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10月20日(日)は大分スポーツ公園総合競技場で準々決勝、プールD・1位のウェールズ(世界ランキング2位)とプールC・2位のフランス(同8位)とのヨーロッパ勢同士が激突する。
ウェールズは、オーストラリアを29-25と下すなど、4連勝と1位でプールDを通過してベスト8に進出した。1987年の第1回大会の3位が最高成績で、2011年以来の準決勝進出を狙っている。
「レッドドラゴン」こと、ウェールズの先発15人は、予選プールのオーストラリア戦と同じラインアップで臨む。
キャプテンのLO(ロック)アラン ウィン・ジョーンズズを筆頭に、NO8(ナンバーエイト)ジョシュ・ナヴィディ、WTB(ウィング)ジョージ・ノース。
日本の松島幸太朗とともに、5トライでトライランキングトップに立つWTBジョシュ・アダムズ、FB(フルバック)リーアム・ウィリアムズらが名を連ねた。
脳震盪の影響が心配されたSO(スタンドオフ)ダン・ビガーも先発し、SH(スクラムハーフ)ガレス・デーヴィスとハーフ団を組む。
ウェールズを率いるウォーレン・ガットランドHC(ヘッドコーチ)は、「フランスは大きくてフィジカルの強いチームだ」。
「決勝トーナメントに向けて選手もスタッフもいい準備をしてきた。選手には、月曜日に飛行機に乗って帰るか、決勝まで残るかの二者択一だと伝えている」 と意気込んだ。
一方の「レ・ブルー」フランスは、過去ワールドカップ準優勝3回の強豪だが、前回大会以降は欧州内でも精彩を欠き、今大会でも下馬評は高くなかった。
それでもフランスはベスト8を逃したことはなく、今回「死の組」と呼ばれたプールCでもライバルのアルゼンチンを退けて、決勝トーナメントにしっかりと勝ち上がってきた。
予選プール最終戦のイングランド戦が台風の影響で中止となったため、3試合目のトンガ戦から約2週間空いての試合となる。
フランスのメンバーは、トンガ戦で出場しなかったキャプテンのHO(フッカー)ギエム・ギラドが先発復帰、フィジー出身のWTBアリベルティ・ラカはメンバーには入らずガエル・フィクーが起用された。
ハーフ団はSHアントワーヌ・デュポン、SOロマン・ヌタマックが先発し、ベテランのSOカミーユ・ロペズはベンチから出場を伺う。
FB(フルバック)にはベテランのマクシム・メダールが入った。先発の15名はLOがアルテュール・イトゥリアからベルナール・ルルーに変わった以外は、プール初戦のアルゼンチン戦と同じメンバーとなった。
フランスのジャック・ブリュネルHCは、「プール最終戦がなくなったことは、休養が取れたこと以上に、リズムを立て直さなければいけない部分も大きいので、メリットかどうかはわからない」と言いつつも、
「ウェールズは戦略的にはプール戦と同じだ。オーストラリア戦の時のように、前半の早い時間に激しいディフェンスでプレッシャーをかけてこようとするだろう」。
「しかし、この直近の試合を見ていると、我々にも勝機は大いにあるように思います」と自信をのぞかせた。
ウェールズとフランスがワールドカップで対戦するのは、2011年大会の準決勝で以来。
この時は前半19分にウェールズは当時のキャプテンだったFL(フランカー)サム・ウォーバートンがレッドカードで退場となった影響もあり、9-8でフランスが勝利している。
通算成績はウェールズの50勝44敗3分と拮抗しているが、最近の8試合はウェールズが7勝1敗と圧倒。
フランスの勝利は2017年3月のシックスネーションズで、この時は試合が100分にも渡り、ロスタイムにフランスが逆転し20-18で勝利している。
現在、世界ランク2位のウェールズが強力なFW(フォワード)と決定力のあるBK(バックス)が躍動し、前評判通り4強へと駒を進めるか。ワールドカップに強い、次回大会のフランスが得意のパスラグビーで翻弄するか。
ウェールズとフランス、欧州の伝統国同士の一戦は10月20日(日)午後4:15に大分スポーツ公園総合競技場でキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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