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ラグビー コラム 2019年2月18日

スーパーラグビー開幕。3連覇を目指す王者クルセイダーズが辛勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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ブルーズvs.クルセイダーズ

ワールドカップイヤーのスーパーラグビーが開幕。2月16日(土)は、復活を目指すブルーズと、王者クルセイダーズの「ニュージーランドダービー」が行われた。

3連覇を目指すクルセイダーズは、主将のLO(ロック)サム・ホワイトロック、オールブラックスの主将のNO8(ナンバーエイト)キアラン・リードら一部主力は休養中。

それでも司令塔のSO(スタンドオフ)リッチー・モーウンガ、パナソニックでもプレーしたゲームキャプテンFL(フランカー)マット・トッド、CTB(センター)ライアン・クロッティらオールブラックスのメンバーが先発。

一方、過去3年間、ニュージーランド勢で唯一プレーオフに進出できていないブルーズは、今年こそチームを立て直すべく、レオン・マクドナルド新HC(ヘッドコーチ)が就任。

若きオールブラックスのエースWTB(ウィング)リーコ・イオアネ、その兄でこの試合でスーパーラグビー50キャップとなったNO8アキラ、フランスのトゥーロンからスーパーラグビーに復帰して、再びニュージーランド代表入りを目指す、36歳のベテランCTBマア・ノヌーらが先発した。

ブルーズの本拠地オークランドのイーデン・パークでキックオフされた試合は、序盤からCTBノヌーの力強い突破などでホームのブルーズが攻勢をかけるも、クルセイダーズが堅いディフェンスでしのぐ展開となる。

攻防が10分ほど続いた後、13分、まずはブルーズがSOオテレ・ブラックのPG(ペナルティゴール)で3点を先制する。

だが、そこから今度はクルセイダーズが、FLトッドがチャンスを作ると、18分、ブルーズの反則を誘い、敵陣22mでのクルセイダーズボールのスクラムとなると、SH(スクラムハーフ)ブリン・ホールが出したボールをSOブラックがクロスキック。

ブルーズのFB(フルバック)マイケル・コリンズがこぼしたボールを、クルセイダーズWTBマナサ・マタエレが押さえてトライ。クルセイダーズは5-3と逆転に成功。

22分、ブルーズもクルセイダーズのラインアウトのミスから再びPGを狙うも外れてしまい、逆転できない。一方でクルセイダーズも直後の24分にSOモーウンガがPGを外し、追加点を挙げられなかった。

しかし、28分、ブルーズがモールでのコラプシングでFLトム・ロビンソンがシンビンで10分間の一時退場になり、クルセイダーズはペナルティトライを得て、12-3とリードを広げる。

前半終了間際、ブルーズもWTBメラニ・ナナイの突破からNO8イオアネがトライラインを越えたが、ヘルドアップでノートライ。そのまま前半は、12-3とクルセイダーズリードで終えた。

後半もホームのブルーズが積極的にアタックを試みる。2分、ブルーズ陣内40mの地点で、クルセイダーズのFLジョーダン・タウファがこぼしたボールを、ブルーズWTBナナイが拾い上げ、オフロードでFBコリンズへ。

そしてキャプテンのLOパトリック・トゥイプロトゥにパスが渡り、そこから内側にいたNO8イオアネにボールが渡ると、30mを走りきってトライ。SOブラックのゴールも決まり、12-10と2点差まで詰め寄る。

勢いに乗り始めたブルーズは、12分にもNO8イオアネがタックラーを2人かわしてブレイクし、途中から入ったPR(プロップ)オファ・トゥンガファシも相手ディフェンスをはじき飛ばしてトライ。

この日デビューとなったSOハリー・プラマーのゴールも決まり、ブルーズがついに12-17と逆転に成功する。

だが、王者クルセイダーズもすぐさま反撃に転じる。14分、スクラムを起点にSHホール、ブラインドサイドから入ってきたWTBジョージ・ブリッジに渡りゲイン。

最後は大外にいたWTBマテレへロングパスし、マテレがダイブでこの日2本目となるトライ。SOモーウンガのコンバージョンは入らなかったが、17-17と試合をイーブンに戻した。

さらに、24分、クルセイダーズは敵陣ゴール前でのスクラムで再び相手の反則でペナルティトライを得て、24-17と再逆転に成功する。

ところが、クルセイダーズは規律が悪く、ハイタックルで26分にHO(フッカー)ベン・ファネルがイエローカードとなり、1人少ない状況に陥ってしまう。

すると32分、今年度日野でもプレーしたSHオーガスティン・プルが飛び込んでトライ。24-22とブルーズが追い上げるものの、SOプラマーのゴールは外れ、同点に持ち込むことができなかった。

試合終了間際にブルーズは、50mほどのPGで逆転勝利のチャンスを得るも、再びプラマーが外してしまい、試合はクルセイダーズが24-22のままノーサイドを迎えた。

惜しくもホームでの開幕戦勝利を逃したブルーズのマクドナルドHCは、「両チームにとって、浮き沈みのある時間帯、モメンタムがあって非常にいいゲームだったとは思うが、我々が望んだ結果を得ることができず、とても残念な気持ちだ」と肩を落とした。

接戦を制したクルセイダーズのロバートソンHCは「ブルーズは自分たちのやろうとしていることが非常に明確だった。その明確なゲームストラクチャーを遂行するのに適材適所で選手を起用し、それが機能していた。ここ数年よりもずっとよくなっている」と相手を称えた。

敗戦したブルーズは次節、2月23日にアウェイで、開幕戦でサンウルブズに勝利した南アフリカのシャークスと対戦する。

勝利したクルセイダーズは23日、ホームで連勝をかけて、同じニュージーランド勢の強豪ハリケーンズと戦う。

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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