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ラグビー コラム 2019年8月29日

春を制した帝京大学、「挑越」で大学王座奪還を目指す。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 帝京スポーツ新聞部
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写真:次は大学選手権の表彰状を手にしたい

6月16日の春季大会最終戦で、早稲田大学に61-24で快勝し、2年ぶり7度目の優勝を決めた帝京大学。試合後の選手たちには笑顔よりも、メラメラと燃えあがる何かが見えたような気がした。

主将のCTB(センター)本郷泰司(4年=京都成章)が引っ張る今季のチームの初戦は4月28日、帝京大のホームグラウンドである百草グラウンドで流通経済大学との試合だった。

先制を流経大に許したものの、持ち前の攻撃力で終わってみれば50-19と圧勝。この勢いのまま大東文化大学、慶應義塾大学を下し、迎えた5月26日、山梨・山梨中銀スタジアムで行われた東海大学戦。

グラウンドは非常に蒸し暑かった。東海大に先制を許したものの、前半のうちに逆転。しかし、後半ラストワンプレーで逆転を許し、今季初黒星となった。

それでも春季ラストゲームである、百草グラウンドで行われた早稲田大戦では61-24と快勝。5試合を終え、4勝1敗で勝ち点が26。2位の東海大と勝ち点で並ぶも得失点差で東海大を上回った。

対抗戦に向けて最も帝京大が気をつけなければならないことは「ケガをしないこと」だ。

例えば、昨年の大学選手権で肩を負傷した本郷は開幕までには間に合わず。PR(プロップ)の細木康太郎(2年=桐蔭学園)は膝のケガで一時戦線離脱などがあった。

一時は50人を超えるメンバーが負傷を抱えていた帝京大。この点を注意することで、より素晴らしいチームが出来上がるだろう。しかし、一方でケガの影響もあって様々な選手が試合に出場する機会を得た。

FW(フォワード)ではミティエリ・ツイナカヴァトラ(1年=セントジョセフカレッジ)や、アレクサンダー・マクロビー(1年=セントケンタイガーンカレッジ)らが初戦から試合に出場。

それに負けじとHO(フッカー)李承爀(3年=大阪朝鮮)や、LO(ロック)久保克斗(3年=国学院栃木)らはスクラムやラインアウトなどセットプレーの要となっている。

写真:もう一度、岩出監督の笑顔を見たい

さらにPR近藤芽吹(3年=新潟工業)、PR奥野翔太(2年=常翔学園)など、昨年度出場機会に恵まれなかった選手らも暴れまわった。

昨年度から試合に出場している縦への突破が強みのFL(フランカー)安田司(3年=常翔学園)、188センチ129キロと大きな体格を活かしたプレーが持ち味のLOリッチモンド・トンガタマ(2年=オタフフカレッジ)らもいる屈強なFW陣。

ここにさらに今季WTB(ウイング)からコンバートした亀井康平(4年=摂津)という新たなエッセンスを加える。一方のBK(バックス)は昨年度からのメンバーが多く残る。

1年生の頃から試合に出場するSO(スタンドオフ)の北村将大(3年=御所実)や伏見工トリオのCTB尾﨑泰雅、WTB木村朋也、FB(フルバック)奥村翔(ともに3年=伏見工)など、若いメンバーが名を連ねる。

さらにWTBには高校日本代表で主将を務めた李承信(1年=大阪朝鮮)、SH(スクラムハーフ)の末拓未(4年=長崎北陽台)が教育実習で不在の時は土永雷(3年=光泉)や西川虎哲(2年=京都成章)、春野日向(3年=東京)らがタクトを振った。

また、春の悔しい思いがもう1つある。昨年度全敗した明治大学との試合が6月2日千葉・成田中台陸上競技場で行われた。試合前にはいつもよりも長い時間円陣を組み、チームの結束力を高めていた。

試合は拮抗したが、17-35でまたもや敗戦。リベンジをする機会は対抗戦へと持ち越された。

今季の対抗戦はラグビーワールドカップの影響で前期、後期と別れて開催される。

前期初戦は9月1日に長野・菅平サニアパークメインで成蹊大学と戦う。昨年度は113-7で圧勝。しかし、一瞬の気の緩みで大きく走られ、トライを許したことは反省すべき点だろう。

大学選手権の優勝を目指す帝京大にとってあくまで対抗戦は通過点。それでも「優勝」という2文字は掴みたい栄冠だ。今季のスローガンである「挑越」を果たすべく、帝京ラグビーは秋シーズンで勝負をかける。

文/写真:太田和樹(帝京スポーツ新聞部)

代替画像

帝京スポーツ新聞部

1996年創刊。帝京大学体育局所属の公認クラブにして唯一の学生新聞。ラグビー部をはじめ、柔道部、空手部、野球部など帝京大体育局の情報を年4回の発行で熱く伝える。現在部員13名で活動。 Twitter @teikyo_sports

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