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ラグビー コラム 2019年3月5日

カンファレンス内の首位攻防戦は見逃せない スーパーラグビー2019 第4節プレビュー

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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スーパーラグビー2019は、3月8日~10日、第4節の7試合が行われる。3節を終えて全勝はニュージーランド(NZ)カンファレンスのクルセイダーズのみ。三連覇を狙う王者はオールブラックスの選手を休ませながら白星を重ねている。第3節ではオーストラリアカンファレンスのレッズと対戦し、22-12とスコアこそ開かなかったが、安定したセットプレー、60%以上のボール支配率で勝利した。新鋭FBウィル・ジョーダン(21歳)、オールブラックスのCTBジャック・グッドヒュー(23歳)の活躍も目立った。

クルセイダーズは今節、第3節でサンウルブズに敗れたチーフスを地元クライストチャーチで迎え撃つ。同じくNZカンファレンスでは、クルセイダーズを追うハリケーンズ対ハイランダーズが対戦。オーストラリアカンファレンスのレベルズ対ブランビーズ、南アフリカカンファレンスのシャークス対ブルズは、いずれもカンファレンス内の首位攻防戦だ。どの試合も見逃せない。

今季初勝利、アウェイで史上初の勝利を収めたサンウルブズは、今節はNZ最大の都市オークランドでブルーズと戦う。このところNZカンファレンスで低迷するブルーズだが、今季は、元オールブラックスで常勝軍団クルセイダーズのFBとして活躍したレオン・マクドナルドがヘッドコーチに就任し、立て直しを図っている。マクドナルドは、ヤマハ発動機ジュビロ、近鉄ライナーズでもプレーしており、脳震盪の影響で2010年に引退し、その後は指導者の経験を積んできた。1996年、1997年、2003年にスーパーラグビーを制した名門ブルーズを蘇らせることができるか、その手腕に注目が集まっている。

前節は南アフリカカンファレンスのジャガーズに敗れて3連敗となっているが、パスを多用してボールを大きく動かし、攻める時間は圧倒していた。トライまで持っていけなかったのだが、サンウルブズとしては防戦一方になるのは避けたい。現時点でメンバー編成は未定だが、オールブラックスの若きトライゲッター、WTBリーコ・イオアネ(21歳)を擁し、日野レッドドルフィンズでもその能力の高さを披露したSHオーガスティン・プル、オールブラックスで102キャップのマーア・ノヌらがおり、調子に乗せてしまうと怖い相手だ。

ゲラード・ファンデンヒーファー

スーパーラグビー公式のチーム・オブ・ザ・ウィーク(第3節のベスト15)に選出されたゲラード・ファンデンヒーファー

サンウルブズは、チーフスに勝ったものの前節に続いて主力に負傷者が出た。攻撃のテンポを作るSH茂野海人、俊足CTBシェーン・ゲイツだ。メンバー補強のため、LOカラ・プライアー、SH内田啓介、CTBシオネ・テアウパが追加招集され、ニュージーランドに向かった。どの選手もサンウルブズに帯同するか、ラグビーワールドカップトレーニングスコッドで練習しており、スムーズに合流できるだろう。カラ・プライアーは昨年まで3シーズンはブルーズに所属していた。出場すれば古巣との対戦となる。

スクラム、ラインアウトを安定させ、素早い仕掛けでブルーズを翻弄。チーフス戦で課題になった反則の多さを改善し、今季2勝目をつかみとりたい。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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