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ラグビー ニュース 2019年10月5日

成長を続けるナミビア、オールブラックスに挑む。ラグビーワールドカップ2019 ニュージーランド vs. ナミビア

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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熱戦が続くラグビーワールドカップも予選プール中盤から終盤戦となり、いよいよ決勝トーナメント争いも佳境に入ってきた。

10月6日(日)は、東京・東京スタジアムでプールBの3連覇を狙うニュージーランド代表vs.ナミビア代表の一戦が行われる。

「オールブラックス」こと、ニュージーランド代表は、大一番となった初戦は南アフリカ代表を23-13下し、10日ほど空いた2戦目ではカナダ代表を63-0と完封勝ちで圧倒している。

一方のナミビア代表は、初戦は善戦するもイタリアに22-47、南アフリカ代表には3-57と連敗で勝ち点はまだ「0」だ。

中3日で戦うオールブラックスは、カナダ戦から引き続いて出場する選手FL(フランカー)シャノン・フリゼル、CTB(センター)ジャック・グッドヒュー、ジョーディー・バレットの3人のみ。

万能BKのバレットはこの試合はWTB(ウィング)ではなく、SO(スタンドオフ)として出場する。

キャプテンのNO8(ナンバーエイト)キアラン・リード、SOリッチー・モーウンガ、FB(フルバック)ボーデン・バレットら多くの主力は出場しない。

だが、LO(ロック)にケガで休んでいたブロディー・リタリックが復帰し、今大会初出場となり、ゲームキャプテンを務めるLOサム・ホワイトロックとコンビを組むことになった。

また、両翼にはスプリングボクス戦でも先発したWTBジョージ・ブリッジ、セヴ・リース、FBはベテランのベン・スミスが入り、リザーブにはWTBリーコ・イオアネなどが控えるなど強力な布陣であることには変わりはない。

オールブラックスのスティーブ・ハンセンHC(ヘッドコーチ)は、「(J・バレットのSO起用について)下のカテゴリーの時はSOをやっていたしスキルも申し分ない。何よりものすごく賢い選手だ」と全幅の信頼を寄せる。また、ジョーディ自身もSOでの先発を告げられると、「すごくワクワクする!」と答えたという。

また、LOレタリックの復帰について指揮官は「非常に嬉しい。彼は過去にもケガや個人の事情で戦列を離れる時があったので、こういうタイミングでどうすべきかをよくわかっている」。

「本人は80分間プレーしたいと思っているはずだが、大事をとって20分から40分で交代させたい」と配慮を見せた。

さらにリザーブの、ハカリーダーでもあるTJ・ペレナラについては、「彼はSOバックアップで、SH(スクラムハーフ)にはブラッド・ウェバーがいる」と説明した。

対するナミビア代表は、南アフリカ代表戦から9人の選手を替えた。キャプテンのCTBヨハン・デイゼルがこの試合、今大会初先発する。

また、LOチウイ・ウアニヴィ、WTBのJC・グレイリン、FBのヨハン・トロンプが3試合連続先発し、ベテランのSHユージン・ヤンキースはリザーブに入った。

ナミビアのフィル・デーヴィスHCは、「一貫性を持って選手に機会を与えるためのセレクションだ」と選手選考について語り、「ワールドラグビーの哲学はラグビー(の質)を向上させることだ」。

「アイルランド代表とロシア代表の試合を見たが、ティア1とティア2の試合というより、2つのチームの戦いだった。

私は自身がウェールズ代表だった1993年にはじめてナミビアと対戦したが、そこからとても成長している。私はナミビアのチームの一員として仕事をしていることをとても誇りに思う」と語気を強めた。

2015年ワールドカップで、オールブラックスからトライを挙げたキャプテンのCTBデイゼルも、「あの時の経験は私の人生に大きな影響を与えた。今回試合に出る若い選手たちにも経験してほしい」。

「強い相手と戦うことは着実に自分たちを強くする。日本代表は多くのティア1と試合をして、そこから多くを学び取ったのだと思います」と語った。

2015年の対戦では58-14とニュージーランド代表が快勝したが、ナミビア代表もトライを挙げて見せ場を作った。今回も王者に対して粘り強く戦い、なるべく多く自分たちの時間を作ってトライを積み上げたいところだ。

オールブラックスvs.ナミビアは10月6日(日)午後1:45に東京スタジアムでキックオフされる。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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