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後半、イタリアが流れを変えようと攻勢に出る。3分、FWの縦攻撃の連続でゴールラインに迫り、最後は離れた場所に立っていたFLセバスチャン・ネグリにパスが渡ってトライ。アランのゴールも決まって、24-0とする。18分には、イタリアがモールを押し込んでトライをしようとしたところで、カナダのヒートンがモールを崩す反則を犯し、ペナルティートライが与えられる(31-0)。ヒートンはシンビン(10分間の一時退場)となり、3分後にはイタリアがトライを追加して、36-7と差を広げた。
ミスで好機を逸していたカナダがようやくトライをあげたのは、後半28分のことだった。自陣からSOピーター・ネルソンが抜け出し、交代出場のWTBアンドリュー・コーにパスがつながると、コーは右タッチライン際を駆け抜ける。そして、イタリアWTBジュリオ・ビゼーニと一対一になると、左足を一歩左に踏み込み、直後に右方向へ加速。鮮やかにタックルをかわして右コーナーに飛び込み、スタンドを沸かせた。
しかし、カナダの反撃はここまで。イタリアがさらに2トライを追加し、4トライ以上のチームに与えられるボーナス点を得ながら2連勝を果たした。「途中ちょっと後退した場面もあったが、フィジカル面の優位性を利用できた。ここの観衆は信じられないくらい素晴らしい」と、イタリアのコナー・オシェイヘッドコーチ。選手の奮闘を称え、観客のサポートに感謝した。カナダのキングズリー・ジョーンズは次のようにコメントした。「選手はよくやった。チャンスはたくさん作ったが、得点するまでに至らなかった。戦術を見直し、次は好機を生かしたい」。プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(最優秀選手)は、ディフェンス突破を14回記録し、何度もトライチャンスを作ったFLジェイク・ポレドリが受賞した。
【ハイライト】イタリア vs. カナダ ラグビーワールドカップ2019 プールB
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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