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ラグビー コラム 2019年3月4日

南アフリカでは4季ぶり勝利のアップセット。スーパーラグビー2019「ライオンズ×ブルズ」

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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■ライオンズ(南アフリカ)×ブルズ(南アフリカ)
■スーパーラグビー2019第3節/3月2日(土)/南アフリカ・ジョハネスバーグ
■昨季準優勝のライオンズ。昨季12位のブルズとのホームゲームは意外な結末。

ライオンズ vs. ブルズ

サンウルブズのチーフス撃破ほどの衝撃度はないものの、SNSでは、第3節ライオンズ×ブルズの結果もアップセット(番狂わせ)と受け止められているようだ。

3年連続準優勝のライオンズ(1勝1敗)は、今季初のホームゲームで、昨季12位のブルズ(1勝1敗)を迎えた。

ライオンズのファンにとって、近年のブルズは格下だ。

3度の優勝(2007,2009,2010)を誇るブルズだが、昨季は6勝10敗でカンファレンス最下位。一方のライオンズは9勝7敗で首位通過した。

対戦成績ではライオンズが4連勝中。ブルズが最後に勝ったのは、4シーズン前の2015年5月2日(ブルズ35-33ライオンズ)にさかのぼる。

しかし晩夏のジョハネスバーグで、ブルズは力でライオンズを上回った。

試合は序盤からブルズのペース。前半の多くを敵陣に居座って猛攻した。

一方のライオンズは敵陣に入ってもラインアウトの連係ミス、ブルズの好守により自陣へ後退。下がった自陣のブレイクダウンで反則を犯す悪循環に陥る。

ここで南アフリカ代表でも10番を背負うブルズのSOハンドレ・ポラードが、前半14、27分に連続PG成功。ブルズが6点をリードする。

前半28分には南アフリカ7人制代表から15人制挑戦のWTBロスコ・スペックマンが、ラインアウトのサインプレーから突破。

最後は昨年クボタでもプレーした今季新加入のNO8ドゥエイン・フェルミューレンが今季自身初トライ(ゴール成功)。前半38分にPGで加点し、ブルズが14点リードで後半へ向かった。

ライオンズの初得点は後半8分だった。

ブルズのPG加点によりビハインドを17点に広げられたが、ブルズの反則が増え始めると、敵陣でのチャンスが拡大。

右ゴール前ラインアウトから、フォワードが突進を繰り返し、新加入のPRカール・サディーがグラウンディング(ゴール不成功)。5-14

このまま主導権を握りたいライオンズだったが、英サラセンズから加入したブルズのHOスカルク・ブリッツのジャッカルに遭うなどし、得点を重ねることができない。将来性溢れるブルズの若手SHアンブローズ・パピエーの好守も光った。

逆にブルズは後半18、23分にSOポラードが連続PG成功。リードを18点(23-5)に広げる。

一方のライオンズは、昨季までの迫力満点のアタックを披露できない。

後半26分にはFLマヌス・スクーマンがピック&ゴーで独走、キャリアーとしても重宝するPRディラン・スミスがゴール下にトライを決めるが、組織的なアタックではなかった。

NTTコムでもプレー経験のあるライオンズのSOエルトン・ヤンチースはこの日、スーパーラグビー1000得点まであと「4」に迫っていた。

しかしこの日の得点は、後半26分のトライ後コンバージョンの2点のみ。チームの攻撃力低下を印象づける結果となってしまった。

さらにブルズは後半35分、相手ミスからFBウォリック・ヘラントが左隅にトライを決めて、勝負が決まった。

30-12で勝利したブルズは2勝1敗。ライオンズは1勝2敗となった。

第3節を終えて唯一の2敗チームとなったライオンズは、まさかのカンファレンス最下位に。

一方のブルズは4チームが2勝1敗で並んだ状況で、得失点差によりカンファレンス2位につけている。

南アフリカ代表“スプリングボクス”が2度目のワールドカップ優勝国となった2007年は、ブルズが南アフリカ勢としてスーパーラグビーを初制覇した年でもあった。

南アフリカ代表は国際舞台でも存在感を増しており、もしもブルズが4度目の頂点に立つようなら、スプリングボクスにとっても追い風となるだろう。

果たしてブルズの実力は本物か――。“古豪”脱却へ、ブルズの今後に注目だ。

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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