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スーパーラグビーは第3節を迎える。日本を本拠地とするヒトコム・サンウルブズ(オーストラリアカンファレンス)は現在、ニュージーランド遠征中。
3月2日(土)にFMGスタジアム・ワイカトでニュージーランドカンファレンスの強豪で過去に2度優勝を経験しているチーフスと激突する。
サンウルブズは先発15人中、12人が日本代表として2019年に出場する可能性がある選手。
チーフスもベンチに今年入団した東海大学4年で日本代表3キャップのWTB(ウィング)アタアタ・モエアキオラが入り、ワールドカップに向けたアピールの場としても注目される試合となりそうだ。
スーパーラグビー参入4年目となるサンウルブズは、開幕戦はホームのひとつシンガポールで、南アフリカのシャークスに10-45で大敗。先週の国内開幕戦はスクラム、ディフェンスで奮闘してワラターズとクロスゲームを演じたが、30-31で敗れた。
一方のチーフスはホームで迎えた開幕戦で、ニュージーランドのライバルハイランダーズに27-30で惜敗。先週はアウェイでオーストラリアの強豪ブランビーズに17-54と大敗してしまった。
まず、サンウルブズのメンバーから見ていこう。共同キャプテンのひとりPR(プロップ)クレイグ・ミラー、4年連続サンウルブズで戦っているFL(フランカー)エドワード・カークがケガのため、遠征メンバーから外れた影響もあり、先発は前の試合と7人が替わった。
FWは元チーフスのPR(プロップ)山下裕史が前の週から引き続いて先発するが、PRパウリアシ・マヌとHO(フッカー)坂手淳史は控えから先発にまわった。
日本代表のレジェンド37歳のLO(ロック)トンプソン ルークは3試合連続先発し、もうひとりのLOには先週の試合で途中出場ながら調子の良かったヘル ウヴェが入った。
バックローはケガのエドワード・カークに替わり、練習生から正式なスコッドになったFL(フランカー)松橋周平、そして好調を維持しているFLツイ ヘンドリックとNO8(ナンバーエイト)ラボーニ・ウォーレンボスアヤコの2人が先発に名を連ねた。
ハーフ団は3週連続SH(スクラムハーフ)茂野海人と、キックの名手SO(スタンドオフ)ヘイデン・パーカーの2人だ。強気のリードとキックによるゲームメイクに期待したい。
CTB(センター)陣は満を持して、昨年のスーパーラグビー全体のベスト15のマイケル・リトルと、日本代表候補のシェーン・ゲイツがコンビを組む
バックスリーは、WTBにはサンウルブズ初キャップとなるヘンリー・ジェイミー、前の試合で2トライを挙げたゲラード・ファンデンヒーファー、FB(フルバック)には万能BK(バックス)で攻撃的なジェイソン・エミリーが入った。
今年初のニュージーランド勢の対戦にあたり、スコット・ハンセンHC(ヘッドコーチ)代行は「今週末の試合を非常に楽しみにしています」。
「チーフスは優勝を経験しているチームであり、誇り高い組織です。前回の試合もそうでしたが、我々にとってはひとつの大きなチャレンジであり、この機会でチームは成長できると信じています」と力強く語った。
共同キャプテンのCTBリトルは「非常に厳しい試合になると思っています。ここまで彼らは2敗し、我々との試合では必ず勝ちに行く、という気持ちで挑んでくるでしょう」。
「ミラーとカークがツアーに参加していないことは非常に残念ですが、そこの穴を埋めてチーフスに挑む準備はしっかりとできています」と今年、初勝利を目指して意気込んだ。
それでは次にチーフスのメンバーを見ていこう。先週から先発は7人が代わった。
FW(フォワード)はHOサミソニ・タウケイアホが初先発で、今年度神戸製鋼でもプレーしたPRエイデン・ロス、ネポ・ラウララに代わって、同じくオールブラックス経験者のPRアンガス・タアヴァオとフロントローを構成する。
控えHOブラッドリー・スレーターは、出場すればスーパーラグビー初キャップとなる。LOは先週の試合で100キャップを達成したオールブラックスのブロディ・レタリック、マイケル・アラダイスがコンビを組む。
FLはミッチェル・ブラウンとミッチェル・カーピック、NO8には前節の脳しんとうの影響で欠場となるタイラー・アードロンにかわり、タレニ・セウが先発する。
BKを見るとハーフ団は、SHはブラッド・ウェバーが先発復帰し、オールブラックスのSOダミアン・マッケンジーとコンビを組む。
CTBはアントン・レイナート ブラウンに替わってオービン・レガーが、トゥームア・マヌは前節に続いて13番を付ける。
バックスリーはWTBエテン・ナナイ セトゥーロ、先週初トライを挙げたモエアキオラは控えに入り、ショーン・ワイヌイがスターターに名を連ねた。FBは先週と同じくショーン・スティーブンソンが入った。
アタックコーチのタバイ・マットソンは、「今週末、私たちはトレーニングで取り組んできたことを集約して、それをゲームで実践する必要がある。サンウルブズは強敵であり、私たちは彼らを軽く見ていない」。
「彼らは先週ほとんど勝利を掴みそうなところまで行って、私たちと同じように傷ついている。必要なのは基本的なことを正しく行うことだけだ」と基本を徹底してプレーすることを誓った。
ともに開幕から連敗しており、何としても白星を挙げたいところだ。過去の対戦成績は、2017年はチーフスがホームで27-20と接戦で勝利し、2018年はチーフスがアウェイの東京で61-10と快勝し2勝0敗。やはり、ホームチームが有利か。
ただ、サンウルブズは2年前にもハミルトンで接戦をしているだけに、今回の対戦でも最後までクロスゲームに持ち込んで勝機を見いだしたい。
今年初勝利を懸けた、チーフスvs.サンウルブズの一戦は、3月2日(土)午後3:25より、J SPORTS 1で生中継、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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