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ラグビー コラム 2019年5月11日

泥臭い「筑波」らしさを取り戻す明治との戦い。ラグビー関東大学春季大会Bグループ

ラグビーレポート by 筑波大学新聞
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「筑波らしさを取り戻す」。ミスボールに対する反応。キックへのチャージやタックルした後の素早い起き上がり…。「泥臭いプレーが本来持つべき筑波らしさ」と新主将のSH(スクラムハーフ)杉山優平(体専4年・大阪桐蔭)は語る。

昨年、3年ぶりの全国大学選手権に駒を進めた筑波大学だったが、初戦で大東文化大学に7-31で敗れた。

今季から監督に就任した嶋崎達也監督(体育系・助教)は「身体がぶつかり合う接点で、一人ひとりが戦う能力や、相手に向かっていく気持ちの強さが足りなかった」と昨年を振り返る。

そこで、今年は伝統的な強みだった、身体をぶつけることと、泥臭さを武器に戦うことを目標に掲げた。そのため、冬場はタックルの練習を念入りに行い、心身の強化を図った。

4月28日から始まった関東大学春季大会、Bグループで戦う筑波大は、昨年の関東大学リーグ戦4位の法政大学と対戦。

筑波大はラインアウトのミスやスクラムで押される場面が多く、テンポよく得点を重ねられなかった。前半は26分まで得点が動かず、試合は拮抗した。それでも、WTB(ウイング)山本悠翔(同3年・刀根山)が4トライを挙げる活躍を見せ、47-36で勝利を飾った。

4トライを挙げる活躍を見せた山本

プレーはまだまだ荒削りだが、開始早々から接点では成果が見られた。相手を押し返す場面が多く、7分、14分と立て続けにターンオーバーを決めるなど、接点で相手を圧倒した。嶋崎監督は「昨年は全くなかった、ラックをめくることができるようになった」と評価。

だが、「これで満足してはいけない」と杉山は語る。あくまで目標は日本一だからだ。筑波大は昨年、関東大学対抗戦を3年連続の5位で終えた。帝京大学、明治大学、早稲田大学、慶應義塾大学といった、上位校の牙城を崩せていないのが現状だ。

そこで今年のスローガンを「CHANGE」にした。「日本一という目標を掲げたからには何かを変えなければならない。変えるべきところを変えていきたい」(杉山)。

その1つが薄れてきた伝統的な強みをもう一度取り戻すことだった。副主将の石川千暁(同4年・洛北)は「まずは練習から目の前のライバルに勝ってメンバー争いするといった競争を煽ることで、相手に向かう、闘う気持ちをつけていきたい」と話した。

主将としてチームを引っ張る杉山

次戦の相手は明治大学。昨年、帝京大学の10連覇を阻止し、日本一を手にした相手とぶつかる。

ケガ人が多いため法政大戦同様、フレッシュな顔ぶれがスタメンに名を連ねることが予想されるが、やることは変わらない。嶋崎監督は「筑波がこだわっているところが明治にどれだけ出せるが焦点」と話す。

今年の筑波大は昨年からスタメンに大きな変動はない。特に、4年生には杉山を始め、副主将のPR(プロップ)鎌田慎平(東福岡)、LO(ロック)後藤海夏人(茗渓学園)、FL(フランカー)土谷深浩(福岡)。

CTB(センター)野中亮志(東海大仰星)、WTB松岡祐斗(明和)、FB(フルバック)島田悠平(國學院久我山)など、日本代表経験者や1年生の時から出場しているメンバーが多く揃う。そのため、今年こそは、という期待は大きい。

嶋崎監督は「4年生は闘争心が強く、今筑波がやりたいことと合致している」と話す。杉山も「チームのために、厳しいことも言っていく」と意気込む。

監督も変わり、新体制でスタートを切ったチーム杉山。まずは、その闘争心を明治大にぶつけて欲しい。

なお、筑波大学と明治大学の試合は、5月12日(日)午後1:55から、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。

文:明石尚之(筑波大学新聞)/写真:筑波大学ラグビー部提供

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筑波大学やつくば市内のニューズを扱う、筑波大学公認の新聞。発行は年7回で発行部数は2万部以上。取材や原稿執筆、紙面の作成などは学生中心で行う。»Twitter »Facebook

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