「優勝しなかったら失敗」。イングランド戦に挑むオールブラックスのメンバー。ラグビーワールドカップ2019

10月26日（土）に横浜国際総合競技場でラグビーワールドカップの準決勝・イングランド戦を控える、3連覇を目指す「オールブラックス」こと、ニュージーランドが試合登録メンバー23名を発表した。

オールブラックスは、準々決勝で46-14と快勝したアイルランド戦から先発は14人が同じだった。

唯一の変更点は6番に、本来はLO（ロック）の身長197cmのスコット・バレットが先発。6番の左FL（フランカー）サム・ケインが控えに、アーディー・サヴェアがフラインドFLから7番のオープンサイドFLに回った。

BK（バックス）陣はSO（スタンドオフ）リッチー・モウンガ、WTB（ウイング）セヴ・リース、ジョージ・ブリッジ、FB（フルバック）ボーデン・バレットなど調子がいい選手が先発。

リザーブにバレット兄弟のひとり、万能BKジョーディー・バレットが入った。

スティーブ・ハンセンHC（ヘッドコーチ）は、FLにスコット・バレットを起用した理由を「エディ－にあまり情報を与えたくないので詳細は控えますが、戦術的な理由から」と説明。

LOの2人を含め、ラインアウトでプレッシャーを与えたいことを示唆した。また、指揮官は「イングランドは、この4年間でベストな状態に仕上がっている」と警戒した。

キャプテンNO8（ナンバーエイト）キアラン・リードは「みなさんは、優勝しなかったら、オールブラックスのワールドカップは失敗だと言いますけど、当たり前です」。

「そもそも、オールブラックスは常に勝つことを期待されています。ただ、イングランドも十分に力があります。だから集中しないといけない」と闘志を燃やしている。

オールブラックスとイングランドの過去の対戦成績は33勝7敗1分。2012年に負けてからオールブラックスが6連勝中で、昨秋、アウェイで対戦し16-15で接戦を制している。

世界ランキング1位のオールブラックスと、2位のイングランドの激突は世界のラグビーファンから「事実上の決勝戦」とも目されている。

大一番を制してファイナルに進出するのは黒衣軍団か、それともラグビーの母国か。

◆ニュージーランドメンバー

1　ジョー・ムーディー（44）
2　コーディー・テイラー（49）
3　ネポ・ラウララ（24）
4　ブロディー・レタリック（79）
5　サム・ホワイトロック（116）
6　スコット・バレット（34）
7　アーディー・サヴェア（43）
8　キアラン・リード（125、主将）
9　アーロン・スミス（90）
10　リッチー・モウンガ（15）
11　ジョージ・ブリッジ（8）
12　アントン・レイナート ブラウン（41）
13　ジャック・グッドヒュー（12）
14　セヴ・リース（6）
15　ボーデン・バレット（81）

◆控え

16　ダン・コールズ（67）
17　オファ・トゥウンガファシ（34）
18　アンガス・タアヴァオ（12）
19　パトリック・トゥイプロトゥ（28）
20　サム・ケイン（66）
21　TJ・ペレナラ（63）
22　ソニー ビル・ウィリアムズ（56）
23　ジョーディー・バレット（15）

文：斉藤健仁