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改元と同時に新たなスタートを切った帝京大学ラグビー部。前節でのスクラムの修正、そして、自由自在に動き回る破壊力抜群のBK(バックス)陣の強さに期待が高まる。
先週は大東文化大学を相手に、60-7と大差で勝利を収めた。そして勝利のでのキーとなったのはやはりBKだ。
帝京大のキックオフで始まると、ほとんどの時間を大東大のエリアでのプレーを重ねる。大東大ボールとなってもエリアを脱出できずキックでプレーを何度も切ろうとするが、帝京大がこれを阻止。
キックからのプレーの再開後、いくら大東大にターンオーバーをされようとも、何度も大東大陣に攻め入る帝京大。この流れで先制したのは帝京大だった。
キックなどで前進を許したが、自陣22mライン付近でペナルティを獲得した帝京大は、キックでハーフウェイライン付近まで前進した。
ラインアウトを取り損ねるが、FB(フルバック)奥村翔(3年=伏見工)らのターンオーバーで再獲得。
勢いのままランで前進しながら、WTB(ウイング)木村朋也(3年=伏見工)にラストパスを送ると、そのまま木村がゴール中央へとトライ。ゴールも決まり、7-0と先制した。
続く18分にはFWが少しずつゲインをしていくなかで、木村が大東大ディフェンスに空いたわずかな隙間をかいくぐって前進すると、CTB(センター)岡村晃司(3年=御所実)がトライをあげた。
2トライをあげた岡村
さらに26分、スクラムから岡村が突進し、形成されたラックからFL(フランカー)山口莉輝(3年=長崎北陽台)がトライ。 29分には、ペナルティからSH(スクラムハーフ)末拓未(4年=長崎北陽台)がクイックリスタートでプレーを再開。
X字に走りこんできた木村がボールを受け取ると相手もマークが手薄になっていた左サイドにパスを出し、抜け出したWTB李承信(1年=大阪朝鮮)が左サイドにトライ。
33分には、ペナルティーからの素早いリスタートから大きく右へ展開。岡村が抜け出し、CTB(センター)尾崎泰雅(3年=伏見工)、木村とわたり、木村がおよそ50mを走り切りトライ。前半を33-0で折り返した。
後半の先制は大東大だった。自陣ゴール前でのフリーキックから素早いリスタートでトライを奪われた。トライを許したものの、崩されたわけではない。一瞬の気のゆるみがでてしまった。
そして22分には選手を大きく入れ替える。登録された選手全てが出場した。メンバーを入れ替えても、さらに岡村や小村健太(2年=ハミルトンボーイズ)らのトライも追加。60-7でノーサイド。令和最初のゲームを大差で勝利した。
試合では立っている選手が非常に多かった。タックル後のブレイクダウンに入るべきか入らないべきかの判断が、はっきりしていたことが多い。
また、致命的なミスも少なく、多少前進されてもすぐにタックルに入り、最小限の前進のみにとどめたことからディフェンスの練習を相当行ったことがうかがえる。
試合後奥村は「ディフェンスではタックルミスが多かった」。安田は「ボールキャリーという自分の持ち味を発揮することはできたが、ディフェンスの部分では受けてしまった」。と守備について触れた。
また、3年生となった今季は上級生として、「まだこれまでの先輩のようにはできていない。もっと努力をしたい」と意気込んでいる。
ボールキャリーをする安田
次戦は慶應義塾大学戦だ。慶應大は主将の栗原由太、副将の川合秀和を筆頭に、一丸となって戦ってくることが予想される。
しかし、現在の帝京大のゲームを見ると、大量得点のゲームをしていながらもしまった内容のゲームが多い。油断のない試合展開だと、軍配は帝京大にあがるだろう。
そこでカギになってくるのはFW(フォワード)だ。やはり、昨年のサイズには届かない部分があるなかで、機動力をいかした作戦が慶應大を相手にはまると勝機は大いにある。
令和最初のゲームを勝利で飾った帝京大。日本ラグビーのルーツ校である慶應大を、日本ラグビーの歴史を塗り替えた帝京大が迎え撃つ。
帝京大学と慶應義塾大学の試合は、5月19日(日)午後0:55から、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
文/写真:太田和樹(帝京スポーツ新聞部)
帝京スポーツ新聞部
1996年創刊。帝京大学体育局所属の公認クラブにして唯一の学生新聞。ラグビー部をはじめ、柔道部、空手部、野球部など帝京大体育局の情報を年4回の発行で熱く伝える。現在部員13名で活動。 Twitter @teikyo_sports
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