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ラグビー コラム 2019年10月26日

直接対決で4連勝中のウェールズか、通算成績で28勝6敗1分の南アフリカか。ラグビーワールドカップ準決勝 ウェールズ vs. 南アフリカ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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10月27日(日)は横浜国際総合競技場で、準決勝の2試合目、「レッドドラゴンズ」こと、ウェールズ世界ランキング3位)と「スプリングボクス」こと、南アフリカ(同4位)が激突する。

予選プールを1位で通過した、今年の欧州王者ウェールズは、準々決勝でフランスと対戦した。地力はウェールズが上回ると予想されていたが、大会入って調子を上げてきたフランスに押される展開に。

だが、フランスのLO(ロック)セバスティアン・ヴァアマイナのレッドカードで、数的優位に立ったウェールズは、後半に逆転し20-19と1点差で逃げ切って、3度目のベスト4に進出した。

しかし、そのフランス戦でNO8(ナンバーエイト)ジョシュ・ナヴィディ、さらに練習中に足首を負傷したFB(フルバック)リーアム・ウィリアムズの主力2人が欠場となったしまった。特にハイボールキャッチが得意なFBウィリアムズ不在は痛手となろう。

そのため、ウォーレン・ガットランドHC(ヘッドコーチ)は、フランス戦から3人の先発を変更した。NO8はロス・モリアーティ、FBはリー・ハープペニーが先発し、CTB(センター)にはオーウェン・ワトキンに替わってジョナサン・デーヴィスが復帰した。

ガットランドHCは、「ウィリアムズを失ったことは非常に痛手だが、ハーフペニーのような経験のある選手がチームにまた違った良い影響をもたらしてくれるだろう」と話した。

また、今大会終了後に退任が決まっているため、「ウェールズHCとしてあと2試合楽しみたい。スコッドの中にも10人くらいは、最後のワールドカップとなるだろう。ベストのパフォーマンスをして決勝に進めれば嬉しい」と笑顔を見せた。

南アフリカに対しては「日本との試合を見たが、前半は接戦だった。今回もそうなるだろう。それに日本戦で30回くらいキックを蹴っていたので、私たちはそれに対応しなければいけない」と相手のハーフ団からのハイパントキックを警戒した。

やはり、セットプレーで互角に戦い、武器としているディフェンスで粘りつつ、SO(スタンドオフ)ダン・ビガーや、FBハーフペニーのキックで得点を重ねていきたい。

初の決勝進出を狙うウェールズ最多キャップのキャプテンLOアラン ウィン・ジョーンズも「ワールドカップの準決勝は何が起こるかわからない」。

「フランスとの準々決勝でも私たちは最後まで諦めなかった。ベストのパフォーマンスを出す」と意気込んでいる。

一方の南アフリカは準々決勝で日本と対戦し、前半は5-3と苦戦したが、最終的には26-3とノートライに抑えて快勝した。

ラシー・エラスムス監督は、ケガをしたWTB(ウィング)チェスリン・コルビ以外は準々決勝と同じメンバーで、リザーブもFW(フォワード)6人、BK(バックス)2人と同じ構成で臨む。日本戦同様に、キックを軸にディフェンスとセットプレーでプレッシャーをかけたい。

エラスムス監督は「(コルビの欠場は)大きな打撃だ。しかし、(先発する)シブシソ・ンコシが100%の状態なら、70%のコルビよりいいし、最近のプレーぶりなら出場するのに値する」と語り、WTBンコシに期待を寄せた。

続けて「戦い切ってワールドカップを勝ち取りたい。タフな挑戦だと承知しているし、ウェールズもイングランドもニュージーランドも優勝したいと思っている」。

「みんな、世界ランキングは上だし、選手もコーチも素晴らしい。だが、我々にも同じようにチャンスがあるし、日本のファンがもっとたくさん応援してくれるよう願っている」と日本のファンのサポートを求めた。

また、南アフリカの司令塔SOハンドレ・ポラードも「ウェールズのセットピースにはここ数年苦しめられてきた。恐らく最初の20分から30分から互いに腹の探り合いのような展開になるだろう」。

「だから、僕らはいくつものプランを用意している」と接戦を予想しつつも試合プランに自信を見せた。

ウェールズと南アフリカの対戦成績は、スプリングボクスの28勝6敗1分と大きく勝ち越しており、2015年の前回大会では準々決勝で南アフリカが23-19で勝利している。だが、2016年からはウェールズが4連勝している。

ウェールズは今年のシックス・ネーションズでもグランドスラム(全勝優勝)を果たして、世界ランキングも大会前に1位に立ったこともあり、実力は伯仲していると言えよう。

世界のラグビーファン、スポーツファンが注目するウェールズvs.南アフリカは10月27日(日)に神奈川・横浜国際総合競技場で午後6:00にキックオフされる。

◆ウェールズメンバー

1 ウィン・ジョーンズ
2 ケン・オーウェンズ
3 トマス・フランシス
4 ジェイク・ボール
5 アラン ウィン・ジョーンズ(キャプテン)
6 アーロン・ワインライト
7 ジャスティン・テュピュリック
8 ロス・モリアーティ
9 ガレス・デーヴィス
10 ダン・ビガー
11 ジョシュ・アダムズ
12 ハドリー・パークス
13 ジョナサン・デーヴィス
14 ジョージ・ノース
15 リー・ハーフペニー

◆控え

16 エリオット・ディー
17 リース・カレ
18 ディロン・ルイス
19 アダム・ビアード
20 アーロン・シングラー
21 トモス・ウィリアムズ
22 リース・パッチェル
23 オーウェン・ワトキン


◆南アフリカメンバー

1 テンダイ・ムタワリラ
2 ボンギ・ンボナンビ
3 フランス・マルハーバ
4 エベン・エツベス
5 ルード・デヤハー
6 シヤ・コリシ(キャプテン)
7 ピーター ステフ・デュトイ
8 ドウェイン・フェルミューレン
9 フランソワ・デクラーク
10 ハンドレ・ポラード
11 マカゾレ・マピンピ
12 ダミアン・デアリエンディ
13 ルカニョ・アム
14 シブシソ・ンコシ
15 ウィリー・ルルー

◆控え

16 マルコム・マークス
17 スティーヴン・キッツォフ
18 ヴィンセント・コッホ
19 RG・スナイマン
20 フランコ・モスタート
21 フランソワ・ロウ
22 ハーシェル・ヤンキース
23 フランス・ステイン

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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