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ラグビー コラム 2018年11月26日

早稲田、優勝へあと1つ!早慶戦はディフェンスで粘り勝ち。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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今年で95回目を迎えた早慶戦。ここまでともに4勝1敗。関東大学対抗戦の優勝を目指す両校にとって絶対に負けられない一戦だ。

早稲田大学はSO(スタンドオフ)岸岡智樹(教3=大阪・東海大仰星)のロングキックを中心とした巧みなゲームメイクと、帝京大学戦から修正したディフェンスでプレッシャーをかけ続け、慶應義塾大学に攻撃のリズムを作らせない。

しかし、早大も黒黄のカベがなかなか打ち崩せず、我慢の時間が続く。FB(フルバック)河瀬諒介(スポ1=大阪・東海大仰星)ら自慢のBK(バックス)陣が躍動し、リードを奪うと、終盤の慶大の猛攻を振り切った。21-14。伝統の一戦は今年もロースコアの接戦となった。

慶大のキックオフで始まった前半。「想定以上にプレッシャーをかけられた」(相良南海夫監督、平4政経卒=東京・早大学院)というように早大は自陣に攻め入られながらも、ラインアウトのディフェンスで慶大の攻撃の芽を摘んでいく。

DG成功で祝福を受ける岸岡

試合は一進一退の様相を呈したが、早大は思わぬ形で先制に成功する。前半24分、慶大のドロップアウトからハーフウェイライン手前でボールを受けた岸岡がDG(ドロップゴール)を選択。

「賭けでした」(岸岡)。勢いよく蹴り出された楕円球がポールの中央に吸い込まれると、秩父宮はどよめきに包まれた。

これで勢いに乗った早大は、29分に素早いカウンターアタックから相手のハンドを誘発、左ゴール前ラインアウトからモールで押し込みトライを決める。

さらには前半終了間際、ゴール正面からのPG(ペナルティゴール)をSH(スクラムハーフ)齋藤直人(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が確実に決めて、スコアは11-0。ボールの支配率はほぼ互角ながら、慶大を無得点に抑えて試合を折り返した。

後半5分に敵陣22mラインから左右に大きく展開され、そのまま失トライ。これで11-7と、4点差に詰め寄られてしまう。しかし、粘り強いディフェンスを続けていれば、早大には頼もしいBK陣がいる。流れは渡さない。

12分には河瀬が右ライン際に抜け出すと、オフロードパスを受けたWTB(ウィング)長田智希(スポ1=大阪・東海大仰星)が駆け上がり、最後はフォローに入った齋藤がインゴール右隅に飛び込んだ。

追加点となるトライを挙げた中野将

28分にはCTB(センター)中野将伍(スポ3=福岡・東筑)がトライを決め、21-7とする。この時点で試合時間は残り12分。早大に勝利の予感が漂う。しかし、ここ4年間接戦が続いている早慶戦。慶大も意地をみせる。

33分にモールトライを決められ7点差とされると、ロスタイムにはゴール前まで攻め入られてしまう。ここでトライを決められれば同点の窮地。これをディフェンスで何とか防ぎ切った早大。

最後はマイボールスクラムからボールを外に蹴り出し、ノーサイド。その瞬間ベンチからは選手たちが飛び出し、選手全員で歓喜に沸いた。

『ディフェンスで勝つ』。この1年、チームとして取り組んできたテーマを帝京大戦後に再確認。前へ出るディフェンスをチーム全員が徹底することで慶大に思うような攻撃をさせなかったことが勝利につながった。

敗戦を確かな糧とし、宿敵・慶大を撃破した早大。12月2日には明治大学と優勝をかけて対決する。「全力で勝ちに行く」(中野将)。2010年以来、8年ぶりの対抗戦優勝まで、あと1勝だ。

文:萩原大勝/写真:石塚ひなの、千葉洋介(早稲田スポーツ)

・12月2日(日)午後1:50 早稲田大学 vs. 明治大学
※J SPORTS 1生中継&J SPORTSオンデマンドLIVE

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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