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ラグビー コラム 2019年9月18日

躍動する明治大学。日本体育大学に圧勝し、前半を最高の形で締めくくる。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 明大スポーツ新聞部
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写真:スクラムから持ち出し、タテ突破を図る坂和樹(政経4=明大中野八王子)

筑波大学戦、成蹊大学戦と白星を挙げた明治大学。対抗戦の3戦目は日本体育大学との対戦となった。

昨年度、勝利を挙げたものの、後半に苦戦を強いられた相手だ。しかし、今回の試合では序盤から積極的なアタックを続けトライを連取。『Focus on Detail』を掲げた一戦で終始、明治のラグビーを貫き、103-0と快勝した。

試合開始早々から、攻守のメリハリがついたライン展開で勝利を呼び込んだ。「うまくスペースにボールを運べた」(HO/フッカー武井日向主将・商4=国学院栃木)。

前半7分、BK(バックス)陣のテンポの速いライン展開で、相手を一気に崩す。ディフェンスのスキをついたSH(スクラムハーフ)飯沼蓮(営2=日川)からパスを受けた、武井がインゴール右隅に先制トライ。

これを皮切りに、チームが躍動し始める。その後、4トライを加え、33-0で迎えた前半40分、整ったディフェンスで相手に圧力をかけ、相手のミスを誘発。

するとすかさず、ターンオーバー成功。SO(スタンドオフ)山沢京平(政経3=深谷)が瞬時にライン攻撃を展開すると、パスを受けた左WTB(ウイング)山崎洋之(法4=筑紫)が大幅にゲイン。最後にパスを受けた飯沼が中央にトライを決めた。

前半を54-0で折り返したのち、後半も終始、明治のペースで試合は動く。「80分間集中力を切らさずにシャットアウトできた」(武井)。FW(フォワード)とBK共に力の差を見せつけ、完封勝利を収めた。

8月、菅平の夏合宿にて行われた慶應義塾大学との練習試合で敗戦を喫した明治。強豪・筑波大学との開幕戦を前に仕上がりに不安を残したかに思われた。

しかし「慶應戦の後にミーティングを重ねることができた」(FB/フルバック雲山弘貴・政経2=報徳学園)。

チームは夏合宿という好環境を生かして、「点を取られた後にどう対処するか」「自分たちが流れに乗れないときにどうするか」といったテーマにフォーカスを当て、徹底的に話し合いを行った。

写真:角度の付いたステップで相手を翻弄する森勇登(政経3=東福岡)

迎えた筑波大戦、大学屈指の相手BKに展開を許し、5-12と逆転を許してしまう。

しかし「(トライを取られた後も)パニックになりませんでした。試合中にコミュニケーションを取って修正できました」(武井)。慶應戦後の密なミーティングはすぐに結果となって表れた。

続く成蹊大学戦でも序盤、キックオフボールの処理に苦戦。連携が合わず、ノックオンを連発する場面もあったが、前半中盤にはコミュニュケーションをより図ることで、課題を修正。

その後、勢いに乗った明治は、相手に付け入るスキを与えず、トライを連取。139得点を上げる好成績を残すことができた。

好調を見せる明治だが「チームの完成度は7割くらい」とリーダーの1人である山崎は話す。「4年生も最上級生として頑張っています。でも、まだまだ突き詰められる部分、伸びしろがあります」(山崎)。

9月20日~11月2日はワールドカップの中断期間に入る。次戦・青山学院大学戦までにいかに成長することができるか。この中断期間での強化がチームの今後を左右するのは間違いない。

田中澄憲監督はこの期間を「チームの層を厚くできる期間」と位置付けた。昨年度、明治が19年ぶりに優勝を遂げたジュニア選手権は今年度も通常通り実施される。

そのため、この期間でB、Cチームの底上げに着手することが可能だ。また、昨年度、大学選手権決勝を戦った天理大学や同志社大学との練習試合も予定されている。

強度の高い試合はワールドカップ期間でも続く。再び王座を見据える明治にとっては変則日程も何のその。まずは対抗戦の頂点へ向け着実に歩みを進める。

文:内山嶺/写真:清水康佑(明大スポーツ)

代替画像

明大スポーツ新聞部

1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。

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