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プールDのビッグマッチだ。
「とにかくタフな相手。すごい試合になる」(ウェールズ・ガットランドHC)
ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会で、プールD(1次リーグD組)の2強と目される“ワラビーズ”ことオーストラリア代表(世界ランキング6位)と、“レッドドラゴン”の愛称を持つウェールズ代表(同4位)が激突する。
9月29日(日)、東京スタジアムが一騎打ちの舞台だ。
まずは、前回大会の準優勝国で、99年大会以来20年ぶりの優勝を目指すオーストラリア。
フィジー代表との大会初戦は39-21で快勝。
前半は苦しんだが、スクラムやラインアウトモールを突破口として逆転勝ちした。
フィジー戦後にオーストラリアのマイケル・チェイカHC(ヘッドコーチ)は「ミスなどがあり、リードを許したが基本に戻って逆転できた」と語った。ウェールズ戦には中7日で向かう。
一方、今年の欧州6か国対抗戦「シックス・ネーションズ」を制した現・欧州王者のウェールズ。
悲願の初優勝を目指すレッドドラゴンは、大会初戦でジョージア代表と激突。
前半を29-0で折り返すなど圧倒し、終盤の猛攻をしのいで43-14で快勝。中5日でビッグゲームへ臨む。
両軍の先発メンバーを見てみよう。
オーストラリアはフィジー戦から先発BK(バックス)を4人入れ替えた。
ハーフ団はSHウィル・ゲニアとSOバーナード・フォーリーのコンビ。初戦のSHホワイト、SOリアリーファノから変更された。
WTB(ウイング)はフィジー戦でのハイタックルにより3試合の出場停止処分を科されたリース・ホッジに代わり、アダム・アシュリークーパーが先発へ。
FB(フルバック)はカートリー・ビールがリザーブに回り、デイン・ハイレットぺティが大一番のスターターを任された。
FW(フォワード)8人はフィジー戦から変わらず。
両FL(フランカー)にはマイケル・フーパー主将とデービッド・ポーコックという百戦錬磨のタレントが揃う。NO8(ナンバーエイト)イシ・ナイサラニは南半球屈指のボールキャリアーだ。
ウェールズの先発メンバーは前戦から変わらず。
リザーブでは唯一、リー・ハーフペニーに代わり22歳の大型CTBオーウェン・ワトキンが入り、W杯初出場を目指す。
130キャップ目となる主将のLOアラン・ウィン・ジョーンズは代表最多記録を更新の見込み。闘将のメモリアルマッチを勝利で飾りたい。
欧州最高のFLの一人であるジャスティン・ティプリック、イラン出身の父を持つイケメンNO8ジョシュ・ナビディなど、レッドドラゴンのFW第3列も強烈だ。
司令塔と呼ばれる10番はダン・ビガーが務め、バックスリーにはアタックの主砲であるWTBジョージ・ノース、安定感抜群のFBリーアム・ウィリアムスらが揃う。
プールDは強豪フィジーが連敗。この一戦の勝利チームがプールDを1位通過する可能性は高い。
15年W杯もプール戦の同組で、このときはオーストラリアが15-6で勝利している。ウェールズは借りを返せるか。
9月20日(金)からの開幕1週間で、観客動員数がのべ42万人を超えたラグビーW杯日本大会。大会をさらに盛り上げる熱戦が期待される。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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