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ラグビー コラム 2019年5月18日

創部120周年の慶應義塾、初戦は課題の残る結果。次戦は帝京と対戦。ラグビー関東大学春季大会

ラグビーレポート by 慶應スポーツ新聞会
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創部120周年を迎えた慶應義塾大学蹴球部の戦いがスタートしたが、初陣を白星で飾ることはできなかった。課題の残った初戦を振り返る。

最初のチャンスは慶大だった。流通経済大学のペナルティから、キックでエリアを拡大し、敵陣深くで今日初めてのラインアウトを獲得。

きっちりラインアウトを成功させ、モールからHO(フッカー)安田裕貴(政4・慶應)が抜け出し、SH若林がパスを受けてインゴールへ迫る。しかし、相手のタックルでボールをこぼし、先制点には至らなかった。

セットプレーに課題が残った

一方、前半7分に慶大はラインアウトを失敗し、そこからボールを奪われると、流経大の外国人選手に大きくゲインを切られるなど、序盤は互いに一歩も引かない展開で、12-12の同点で試合は折り返す。

後半30分、相手のペナルティからキックでエリアを拡大。ラインアウトも成功させ、FB(フルバック)金堂眞弥(環3・城南)がゲインを切ると、そこを起点にフェーズを重ね、ゴールに迫る。

耐えきれなかった流経大がペナルティを犯し、ボールを獲得すると、右サイドへキックパスで展開。しかし、これがWTB(ウィング)高木の頭の上を超えて通らず、トライの大きなチャンスを逃してしまう。

その後は再び流経大のペースで試合が進み、39分にもトライを献上し、ノーサイド。後半は無得点に終わり、12-38で初戦を落とした。

「自分たちのやりたいことをやりきれない、そこに尽きる」。HO安田は、無得点に終わった後半の戦いを厳しい表情でそう振り返った。

前半はほぼ互角の戦いを繰り広げていただけに、後半を悔やむ声が選手から多く聞こえた。ラインアウトをはじめとしたセットプレーなど、チームとして解決しなければならない課題も多く見られた。

新戦力も含めて、争いは激化するだろう

一方、栗原由太主将(環4・桐蔭学園)や山本凱(経2・慶應)をはじめとした選手を欠く中で、新戦力が大いに躍動したのは好材料だ。

昨年の中心選手が抜け、チームはまだまだ発展途上の段階。途中出場した今野優久(総1・桐蔭学園)、中楠一期(総1・國學院久我山)を始め、ますますチーム内の競争も激化していくだろう。

「"Unity"、"Dominate"、"Balance"といった自分達がやっていくべきことをやらないといけないですね」。FL(フランカー)川合秀和(総4・國學院久我山)副将がこう語るように、相手がどうであれチームとしてやるべきことは明確だ。

次戦の相手は帝京大学。2009年度から大学選手権9連覇を成し遂げた、平成のラグビーを語る上で欠かせないチームだ。今年1月の大学選手権準決勝で天理大学に敗れ、平成の終わりとともに王者の独壇場は閉幕した。

だが、王座復権へ立て直してくることは間違いない。SO/CTB(スタンドオフ/センター)本郷泰司主将をはじめとした、BK(バックス)陣には昨シーズンのAチーム出場メンバーが多く残っている。

4月に行われた春季大会の初戦では、前回慶大が敗れた流通経済大に50-19で勝利。さらに前週、大東文化大を60-7で圧倒するなど、早くも存在感を発揮している。

慶大の帝京大戦といえば、昨年秋の対抗戦、試合終盤に5点差まで追い上げながらもセットプレーにミスが出て惜敗。強豪相手でも接戦ではなく、「圧倒」して勝利することを目標とする今年の慶大だけに、ミスは許されない。

流通経済大戦からは1週間しか経っていないが、課題を乗り越え、初勝利をもぎとれるかに期待がかかる。

慶應義塾大学vs.帝京大学の試合は、5月19日(日)午後0:55から、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。

文/写真:竹内大志(慶應スポーツ)

慶應スポーツ新聞会

慶應スポーツ新聞会

慶應義塾大学文化団体連盟所属の公認サークル。通称ケイスポ。全40ある体育会の取材から記事の執筆、年7回の新聞製作まで全て学生の手で行う塾内唯一のスポーツ新聞サークル。部員数約50名、35年の歴史を持つ。»慶應スポーツWebサイト

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