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Bグループ完全制覇へ。春季大会優勝に向けてのヤマ場とされていた前節の筑波大学戦を68-19で制した明治。
先週は、ラグビーワールドカップの開催地でもある、静岡県で東海大学との招待試合に参加。40-24で勝利し、波に乗る。今週は法政大学との一戦に臨むが、対戦経験が多くないだけに、決してあなどれない相手だ。
筑波大との第3節、昨年度の関東大学対抗戦で快勝を収めた相手に、フィジカルで圧倒した。序盤は両チームともに無得点。先の読めない一進一退の攻防が続く。緊迫した試合の流れを変えたのは、前半12分。
敵陣22mでのスクラムから、NO8(ナンバーエイト)坂和樹(政経4=明大中野八王子)が右サイドに持ち出し前進。最後はパスを受けた、左FL(フランカー)石井洋介(情コミ4=桐蔭学園)がインゴール中央に飛び込んだ。
果敢な突進を見せた坂
さらにディフェンスでも強気に前に出続けた明治。最後まで集中力を切らさず、前半を無失点に抑えた。後半はリザーブメンバーの投入によるディフェンスの乱れから失点を許すも、68-19と貫禄を見せつけ勝利。春季大会の大一番を白星で飾った。
筑波大戦ではひと際目を見張るプレーを見せている選手がいた。SO(スタンドオフ)山沢京平(政経3=深谷)は非凡なスキルを随所に披露。前節の青山学院大学戦に続き、SOとして出場した。
関東大学対抗戦が控える中、十八番のキックを武器に、多種多様な戦術を試した。外側のスペースを生かしたウイングへのキックパス、相手ディフェンスの裏を取るグラバーキック。多彩なキックの使い分けで、明治の攻撃パターンに変化球を投入した。
そしてキッカーの肝となるコンバージョンキックでは「昨年度と違った蹴り方」で、7本のチャンスをパーフェクトに沈めた。「難しさもあるが、楽しんでやっていきたい」。才気あふれる怪物は、次世代司令塔の座を譲らない。
リザーブ選手の奮起がカギを握る
また、先週に行われた強豪・東海大との招待試合は、前半のリードを守り切り40-24と快勝。しかし、スターティングメンバーとリザーブメンバーとの実力差が浮き彫りになった。
開始4分、敵陣ゴール前のラインアウトモールから、この日スタメン出場のHO(フッカー)松岡賢太(商4=京都成章)が先制のトライ。
接点やエリアの勝負、ボール支配率でも優位に立った明治がゲームの主導権を掌握した前半。その後も順当に得点を重ね、33点の大量リードで折り返した。
後半に入ると、東海大の武器であるモールに苦戦。接点でも劣勢に立たされる場面が増え、4連続失点を許した。
それでも終了間際には、自陣ゴール前のスクラムで、低く刺さるプレッシャーをかけ続け、相手のペナルティを誘発。宿敵相手に16点差で逃げ切った。
楽観視はできない。東海大戦は前半こそ無失点に抑えたものの、後半の崩れから消化不良に終わった。リーダーを務めているこの日途中出場の辻惇朗(政経4=常翔学園)は「規律が取れず、ペナルティも多かった」。
後半18分に初トライを献上すると、メンバー交代後の細かいミスから東海大のアタックにのまれ、20分間で24失点。
今回ゲームキャプテンを務めた右WTB(ウイング)山村知也(営4=報徳学園)も「点を取られた後の修正が甘い」と反省を口にした。今週行われる法大戦で修正することができるかが、今回のフォーカスポイントとなるだろう。
法大には、SH(スクラムハーフ)井上拓主将を中心に東福岡高時代に高校日本一を経験しているLO(ロック)ウォーカーアレックス拓也を擁し、堅実なアタックを仕掛けてくる。
6月には帝京大学、早稲田大学との招待試合も控える。昨年王者の貫禄を見せつけるべく、春シーズンは全勝で飾りたい。
明治大学と法政大学の対戦は、5月26日(日)午後0:55から、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
文/写真:清水康佑(明大スポーツ)
明大スポーツ新聞部
1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。
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