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ラグビー コラム 2019年11月29日

25年ぶりの全勝対決! 早明戦はどうなる? 大学各リーグ最終節。全国大学選手権の組み合わせが確定する戦いを、お見逃しなく。

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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武井日向

大学ラグビーは全国大学選手権を争う各リーグが最終節を迎える。なかでも注目は12月1日、秩父宮ラグビー場で行われる早明戦だ。かつては毎年のように学生日本一を争っていた両大学だが、関東大学対抗戦グループでの全勝対勝は、1994年以来、25年ぶり。チケットは前売りで完売。2万人超の観衆の中で対抗戦1位の座を争う。早大は、11月23日、慶大の粘り強いディフェンスに苦しみながら、SO岸岡智樹(4年)のトライなどで、17-10と勝利した。一方の明大は、11月24日、帝京大との激しい肉弾戦を制し、HO武井日向キャプテン(4年)の独走トライも含む6トライを奪い、40-17で6戦全勝とした。

齋藤直人

早大のSH齋藤直人(4年)は、2020年のスーパーラグビーに参加するサンウルブズの第一次スコッドに名を連ねた。2023年のラグビーワールドカップ(RWC)の日本代表入りに向けての第一歩を踏み出したわけだ。齋藤以外にも両チームには将来楽しみな選手が多い。SO岸岡とマッチアップする明大SO山沢京平(3年)の才能も魅力的だ。昨季まではFBとしてランニング能力の高さを見せていたが、今季はSOとして正確なキックパスなどで攻撃の軸になる。明大のSH飯沼蓮(2年)も将来楽しみな選手。HB団の対決も楽しみだし、そこにボールを供給するボール争奪戦での戦いはどうか。FW戦では明大がやや有利に思えるが、ライバル同士の戦いは互いの力を引き出し合うものだ。ともに決定力あるWTB、FBを揃えており、どういう角度で見ても面白い試合になる。

過去10年の対抗戦での勝敗は、早大が7勝3敗で勝ち越すが、直近の5年では毎年勝敗が入れ替わり、昨年は早大が31-27で勝った。対抗戦グループの大学選手権出場枠は「4」。明大、早大、帝京大、筑波大が出場を決めている。11月30日、帝京大は秩父宮ラグビー場で慶大と対戦。筑波大は江戸川陸上競技場で青学大と対戦する。

関東大学リーグ戦1部の大学選手権出場枠は「3」。東海大がすでに優勝を決め、日大までは出場は決まり。3枠目は、流経大と大東大が争う。対抗戦グループは勝ち数で順位を決めるが、リーグ戦グループは勝ち点制で順位を決めており、流経大(勝ち点18)は11月30日、法政大と熊谷ラグビー場で、大東大(勝ち点15)は東海大と秩父宮ラグビー場で対戦する。勝ちは4点が与えられるため、逆転の可能性はあるわけだ。

関西大学Aリーグの大学選手権出場枠は「4」。天理大は、11月17日の同大戦に勝って4連覇を決め、京産大、同大までは出場が決まっている。残る1枠は、関西学大と近大が3勝3敗で並ぶ。11月30日、鶴見緑地(大阪市)では、関西学大が12:00から大体大と、近大は14:00から摂南大と対戦する。勝ち数が同じなら直接対決の勝者が上になるので近大になるが、果たして。優勝を決めた天理大は西京極(京都市)で京産大と対戦するが、負傷者もあり、本来はSOの松永拓朗がFBを務める。大学選手権出場を決めている各チームにとっては、選手権に向けてチーム力を高めたい試合になる。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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