之をはじめとする快足BK(バックス)が好機を逃さず得点を奪う。

今季からSO(スタンドオフ)に転向した山沢京平や、FB(フルバック)雲山弘貴のキックによるエリア取り、ゲームマネジメントも光る。

理想的なバランスの攻守は、昨季に比べ個々人のフィジカルやフィットネスの強化よりさらに鋭さを増した。

対抗戦では、筑波大学との開幕戦勝利から始まり、2年連続敗戦を喫していた宿敵・慶應義塾大学に大勝を収めるなど、勢いに乗っている。

一方の早大。強みは何といってもSH(スクラムハーフ)齋藤直人主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)、SO岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)の『最強ハーフ団』率いる、タレントぞろいのBK陣だ。

加えて今季はFWの成長も著しい。双方の連係により充実したチーム体制ができ上がっている。接戦が予想される次戦で勝負の鍵を握るのは、「ディフェンス」と「FW勝負」だろう。

シーズン開幕当初から課題に掲げ取り組んできたディフェンスは、試合を重ねるごとに着実にステップアップし、強みと呼べるほどに成長した。

前節の慶大戦でも、「手負いの虎」(相良南海夫監督、平4政経卒=東京・早大学院)となった慶大の力闘により苦戦を強いられたものの、ゴール際での粘り強いディフェンスが功を奏し、トライを許さなかった。

しかし、ラックサイドでゲインを切られる場面も散見されたため、隙を逃さず攻め込んでくる明大相手に、どこまで修正できるか注目だ。

また、FWについても、春シーズン後からスクラムに本格的に注力した結果、強豪にも押し負けない戦力となった。だが、相手は『重戦車』を武器とする明大。いかにスクラムで優位に立つかが、強力なBK陣を生かすために重要となる。

ブレイクダウンでの攻防も、試合の主導権を握らせないために競り勝ちたいところ。FW勝負を制し、得意とする「展開ラグビー」に持ち込むことができれば、勝機は早大に訪れるはずだ。

赤黒と紫紺を身に着けた観客で満員の東京・秩父宮ラグビー場、鳴り響くサポーターのコール、漂う独特の緊張感。両校のプライドをかけた伝統の戦いには、大学ラグビーの魅力がふんだんに詰まっている。

ラグビーワールドカップから1か月。日本中で高まったラグビー熱が次に向かうは12月1日、早明戦だ。未来の日本代表たちの躍動を、見逃すな。

文:山口日奈子/写真:千葉洋介、山口日奈子(早稲田スポーツ)

【関東大学対抗戦】

◆11月30日(土)
・午前11:30 帝京大学 vs. 慶應義塾大学 秩父宮
・午前11:30 日本体育大学 vs. 成蹊大学 江戸川陸上
・午後2:00 筑波大学 vs. 青山学院大学 江戸川陸上

◆12月1日(日)
・午後2:00 明治大学 vs. 早稲田大学 秩父宮

◆順位 ※4位までが大学選手権出場
1位 明治大学 6勝0敗
1位 早稲田大 6勝0敗
3位 帝京大学 4勝2敗
4位 筑波大学 3勝3敗
*****
5位 日本体育 2勝4敗
5位 慶應義塾 2勝4敗
7位 青山学院 1勝5敗
8位 成蹊大学 0勝6敗

ラグビー関東大学対抗戦2019

【ハイライト】早稲田大学 vs. 慶應義塾大学

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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