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ラグビー コラム 2019年10月25日

オールブラックスとの「事実上の決勝戦」に挑むイングランド代表メンバー。ラグビーワールドカップ2019

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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10月26日(土)横浜国際総合競技場での準決勝・ニュージーランド世界ランキング1位)戦を控える、2度目の優勝を目指すイングランド(同2位)が試合登録メンバー23名を発表している。

イングランドと「オールブラックス」こと、ニュージーランドの過去の対戦成績は7勝33敗1分と大きく負け越している。2012年に勝利してから6連敗中で、昨秋、アウェイで対戦し惜しくも15-16で敗れている。

40-16で勝利した準々決勝のオーストラリア戦からエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)は先発メンバーを1人だけ替えた。

BK(バックス)では、SO(スタンドオフ)ジョージ・フォードをスタートに戻し、前の試合でSOだったキャプテンのオーウェン・ファレルをインサイドCTB(センター)に。

12番だったマヌー・トゥイランギが13番に入り、ヘンリー・スレードが控えに回った。

FW(フォワード)は変更なく、PR(プロップ)マコ、NO8(ナンバーエイト)ビリーのヴニポラ兄弟は揃って先発し、NO8ビリーにとっては節目の50キャップ目の試合となる。

また、ジョーンズHCが「カミカゼキッズ」と呼ぶ若きFL(フランカー)の2人、トム・カリー、サム・アンダーヒルも先発。控えはバックローのルイス・ラドラムがメンバー外となり、マーク・ウィルソンが入った。

ジョーンズHCは「ニュージーランド相手なので、ボールを動かすことが重要だと考えた」。

「速いトランジション(攻守の切り替え)は不可欠。その場合は、それが得意なSOフォードを先発で最初に出す方が適していると考えた」とBKのメンバー変更について話した。

また、12番に入ったキャプテンのファレルは「自信を持って臨みます。それだけの準備をしてきました。だから楽しみでしかありません!」とビッグマッチに語気を強めた。

SOフォードは「ニュージーランドは(リッチー・)モウンガが10番に、ボーデン・バレットが15番になったことで、フィールドのすべてでスペースを作ることができるようになって、より危険になりました」。

「ワールドカップの準決勝を前にプレッシャーがないわけはない。しかもオールブラックスとの対戦です。とにかくマインドセット、信念を持って戦います」と静かに闘志を燃やした。

下馬評は、3連覇がかかったオールブラックスが有利と見ている。しかし、ジョーンズHCは2年前の組み合わせ抽選が終わってから常々、「この日をターゲットにしてきた」と話していた。

世界2位のイングランドと1位のオールブラックス、南北のトップチームの激突は世界のラグビーファンから「事実上の決勝戦」とも目されている。今大会の大一番を制してファイナルに進出するのはどちらか。


◆イングランドメンバー

※( )内はキャップ数

1 マコ・ヴニボラ(56)
2 ジェイミー・ジョージ (43)
3 カイル・シンクラー(29)
4 マロ・イトジェ(32)
5 コートニー・ロウズ(79)
6 トム・カリー(17)
7 サム・アンダーヒル(13)
8 ビリー・ヴニポラ(49)
9 ベン・ヤングス(93)
10 ジョージ・フォード(63)
11 ジョニー・メイ(50)
12 オーウェン・ファレル(77)キャプテン
13 マヌー・トゥイランギ(38)
14 アンソニー・ワトソン(40)
15 エリオット・デイリー(37)

控え

16 ルーク・カーワン ディッキー(19)
17 ジョー・マーラー(66)
18 ダン・コール(93)
19 ジョージ・クルース(39)
20 マーク・ウィルソン(16)
21 ウィリー・ハインツ(8)
22 ヘンリー・スレード(25)
23 ジョナサン・ジョセフ(45)

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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