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ラグビー コラム 2019年10月4日

息を吹き返したフィジー。ジョージア相手に7トライを奪取。ラグビーW杯日本大会「ジョージア vs. フィジー」

ラグビーレポート by 真鍋 雅彦
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#21ジョージア vs. フィジー

10月3日、東大阪市花園ラグビー場ではグループDに所属するジョージアとフィジーの一戦が行われた。

世界ランキング14位のジョージアは初戦のウェールズには完敗したが、2試合目となったウルグアイ戦は完勝。

一方、ワールドカップでは過去2回ベスト8に進出したことがある同11位のフィジーは、オーストラリアとは好ゲームを繰り広げたものの、ウルグアイにはまさかの敗戦を喫してここまで2戦2敗。憔悴しきったフィジーがどこまで立ち直っているか? フィジーの精神状態がこの日の勝負を大きく左右すると見られていた。

しかし、蓋を開けてみると、それは全くの杞憂だった。特に後半は、エンジン全開。雨模様だったにも関わらず、花園に集まった多くの観客が、世界のラグビーファンを魅了してやまないフィジー劇場を存分に楽しんだ。

序盤は、静かな戦いだった。得意のオフロードは使わず、オーソドックスな攻撃でジョージアを崩そうとするフィジーと、粘り強いディフェンスでその侵略を食い止めるジョージア。試合が動くまでには20分近くもかかった。

先制したのはフィジー。前半19分、ハーフウェイ付近でパスを受けたSOベン・ヴォラヴォラが左タッチライン際に絶妙のゴロキック。そのボールをWTBセミ・ラドラドラが拾い上げ、CTBワイセア・ナヤザレブに繋いでトライ。ゴールも決まって7-0とした。

一方、ジョージアは、ディフェンス面での健闘は目立ったが、ボールを獲得してもなかなか前に進めず。前半34分にPGで3点を返すのがやっとの状態。両チームとも天候同様、もやもやが晴れないまま、前半は7-3で折り返した。

ところが後半になって、いきなりフィジー劇場の幕が上がる。

後半4分、ジョージア陣22m付近のラックから左に展開。ヴォラヴォラからの飛ばしパスを受けたFBキニ・ムリムリヴァルが相手を引きつけたあとバックフリップパスでラドラドラに繋ぎ、そのあと内側にサポートしていたSHフランク・ロマニに返してトライ(ゴール失敗で10-3)。

さらにその5分後、ジョージア陣30m付近の左サイドのラインアウトから、右に大きく展開。9→12→10→11→14と繋ぎ、最後はWTBジョシュア・トゥイソバが右スミに飛び込んだ(ゴール失敗で17-3)。

その直後、ジョージアも反撃。トライのあとのキックオフのボールをWTBギオルギ・クヴェセラゼがキャッチ。自慢のFW陣がゴール前まで持ち込み、最後はFLマムカ・ゴルゴゼが押さえて(ゴール成功)、17-10と1トライ1ゴール差に詰め寄った。

しかし、ここからは完全にフィジーペース。前半はほとんど見ることができなかった伝家の宝刀とも言えるオフロードパスが炸裂し、後半20分、27分、29分、35分と立て続けにトライ。3本目のトライまでは当たりが悪かったヴォラヴォラのゴールキックも冴え始め、最終的には45-10という大差でフィジーが今大会初勝利を挙げた。

ジョージアも前半こそ粘りのディフェンスを見せたが、本来の力と自信を取り戻したフィジーの前になすすべなし。圧倒するはずだったスクラム戦でも苦戦し、ジョージアの良さを完全に消された形になった。

フィジー、ジョージアともに次は最終戦で、フィジーはウェールズ(10/9)と、ジョージアはオーストラリア(10/11)と相まみえる。

注目はウェールズ×フィジー戦。フィジーは失うものがないだけに、ウェールズも相当手こずりそうな気がするが、果たして――。

文:真鍋 雅彦

【ハイライト】ジョージア vs. フィジー ラグビーワールドカップ2019 プールD

真鍋 雅彦

真鍋 雅彦

フリーライター。1957年大阪府生まれ。父の影響で小学生の頃からラグビーに親しむ。大学卒業後、ベースボール・マガジン社勤務を経てフリーランスに。主にラグビー、野球、ゴルフなどの原稿を執筆。2014~18年、キヤノンイーグルスWEBページのオフィシャルライターを務める。

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