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ラグビー コラム 2019年9月22日

優勝候補同士の大一番、ニュージーランドが南アフリカに勝利。ラグビーワールドカップ2019 ニュージーランド vs. 南アフリカ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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カパオパンゴ|ラグビー ニュージーランド代表

(c) Rugby World Cup Limited 2019

日本代表の勝利で始まったラグビーワールドカップ。大会2日目の9月21日(土)は注目カードが並んだ。

なかでも予選プールで最も注目されたのはプールBの戦い。3連覇を目指す「オールブラックス」こと、ニュージーランド代表と、優勝2回を誇る「スプリングボクス」こと、南アフリカ代表の優勝候補同士が激突だった。

テストマッチでの対戦が99試合目となる両者だが、ワールドカップのプールステージで対戦するのは、これが初めてとなった。

決勝戦の地でもある、神奈川・横浜国際競技場には、6万3000人を超えるファンが詰めかけ、注目の高さをうかがわせた。

この日、50キャップの節目を迎える、トップリーグのクボタでもプレー経験のあるNO8(ナンバーエイト)ドウェイン・フェルミューレンが南アフリカ代表として先頭で入場した。

両国国歌のあと、オールブラックスは、ビッグマッチの時に披露されるハカ「カパ・オ・パンゴ」を行った。

「ニュージーランドにとってハカは大事。コネクションを持とうと思って決めた」と、キャプテンのNO8(ナンバーエイト)キアラン・リード。

ハカのリーダーを務めるSH(スクラムハーフ)TJ・ペレナラと2人でリードし、いつも以上に気迫のこもったパフォーマンスを見せた。

ただ、試合は南アフリカ代表が主導源を握る。前半1分に南アフリカのSO(スタンドオフ)ハンドレ・ポラードが、52mのPG(ペナルティゴール)を決め、開始早々先制に成功する。

その後も南アフリカ代表は、キックと堅守を軸に好機をうかがう展開が続く。一進一退の攻防のなか、試合が動いたのは22分だった。

ニュージーランドは自陣から相手のパスミスに乗じて、一気に敵陣深い位置まで攻め上がると、PGをSOリッチー・モウンガが決めて試合を振り出しに戻す。

勢いに乗るオールブラックスは直後の23分、相手のキックのキャッチミスを起点とした果敢な攻撃から、最後はFB(フルバック)に入ったボーデン・バレットがラインブレイク。

最後はWTB(ウィング)ジョージ・ブリッジがトライを決め、モウンガのキックも成功して勝ち越しに成功した。

さらに26分にも同じような展開から、ニュージーランド代表はLO(ロック)スコット・バレットのトライで加点。キックも決め、17-3とリードを広げて後半へ折り返した。

後半、早い時間に得点したい南アフリカは、ハイパントキックを自陣でキャッチしたWTBチェスリン・コルビが、一気に敵陣22mラインの内側まで持ち込んで流れを作ると、7分に中央を突破したFL(フランス)ピーター ステフ・デュトイがトライ。

ポラードがコンバージョンを決め、17-10と盛り返す。さらに18分にはポラードが絶妙なDG(ドロップゴール)を決め、17-13として4点差として追い上げムードを加速させた。

対するオールブラックスは26分、相手スクラムでペナルティを誘って、PGをモウンガが決め、ほしかった追加点を挙げると、さらに31分にはFBボーデン・バレットによるPGで、23-13としてリードを広げた。

結局、試合はこのままノーサイドとなり、ニュージーランド代表が難敵・南アフリカ代表を下して大会3連覇へ好スタートを切った。

プレーヤー・オブ・ザ・マッチにはFBのB・バレットが選ばれた。なお、オールブラックスは予選プールの連勝を29へと伸ばした。

【ハイライト】ニュージーランドvs.南アフリカ ラグビーワールドカップ

(c) Rugby World Cup Limited 2019

ニュージーランド代表スティーブ・ハンセンHC(ヘッドコーチ)は、「今日は両チームにとって大きな試合で、私たちは幸運にも勝てたが、ニュージーランドと南アフリカの間はいつも激戦となっています。南アフリカは簡単には勝たせてくれない」と話した。

また、キャプテンのNO8リードは、「80分間を通して戦わなければならなかった。幸運なことにチャンスは時として連続して訪れるし、今日は我々が決めることができた。恐らく両チームの差はそれだけだった」。

「序盤は見ての通り、少し守備をしなければいけなかった。ボールが手元になければあまりできることはないが、チャンスが来ればスピードを上げる必要がある。なかなかタフなコンディションな中での試合だった」と振り返った。

敗れた南アフリカのヨハン・エラスムス監督は、「さすがニュージーランド代表だ。トライ数は向こうが2、こちらは1だった。ペナルティも痛かった」。

「最後まで戦ったが、相手の22mライン内のチャンスを生かせなかった。10もペナルティをしたら、ニュージーランドに完全にやられる」と唇を噛んだ。

キャプテンのFL(フランカー)シヤ・コリシは「先行する展開にしたかった。あれでは負けてしまう。前半、ニュージーランドが見せたフィジカルの強さに加え、南アフリカ代表が試合に入るのに時間がかかり過ぎた」と悔やんだ。

3連覇に向けて好発進を見せたニュージーランド代表は、予選プール2戦目で、大分・大分ドームで10月2日にカナダ代表と対戦する。一方、南アフリカ代表は9月28日に愛知・豊田スタジアムで同じアフリカのナミビア代表と相見える。

文:斉藤健仁/Photo by S.IDA

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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