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写真:強気なパス捌きと突破力が茂野の武器
7月21日(日)、ラグビー日本代表31名は再集合し、27日から始まるパシフィック・ネーションズカップ(PNC)のフィジー代表戦(@釜石鵜住居復興スタジアム)に向けて岩手・盛岡で合宿に入った。
33日に渡る「人生で一番きつかった」(リーチ マイケル主将)という宮崎合宿の第3クールで、レギュラー組を引っ張っていたのはSH(スクラムハーフ)茂野海人(トヨタ自動車)だった。
今シーズン、サンウルブズでの活躍が評価され、宮崎合宿に呼ばれた。そしてリーダーグループの田中史朗(キヤノン)と、流大(サントリー)といった2人のSHのライバルとともに、PNCのメンバーに選出された。
SH茂野は宮崎合宿を振り返って「サンウルブズから日本代表の戦術になったので、戦術理解度という点では上げられました。また、長い間、(仲間と)一緒にいられて、練習量も多かったので、いいコミュニケーションが取れました」と手応えを口にした。
当然、ハーフ団はNEC時代、2012年度から5年間、一緒にプレーしていた日本代表の絶対的な司令塔SO(スタンドオフ)田村優(キヤノン)と組む時間が多くなった。
サンウルブズでも一緒にプレーしたが、このままいけばPNC、そしてワールドカップでも日本代表で再びハーフ団を組むことになりそうだ。
茂野は「いつも(田村)優さんにはコミュニケーションを取ってもらい、いろいろ指導してもらっているのでやりやすい」。
「小さいミスを少なくし、いいボールを出せば、優さんが外側とコミュニケーション取って、良い戦術でアタックしてくれると思うので、そこは信頼しています」。
「(優さんの)コールをしっかり聞いて、チームとして戦えるようにコミュニケーションとりながら判断したい」と話した。
写真:日本代表の絶対的司令塔SO田村
そんな茂野に対して、SO田村は「もともといい選手なのは変わりないので、日本代表に久しぶりに来て慣れて、本来の自分の力出せている。緊張せず、主張もしていますし、思い切ってプレーしていることはいいこと」と信頼を置く。
SH茂野は、NEC時代よりも伸びた点を聞かれて「NECのときは全部、(田村)優さん任せだったが、優さんと離れたことで、9番として前を見て判断するようになった」と、サンウルブズやトヨタ自動車でプレーしたことで自身の成長を実感していた。
いよいよ始まるPNCに向けて茂野は、「(宮崎で3クールに渡って)ハードにトレーニングしてきたことが出せればいいラグビーができる」。
「練習で追い込まれた状況で判断していたので、試合になればもう少しいい判断ができるようになる」と意気込んだ。
PNCで戦う相手の中では最強のフィジー代表相手に、9番を背負っていいパフォーマンスを見せれば、茂野のワールドカップ初出場が近づくことは間違いない。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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