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ラグビー コラム 2019年1月2日

ベスト8は全てシード校。全国高校ラグビー大会3回戦の結果と準々決勝のみどころ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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1月1日の元日、大阪・東大阪市花園ラグビー場で「花園」こと、全国高校ラグビー大会3回戦の8試合が行われ、ベスト8が出揃った。Aシードの桐蔭学園、大阪桐蔭、東福岡を筆頭に、ベスト8の8校はすべてシード校となった。

大阪桐蔭の強力FW(写真は2回戦)

まず、第1グラウンドの結果から見ていきたい。第1試合は優勝候補の一角、Aシードの大阪桐蔭。

SH(スクラムハーフ)秋山良雅(3年)が先制トライを挙げると、その後もFW(フォワード)とBK(バックス)一体となって前に出続けて14トライの猛攻。守っては零封し、玉島を圧倒して90-0で勝利した。

第2試合はBシード同士の対決となった。先制されたものの、天理は試合開始からリアクションがよく、守りも堅く、FWに強みのある中部大春日丘を1トライに抑えた。

また、攻撃でも好機でCTB(センター)山村勝悟(3年)、WTB(ウィング)豊田祐樹(2年)らが、3トライを重ねて21-10で勝利し、3大会ぶりのベスト8進出を決めた。

第3試合も長崎北陽台と茗渓学園というBシード同士の対戦となり、お互いにターンオーバーを繰り返す接戦。得点を取り合う展開となるが、茗渓学園がリード。

だが23分、長崎北陽台のFL(フランカー)山内裕斗(3年)がモールから抜け出しトライを挙げて21-15で逆転し、11シーズンぶりの8強入りを決めた。

4試合目はBシードの流通経済大柏、対するはシード校に勝利して勝ち上がってきた京都成章。

流通経済大柏は前半こそ、7-0と相手のディフェンスの前に苦しんだが、後半はSO(スタンドオフ)家村健太(3年)を軸にキックやループパスをつないだ展開などで崩して6トライ。45-14で快勝した。

【第1グラウンド】
☆:Aシード ★:Bシート

☆大阪桐蔭(大阪第1)90-0玉島(岡山)
★天理(奈良)21-10★中部大春日丘(愛知)
★長崎北陽台(長崎)21-15★茗渓学園(茨城)
★流通経済大柏(千葉)45-14京都成章(京都)

突破する桐蔭学園NO8佐藤(写真は2回戦)

第3グラウンドは1試合目、Aシードの優勝候補の桐蔭学園が、ノーシードながら勝ち上がってきた石見智翠館の挑戦を受けた。

桐蔭学園は相手に接点とディフェンスでプレッシャーを受けて一時、リードを許したが、相手のシンビン(10分間の一時的退場)中に、WTB佐々木隼、途中出場のCTB江川剛人(ともに3年)がトライを挙げて試合を有利に進めて43-17で勝利した。

2試合目はBシード同士の常翔学園vs.黒沢尻工業の対戦となった。地元・常翔学園の有利が予想されたが、東北王者の黒沢尻工業もモールでトライを重ねて一時はリードした。

しかし、徐々に常翔学園のペースとなり、HO(フッカー)高井翔太が2トライを挙げるなど逆転。結局、8トライを挙げた常翔学園が、50-28で勝利した。

3試合目はBシードの報徳学園が、FWに強みがあり2回戦でシードバックに成功した国学院栃木と対戦した。

試合序盤からCTB宮嵜隼人(3年)、FB(フルバック)山田響(2年)ら、BKの展開力やスキルで勝る報徳学園が有利に進め、9トライを重ねて57-19で快勝した。

4試合目はAシードで王座奪還を狙う東福岡が、ノーシードながら3回戦に進んだ八幡工業のチャレンジを受けた。

試合序盤からスピードラグビーを標榜する東福岡のペースで試合が進み、WTB高本とむ(2年)の4トライを含む、12トライの猛攻を見せて、80-7で圧勝した。

【第3グラウンド】

☆桐蔭学園(神奈川)43-17 石見智翠館(島根)
★常翔学園(大阪第3)50-28 ★黒沢尻工業(岩手)
★報徳学園(兵庫) 57-19 国学院栃木(栃木)
☆東福岡(福岡) 80-7 八幡工業(滋賀)

3回戦の全試合が終わった後、ベスト8に進出したキャプテンによって抽選が行われ、1月3日の準々決勝の組み合わせは下記の通りに決まった。

なお、準々決勝でAシード同士の対戦はなく、「西高東低」と言われて久しい高校ラグビー界だが、ベスト8中6校が西のチームとなった。

10:30 ★長崎北陽台(長崎) vs. ☆東福岡(福岡)
11:55 ☆大阪桐蔭(大阪第3) vs.  ★報徳学園(兵庫)
13:20 ★天理(奈良) vs. ☆桐蔭学園(神奈川)
14:45 ★流通経済大柏(千葉) vs ★常翔学園(大阪第1)

東福岡WTB高本(写真は2回戦)

準々決勝1試合目は、Aシードの東福岡とBシードの長崎北陽台の九州勢同士の激突となった。

両者は2月、6月と九州大会で対戦し、東福岡が43-5、52-10で快勝。攻撃力に長けた東福岡が有利は動かないが、長崎北陽台としては、ディエンスで粘り、まずは僅差の展開に持っていきたい。

2試合目はAシードの大阪桐蔭とBシードの報徳学園という〝関西ダービー〟となった。

両者は3月の近畿大会決勝で対戦しており、大阪桐蔭が56-7で勝利している。FWの力強さ、圧力では大阪桐蔭が有利だけに、報徳学園はFW陣がどこまで踏ん張り、決定力の高いBKにボールを回すことができるかが鍵となろう。

3試合目はAシードの選抜王者・桐蔭学園と、Bシードの選抜大会ベスト4の天理の対戦となった。運動量豊富で、展開力があり、スキルも高く、個々の選手のタックル力もあるなど、互いに似たチームである。

桐蔭学園としてはボールを継続し、しっかりとトライを重ねたい。天理はディフェンスでプレッシャーをかけてペースを握りたいところだ。

4試合目は互いに3回戦で快勝した流通経済大柏と、常翔学園というBシード同士の激突となった。

流通経済大柏は早稲田実業(東京第1)と京都成章(京都)に、FWとBK一体となったプレーで快勝し、力のあるところを見せつけた。

常翔学園もFWもBKも前に出る力があり、桐生第一(群馬)、黒沢尻工業(岩手)を寄せ付けなかった。総合力のある両チームだけに接戦が期待できそうだ。

シード校同士がぶつかる準々決勝4試合は熱戦となることは必至だ。果たして1月5日のベスト4に進むのはどこになるのか。

なお、準決勝の対戦カードは1月3日の4試合目の後、各校の主将によって抽選で決定される。

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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