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ラグビーワールドカップ日本大会。大会2日目の9月21日(土)、予選プールで最も注目される、プールBのビッグマッチが横浜国際総合競技場で行われる。
大会の勝率88%で、3連覇&4回目の優勝を狙う「オールブラックス」こと、ニュージーランド代表と、同勝率83%で過去2回の優勝を誇る「スプリングボクス」こと、南アフリカ代表が、ワールドカップで初めて予選プールで対戦する。
どのチームよりも早く来日したスプリングボクスのメンバー23名は、9月6日に行われた日本代表戦と全く同じ。
また、7月27日、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4カ国対抗戦)で、ニュージーランド代表と16-16で引き分けた時と、ケガで欠場したキャプテンのFL(フランカー)シヤ・コリシ以外同じという布陣となった。
南アフリカ代表のヨハン・エラスムス監督(ディレクターオブラグビー)は「われわれは一貫性をテーマとしてやってきた。その意味で言えば、このメンバー選考も一貫性の一つの現れだと思うので、喜ばしいことだ」と語った。
トップリーグのクボタでもプレー経験のあるNO8(ナンバーエイト)ドウェイン・フェルミューレンは、この試合で節目の50キャップ目となり、またLO(ロック)のエベン・エツベスは80キャップ目となる。
HO(フッカー)にはマルコム・マークス、ハーフ団はSH(スクラムハーフ)フランソワ・デクラークとSO(スタンドオフ)ハンドレ・ポラード。
バックスリーには、WTB(ウィング)には、日本代表戦で合わせて5トライを決めたマカゾレ・マピンピ、チェスリン・コルビ、FB(フルバック)はウィリー・ルルーと力強い布陣が並ぶ。
また、控えにも2011年のワールドカップを経験しているベテランの「ビースト」(怪物)の愛称で知られる、PR(プロップ)テンダイ・ムタワリラ、東芝でもプレーしたCTB(センター)フランソワ・ステインがベンチからチャンスを伺う。
一方、オールブラックスは7月のザ・ラグビーチャンピオンシップで対戦したときとは大きくメンバーを入れ替えてきた。
キャプテンのNO8キアラン・リード、LOサム・ホワイトロック、SHアーロン・スミス、SOリッチー・モウンガ、FB(フルバック)ボーデン・バレットら主力は先発するが、WTBは調子を落としているリーコ・イオアネがメンバー外となり、セヴ・リース、ジョージ・ブリッジの若いクルセイダーズのコンビが先発する。
LOはボーデンの弟スコット・バレットがホワイトロックとコンビを組み、FLはアーディー・サヴェアとサム・ケイン、CTBはライアン・クロッティ、アントン・レイナート ブラウンがスターターに。ベテランのCTBソニー ビル・ウィリアムズ、FBベン・スミスはベンチスタートとなった。
オールブラックスのスティーブ・ハンセンHC(ヘッドコーチ)は、「セレクションは適切なものだと思っています。日本に来てからのトレーニングを見て決めています」。
「WTBの若い2人は非常にスピードがあって良いプレーができている。リーコは気の毒に思うが、確かに調子が落ちている。だが、これは誰のキャリアでも必ず起こることで、今は次のチャンスを待つしかない」。
「ソニー ビルは長らく実戦から離れていたためベンチスタートだが、彼のスキルと経験はインパクトを与えてくれることを期待している」と話した。
ニュージーランド代表と南アフリカ代表は、ザ・ラグビー・チャンピオンシップなどで何度も戦っているが、ワールドカップではこれが5度目(過去の対戦成績は2勝2敗)で、プールステージで対戦するのが、史上初となる。
また、オールブラックスは今まで予選プールで敗れたことは一度もないため、余計に。この一戦に大きな耳目が集まっている。
また、レフェリーはフランス人のジェローム・ガルセスで、南アフリカ代表戦でこれまで13のテストマッチの笛を吹き、うち9試合はオールブラックス戦を含め敗れており、南アフリカにとってあまり相性が良くないレフェリーだ。
そのため、エラスムス監督が「レフェリーにもプレッシャーをかけていく」と強調した。それに対し、ハンセンHCは「ビッグゲームなので、レフェリーもしっかり準備してくるはずなので、それに従うだけ」とかわした。
日本代表が決勝トーナメントに進めば、対戦する可能性が高い両チームの対戦であり、ワールドカップ優勝経験のある世界最高峰のタレントたちの競演にも目が離せない。
世界のラグビーファンが注目する一戦、ニュージーランド代表vs.南アフリカ代表は、9月21日(土)18:45に神奈川・横浜国際総合競技場でキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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