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ラグビー コラム 2019年3月27日

平成最後のセンバツ王者は。全国高校選抜ラグビー大会の見どころ

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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全国高校選抜ラグビー大会2018 桐蔭学園高等学校vs.大阪桐蔭高等学校

昨年の全国高校選抜ラグビー大会決勝のようす(桐蔭学園高等学校vs.大阪桐蔭高等学校)

春の高校王者を決める全国大会、「センバツ」こと全国高校選抜ラグビー大会が、3月29日(金)から4月7日(日)まで、埼玉・熊谷スポーツ文化公園で行われる。

大会期間中の4月1日には「平成」に続く新元号が発表され、5月1日より施行される。節目の第20回大会は、“平成最後のセンバツ王者”を決める戦いとなった。

ラグビータウン・熊谷に集結するのは、全国9ブロックの代表28校に東西の推薦枠4校の計32チーム。

開幕戦(浦和×佐賀工業)と準決勝・決勝の計4試合では、W杯日本大会へ向けて改修された熊谷ラグビー場(Aグラウンド)が使用される。

予選リーグの会場は、準々決勝も行われるBグラウンド、Cグラウンド、補助陸上競技場だ。

出場32チームはまず4チーム8組に分かれ、3月29日、30日、31日、4月2日の4日間で、リーグ戦総当たりの3試合を戦う。

各組1位は決勝トーナメントに進出。4月4日の準々決勝、6日の準決勝、7日の決勝でセンバツ王者を決定する。

このセンバツで力を見せた高校は、年末年始に行われる「花園」こと全国高校大会で躍動することが多い。

2000年の初開催以来、2ブロック制だった第1回大会をのぞき(第12回は開催中止)センバツ決勝に進出した2校が、いずれも花園ベスト4を逃したのは2012年度の1度のみ。

昨年の桐蔭学園(神奈川)×大阪桐蔭など、センバツ決勝と花園決勝が同カードになることもある(2001、2006、2008、2018年度)。

特に近年は密接な関係にあり、2014年からは3年連続でセンバツ優勝校が花園で優勝。センバツからその年の勢力図が見えてくる、と言ってもよいだろう。

今年はセンバツ3連覇に挑む桐蔭学園。2012年にそのセンバツ3連覇を達成している東福岡。激戦区・近畿ブロックを制した京都成章――。

果たして今年はどんなドラマ、結末が待っているのだろうか。

◆Aグループ

  • 関西学院(兵庫/11大会ぶり2回目)
  • 浦和(開催県枠・埼玉/7大会ぶり3回目)
  • 佐賀工業(佐賀/7大会連続14回目)
  • 秋田中央(秋田/4大会ぶり6回目)

1位予想が難しいAグループ。関西学院は、県新人大会(兵庫)で3位だったが、京都工学院を破るなどして11大会ぶりのセンバツ切符。県1位の報徳学園、2位の科学技術の分まで暴れたい。開催県枠で出場する地元埼玉の浦和は、県新人大会で立教新座を33-10で降し、43年ぶりの県新人王者に。士気は高いだろう。

佐賀工は九州2位で登場する。九州新人大会では大分東明(18○5)、長崎北陽台(21○14)と接戦を経験。決勝で東福岡に3-71で敗れた経験を糧に、Aグループで力を見せるか。秋田中央は積雪のため東北決勝が中止となり秋田工と両校優勝。東北1位の看板を背負って乗り込む。

◆Bグループ

  • 東福岡(福岡/13大会連続16回目)
  • 札幌山の手(北海道/15大会連続15回目)
  • 城東(徳島/3大会連続3回目)
  • 慶應義塾(神奈川/3大会ぶり4回目)

九州新人大会ファイナルで圧勝(71-3)した東福岡は優勝候補だ。U17日本代表にはSO/CTB廣瀬雄也など5人が招集されている。札幌山の手は、北海道新人で函館ラ・サールに大勝(60-5)して大会16連覇。北海道から唯一の参戦となる。

城東は四国新人・第2ブロック決勝で、土佐塾(高知)に45-10で完勝し、四国2位で3年連続出場。12年ぶりに1回戦を突破した昨年度花園の勢いをつなげたい。慶應義塾は神奈川6位で出場する。関東新人では早稲田実業(東京)の好守に阻まれ17-20で敗れた。全国舞台での再戦はあるか。

◆Cグループ

  • 石見智翠館(島根/2大会ぶり8回目)
  • 國學院大學栃木(栃木/3大会ぶり6回目)
  • 御所実業(奈良/2大会連続7回目)
  • 名古屋(愛知/5大会ぶり2回目)

強豪がひしめくCグループ。石見智翠館は、中国ブロック決勝で、同地区のライバル・尾道(広島)に40-31で競り勝ちブロック1位に。國學院栃木は2回戦で本郷に7-19で敗れて関東5位。3大会ぶりのセンバツで成長の糧を得たい。

御所実業は近畿の第5代表決定戦を勝ち抜いて、2大会連続の熊谷行き。ハイレベルな近畿で揉まれて自信をつけたはずだ。名古屋は5大会ぶり2回目。東海新人Aブロックでは決勝で中部大春日丘に完封されたが、1回戦から静岡聖光(24○5)、四日市工(38○14)と破った。

◆Dグループ

  • 東海大学付属大阪仰星(大阪/7大会連続18回目)
  • 日本航空石川(石川/4大会連続7回目)
  • 長崎北陽台(長崎/2大会連続6回目)
  • 太田(群馬/初出場・実行委員会推薦枠)

東海大大阪仰星は近畿2位で、参加校中最多タイの18回目のセンバツ登場。近畿決勝では京都成章に敗れたが、先発を6人変更するなど意欲的なメンバー構成。まだまだ底知れない。北信越ブロックから唯一出場の日本航空石川は、ブロック決勝で86得点完封を披露するなど北信越では圧倒的存在。初の決勝トーナメント進出を勝ち取りたい。

昨季花園は部員数29人でベスト8に進出した長崎北陽台。バックスは主力が多く残っており頼もしい。県新人では準優勝だった群馬・太田は、推薦枠で初センバツ。創部は1899年の慶應に次いで、日本で2番目に古い1907年(旧制太田中時代)だ。

◆Eグループ

  • 桐蔭学園(神奈川/17大会連続18回目)
  • 大分東明(大分/初出場・実行委員会推薦枠)
  • 尾道(広島/7大会連続12回目)
  • 黒沢尻工業(岩手/3大会連続4回目)

桐蔭学園は3連覇を目指す優勝候補。関東新人の決勝で、昨季花園ベスト4に躍進した流経大柏(千葉)に完勝(47○12)した。U17日本代表に選抜された伊藤大祐、NO8佐藤健次などタレントが揃う。大分東明は2月の県新人で、大分舞鶴の28連覇を阻止(36○5)した。九州新人では6位。西の推薦枠で、歴史を塗り替えたメンバーがやってくる。

尾道は中国2位で7年連続出場。中国新人決勝で敗れた石見智翠館には、昨季花園(2回戦)でも退けられた。経験を積んで冬に備えたい。黒沢尻工業は積雪のため延期された東北3位決定戦で、青森山田に19-14で競り勝ち東北3位に入った。

◆Fグループ

  • 京都成章(京都/2大会ぶり8回目)
  • 早稲田大学系属早稲田実業(東京/初出場)
  • 高知中央(高知/初出場)
  • 秋田工業(秋田/4大会連続11回目)

京都成章は強豪ぞろいの近畿ブロックを1位通過。NO8村田陣悟など強力な大型フォワードに加え、バックスのスキルも高い優勝候補だ。昨季は82年ぶりの花園出場を果たした早稲田実業は、今年はセンバツに初出場。快挙が続いている。

高知中央は四国1位でセンバツ初出場。四国新人の第1ブロックで松山聖陵に38-10と快勝した。2011年以来の花園出場へ地力をつけたい。秋田工業は、東北新人で両校優勝(※積雪により決勝中止)だったが、東北2位でセンバツへ。昨年の花園予選決勝で敗れた県内のライバル・秋田中央を超えるべく、強豪としのぎを削る。

◆Gグループ

  • 中部大学春日丘(愛知/3大会連続10回目)
  • 高鍋(宮崎/3大会連続5回目)
  • 関西福祉大学金光藤蔭(大阪/初出場・実行委員会推薦枠)
  • 本郷(東京/8大会ぶり2回目)

決勝トーナメントの常連・中部大春日丘は、東海ブロック決勝で、同じ愛知の名古屋に89-0というビッグスコアで圧勝。東海1位で乗り込んでくる。高鍋は九州ブロックの2回戦で東福岡に敗れ、九州5位でセンバツ切符を獲得した。

大阪の関西福祉大学金光藤蔭は、西の推薦枠で嬉しい初出場だ。本郷は昨年8年ぶり10度目に花園出場を果たしたが、センバツにも8年ぶり2回目の登場。前回の第11回大会は2勝を挙げたが、佐賀工に敗れて決勝トーナメント進出はならなかった。歴史は変わるか。

◆Hグループ

  • 天理(奈良/3大会連続8回目)
  • 流通経済大学付属柏(千葉/3大会連続13回目)
  • 大分舞鶴(大分/4大会連続12回目)
  • 北越(新潟/初出場・実行委員会推薦枠)

混戦も予想されるHグループ。近畿3位の天理は、近畿を制覇した京都成章をあと一歩まで追い詰めた。根比べなら負けないチームだ。選抜ベスト4の昨季は、花園でも部史上初のベスト4を達成した流経大柏。桐蔭学園に比肩する全国トップに定着できるか。勝負の2019年は関東2位で出場する。

県新人で大分東明に敗れた大分舞鶴だが、九州4位で12回目のセンバツ出場。第10回大会以来の決勝トーナメント進出でステップアップしたい。新潟の北越は、昨年の県予選で準優勝。新潟2位として力をつけており、東の推薦枠で初出場する。

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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