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ラグビー コラム 2019年3月29日

不振チーフスは試練を乗り越えられるか。ジャガーズとのアウェー戦へ。スーパーラグビー2019

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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ジャガーズvs.チーフス

◆ジャガーズ(アルゼンチン)×チーフス(ニュージーランド)
◆スーパーラグビー2019第7節/3月31日(日)/エスタディオ・ホセ・アマルフィターニ(アルゼンチン)
◆低迷チーフスがアルゼンチン遠征。今季2勝目をかけてジャガーズと激突。

チーフスが不振にあえいでいる。

2013年にスーパーラグビー(SR)を連覇し、2012年から7年連続プレーオフ進出を遂げている強豪だが、今季はここまで1勝1分4敗。 第6節終了時点で、NZカンファレンスの順位表はこうなっている。

【NZカンファレンス順位表】(第6節終了時)
1 クルセイダーズ(4勝1分1敗/勝点19)
2 ハリケーンズ(4勝1分1敗/勝点19)
3 ハイランダーズ(2勝1分3敗/勝点13)
4 ブルーズ(2勝3敗/勝点10)
5 チーフス(1勝1分4敗/勝点9)

近年のチーフスは、NZカンファレンス中位が定位置だった。例年であればクルセイダーズ、ハリケーンズを追走する存在だが、今年は最下位に沈んでいる。

今季は開幕4連敗。開幕節でハイランダーズ(NZ)に惜敗してスタートダッシュに失敗すると、第3節では、ホームでサンウルブズ(日本)に敗戦。

今季3度目のホーム戦となった第5節ハリケーンズ(NZ)戦でも、23-23の同点決着。またも勝利を逃した。

しかし先週の第6節ブルズ(南アフリカ)戦では、クリーンブレイクを連発して計7トライ。アウェーながら56-20で大勝し、ようやく念願の今季1勝目を挙げた。

今季のチーフスは守備の精度が低く、ミスタックルも多い。

オフロードパスを多用するアタックは時に効果的だが、得失点差は「マイナス48」で、なんとリーグ最下位。今季初勝利をきっかけに、今後上昇していきたいところだ。

しかし第7節もけっして簡単ではない。

BYE(休みの週)もなく遠征するのは、アルゼンチン。首都ブエノスアイレスで、ジャガーズ(アルゼンチン)と相まみえる。

ジャガーズは参入3年目の昨季、チーム初のプレーオフに進出。同期参入のサンウルブズが実現したかった未来を歩んでいる。

成功を収めた指揮官マリオ・レデスマは代表監督となり、今季の新ヘッドコーチ(HC)には、仏リーグでコーチ経験を積んだ元代表司令塔のゴンサロ・ケサダが就いた。

今季のジャガーズはここまで2勝3敗で、南アフリカ・カンファレンスで最下位。

ただ今季の2勝はホームゲームで挙げている。ホームでとりわけ粘り強いのがジャガーズだ。

さらにジャガーズは先週がBYEウィークで、コンディションでも有利。南アフリカ・アルゼンチンと遠征してきたチーフスとは対照的だ。

両軍スタメンが発表されており、チーフスはNZ代表のダミアン・マッケンジーをフルバックで先発させる。スタンドオフは兄マーティーだ。

両軍で対照的なチーム・スタッツ(統計数値)を挙げるなら、スクラム成功率だ。

98パーセントのチーフスに対し、ジャガーズはなんと断トツ最下位の70パーセント。スクラム大国・アルゼンチンの名にかけて立て直したい。

今季のチーフスは、スクラムから9トライをスコア。安定したスクラムワークの貢献度は低くなく、ジャガーズ戦でも、勝利への足掛かりにしたいところだ。

果たしてチーフスは敵地で今季2勝目を挙げ、低迷する順位を上げていけるだろうか。

「ジャガーズ×チーフス」は3月31日(日)午前6:30からJ SPORTS 4で生中継、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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