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写真:試合後喜び合う拓殖大の選手たち
2年ぶりのリーグ戦優勝を目指す大東文化大学(昨年2位)が、昨年6位でリーグ戦を終えた拓殖大学に敗れた。
昨年のリーグ戦では東海大学との直接対決に敗れ、大東大は2位。その雪辱を果たしてリーグ戦優勝、そして大学選手権での日本一を掲げていたが、春季大会では4敗1分、Aグループ最下位と苦しんだ。
9月1日に長野・菅平サニアパークで行われた初戦の専修大学戦では、33-26と僅差ながらも大東大が上回り、リーグ戦を白星発進。しかし、2戦目の拓殖大戦では、試合終了間際にトライを許し逆転負けを喫した。
先制は前半11分、大東大が春夏を通して強化を図ったスクラムから、HO(フッカー)小泉友一朗(4年=御所実業)がトライ。
続く20分、大東大はキックを多用した攻撃を展開。インゴールに転がり込んだボールを、FB(フルバック)鈴木匠(3年=札幌山の手)が拓殖大選手と競り合いながらもグラウディング。
一時は拓殖大に追いつかれるも、前半終了間際にSO(スタンドオフ)高本海斗(3年=大阪桐蔭)がペナルティゴールを成功させ、前半を3点リードの17-14で折り返す。
後半に入り、お互い激しい攻防が続いたが、決定機はなかなか訪れず。後半20分、大東大は拓殖大にペナルティを献上。トライを奪われ、遂に逆転を許す。
25分には鈴木がラインブレイク。拓殖大ディフェンスを突破しトライをもぎ取るが、試合終了間際に再びトライを奪われ、22-26でノーサイドとなった。拓殖大選手は跳び上がって喜び、興奮冷めやらぬなか帰途についた。
大東大主将でNO8(ナンバーエイト)の佐々木剛(4年=八戸西)は、この試合を一言で「精度」と表現。前後半で犯したペナルティは11。拓殖大の倍以上であり、プレーにおけるミスの多さも指摘した。
また、春に引き続いて強化してきた「最後まで走りきる」というフィットネスの部分では、夏にはチーム全体としてのレベルアップを感じたと言う。
しかし、今回の試合では「身体が動かなかった」と下を向く。一方で、初戦の専修大戦後に不安を残していたスクラムとラインアウトでは、安定していたと評価した。
磨いてきたスクラムとセットプレーに加え、「FW・BK(フォワード・バックス)が一体となってアタックするためのパスであったり、意思疎通のためのコールが良い状態でできている」と佐々木は言う。
写真:2トライの鈴木
BKには今回の試合で2トライと活躍した鈴木をはじめ、シオペロロ・タヴォ(3年=ウェズリーカレッジ)や、朝倉健裕(2年=御所実業)。
さらには、7月にイタリアのナポリで開催されたユニバーシアードのラグビー競技において、共同キャプテンとして男子日本代表を優勝に導いたSH(スクラムハーフ)南昂伸(3年=御所実業)など、強力なプレーヤーが大東大には揃っている。
次戦の相手は日本大学。初戦の法政大学に続き、第2戦目では流通経済大学を下して勢いに乗っている。
強力な留学生に加え、規律のあるチームプレーには注意が必要だ。大東大としては、ここで勝たねばリーグ戦後半が厳しいものとなる。
佐々木主将は、「今回出た課題とミスを減らし、低いプレーを意識して臨みたい」と日大戦に向け意気込んだ。
文/写真:馬場修平(スポーツ大東)
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