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タックルを受けながらも前進するフランカー大崎哲徳(文構2=東京・国学院久我山)
前節、早稲田大学は関東大学対抗戦の初戦で、日本体育大学に勝利。初戦特有の緊張感からか前半はミスが目立ち、低調な立ち上がりになったが、後半を無失点に抑えて相手を突き放した。
日本一に向けて好スタートを切った早大フィフティーンの次戦の相手は青山学院大学。その先に控え、キーポイントとなる筑波大学戦に向け、内容にこだわり、確実に勝利を収めたい。
関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦、全ての開幕試合となった日体大戦では、浮き足立った立ち上がりになり、開始2分にトライされ先制点を奪われた。
以降もペナルティを取られるシーンだったり、パスがつながらなかったり、連係ミスが目立ち、苦しい時間が続く。
取って取られての展開が続く中、突破口になったのは前半30分、相手ボールスクラムから展開されたボールを、SO(スタンドオフ)岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)がインターセプト。そのままインゴールを駆け抜けた。
このトライから早大ペースに。「途中からはシンプルなプレーでゲインを取りにいこうとして、テンポが出た」とフランカー幸重天副将(文構4=大分舞鶴が振り返ったように、タテに強く出るプレーから得点を重ね、35-10で後半へ。
勢いに乗った早大は後半、スクラムやモールを強みに得点差を伸ばしていく。長野・菅平合宿でディフェンス中心に練習を重ねてきた成果を発揮し、後半は無失点に抑え、68-10で勝利を手にした。
対する青学大。早大より1日遅れでシーズンをスタートさせた。初戦の相手は慶應義塾大学。FW(フォワード)戦では完敗したが、幾度となくディフェンスで粘りを見せ、慶大の反則を誘う。
特にノットリリース・ザ・ボールのペナルティ奪うなどブレイクダウンでの攻防に奮闘が見られた。アタックでは、NO8(ナンバーエイト)下里雄大主将(青学大)のボールキャリーから、何度も慶大ディフェンスラインを突破していた。
また、両WTB(ウィング)には快足ランナーが揃う。慶大戦では得点を奪うことはできなかったものの、青学大のスピーディーな攻撃には警戒が必要だ。
スクラムでは相手を圧倒した
初戦を無事に白星で飾ったが、試合後早大の選手たちは反省の弁を口にした。特に克服すべき課題は「立ち上がりの悪さ」だ。
日体大戦では、先制点を献上した焦りからか前半はミスが相次ぎ、確実なゲインを重ねるものの、点を取り切れないという場面が目立った。
青学大は昨年の対抗戦で完封勝利を収めた相手。対抗戦優勝のためには、勝利はもちろん、得点差もポイントになる。立ち上がりから集中して主導権を握ることで不用意な失点をなくし、得失点差で優位に立ちたいところだ。
そうすれば次に控えるヤマ場の筑波大戦にも、気持ちに余裕を持って臨むことができるだろう。
「取った点数より取られた点数を突き詰めて青学大戦に向かっていきたい」とSH(スクラムハーフ)齋藤直人主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)は言う。
日本一を目指すチームとして、立ち上がりから自分たちのペースに持ち込んで青学大を圧倒し、今後に弾みをつけたい。
文:町田華子/写真:石井尚紀(早稲田スポーツ)
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