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勝てば2位以上が確定し、大学選手権出場が決定する一戦。試合前、アップをするメンバーの背中を押す仲間たちのひときわ大きな声がスタジアムに響く。
前節、立命館大学戦での敗戦を受け、選手たちはいろいろな想いを胸に1週間、ひたむきに己と戦い続けてきた。
京都産業大学のキックオフで14時、試合が開始。前半11分、ゴール前5mのマイボールラインアウトからモールを形成。
NO8(ナンバーエイト)フェインガ・ファカイ(3年=日本航空石川)が押さえトライ。初戦の同志社大学戦以来の先制点を奪った。FB(フルバック)栢本光(3年=天理)のゴール成功で7-0とする。
16分、相手のキックを前節より2年ぶりのスタメン復帰を果たしたSH貴島由良(3年=京都成章)が止め、反応したSO(スタンドオフ)山内凌雅(3年=関大北陽)が大きくゲイン。
パスを繋いでいき、受けたCTB(センター)田畑凌(4年=報徳学園)がディフェンスを素早く交わしトライを決めた。
23分には左サイドのラックからWTB(ウィング)濱田将暉(4年=京都成章)がパスを受け、ディフェンスを振り払い駆け抜けた。
追いつかれることなくトライを決めると、27分中央付近のラックからパスをつなぐと、テンポよくボールは濱田へ。ゴール右隅へ飛び込んだ。
36分、ゴール前左5mのスクラムからぐんぐん押し込みファカイが押さえてトライ、コンバージョン成功。これが33点目になる。
終了間際、関学大が自陣に攻め込むも、京産大ディフェンスが優勢。一体となった決死のアタックで隙を与えず、前半が終了した。
赤紺の勢いは誰も止められない。後半開始後も試合を優位に進めていった。2分、ラインアウトからモールで押し込みファカイがトライすると、10分にもゴール左中央5mからファカイが相手ペナルティからキックで速攻し、もうワントライ。
27分には10mライン右からバックスで展開し、代わった20番・城間賢(2年=御所実業)が抜け出し中央にトライ。ゴール成功で52-0とした。
何度か自陣に攻め入られても、京産大ディフェンスの層は厚い。昨季は後半ロスタイムでの逆転勝利を飾り、今季もここまで同率2位だった関学大相手に、80分間一度もゴールラインを越えさせなかった。
MOM(マン・オブザ・マッチ)には4トライを挙げ、大量得点の立役者となったフェインガ・ファカイが選ばれた。6節目にして念願のMOM選出に「選ばれて嬉しかった。次の試合、万全で出られるようにがんばる」と喜びを口にした。
また、試合後のキャプテンインタビューで上田克希主将(4年=東海大仰星)は「やりたいことができた試合」と振り返り、「来週、しっかりとやり切って優勝、日本一へと繋げていきます」と駆け付けた約2000人の観衆を前に宣言した。
次週の天理戦、勝利した方が関西リーグ制覇となる。1998年以来、20年ぶりの関西の頂まで、あと1勝。ひたむきに、学生らしく、FW(フォワード)が前に出てBK(バックス)が応える「京産大らしさ」にこだわって―。赤紺の戦いは続く。
文/写真:山内美優(京産大アスレチック)
◆11月24日(土)午後2:00 京都産業大学 vs. 天理大学
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