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写真:関学大のディフェンスを振り切るWTB木田晴斗
大学選手権への道のりが険しくなった。2019ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第3節。立命館大学は関西学院大学と対戦。
この1戦が終わると、ワールドカップの開催により、約1ヶ月リーグ戦の期間が空く。そのため立命館は、何としてでも前半戦をいい形で締めくくりたい。
ここまでの2戦は両試合とも、前半に苦しめられた。この試合も同様の事態が起きてしまう。
前半8分、立命館のパスミスを逃さず関学大が主導権を握る。最後は、そのまま左中間へボールを運ばれ、この試合も先制を許してしまう。しかし、立命館はすぐさま反撃に出る。
13分、相手ディフェンスの隙を狙い、SH(スクラムハーフ)平尾剛士(スポ2・東福岡)がチャージ。
CTB(センター)片岡涼亮(営4・流経大柏)へつなぎ、最後はWTB(ウィング)木田晴斗(情理2・関西大倉)が左隅へ押し込みトライを決める。
このまま立命ペースでいきたい所だったが、初得点以降、関学大の厚いディフェンスに阻まれ、中々突破口が開けない。対して関学大のオフェンス陣は、猪突猛進のタックルで立命守備陣を苦しめた。
23分、ゴール5m右ラインアウトから、ラックで右中間に押し込まれ9点差にされると、その後も立命館のペナルティから関学大がスクラムを選択。
最後はまたしてもラックから失点。立命館は40分にCTB片岡が自陣から右隅ライン際へロングフィード。
WTB藤井健太郎(済2・伏見工業)がボールをキャッチ、持ち味の快速で敵陣をかわし中央へトライを決める。12-21とビハインドで前半を折り返す結果になった。
写真:関学大の攻撃を食い止めるCTB片岡涼亮
追加点の突破口を見つけたい立命館。後半8分、ゴール手前から平尾がサイドへ展開。関学大のディフェンス陣を翻弄すると最後はLO(ロック)横井達郎(済4・東海大仰星)が左中間へ反撃の口火を切るトライ。
SO(スタンドオフ)江良楓(スポ2・大阪桐蔭)のゴールも決まり、点差を2点とする。しかし、この試合の関学大は終始攻撃を緩めなかった。
15分、関学大が敵陣へ果敢にボールをゲインし、サイドへパスを展開、再び点差を離される。その後も関学大の視野の広い攻撃展開に、立命ディフェンス陣は苦戦を強いられる。
19分、何としても点差を縮めたい立命館はHO(フッカー)島田久満(済3・東海大仰星)からパスを受け取ったWTB木田が中央へトライを決めるものの、関学大ディフェンス陣の厚いプレッシャーから中々前へボールを運ぶことができない。
その後も関学大が攻撃の手を緩めず、得点を積み重ねノーサイド。26-33で黒星を喫した。
「もう3戦目。同じミス(前半の失点)を繰り返しては勝利に近づくことはできない」と険しい表情で振り返ったのは中林監督。
さらに、「(1勝2敗という状況について)全国大会出場を考えたら厳しい状況。自分達がこれまでやってきたものを振り返り、次の試合までに磨きをかけなければならない」と語った。
次戦の相手は大阪体育大学。ここまで3敗を喫しているが、フィジカルを活かしたアタックを武器に、積極的にボールを動かしていくスタイルが持ち味のチームだ。
「スキルを修正することより、気持ちの面を変えていくことが今は大事。次戦までの期間はキャプテンとしてチームの士気を変えていかなければならない」と主将の片岡。
後がない状況でも、これまで数多くの逆転劇を繰り広げてきた立命館大学ラグビー部。その再現へ、本来の立命ラグビーを取り戻して欲しい。
文/写真:福清真人(立命スポーツ編集局)
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