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11月11日(日)、秩父宮ラグビー場で、98回目を迎える「花園」こと全国高校ラグビー大会(12月27~1月7日、東大阪市花園ラグビー場など)の東京都予選決勝2試合が行われ、第2地区は本郷が目黒学院を28-19で退け、8年ぶり10度目の出場を決めた。
8年ぶりの出場を狙う本郷と連続出場を目論む目黒学院が対戦した決勝。両者は春季大会の準決勝で対戦し、本郷が26-28で敗れていたが、接戦になると予想されていた。
渡邉宣武監督が標榜する「FW(フォワード)とBK(バックス)でボールを活かす」ラグビーが信条の本郷が、序盤からボールを展開し、7分にFW、BKが上手くリンクしてSO(スタンドオフ)吉岡麟太朗(2年)から左サイドのWTB(ウィング)清水鳴哲(2年)に渡りトライ。
14分にはラインアウトからのサインプレーで、HO(フッカー)福澤慎太郎(2年)から、WTB長峰奨真(2年)がトライを挙げて14-0とリードを広げる。
トンガからの留学生もおり、FWの平均体重で5kgほど思い目黒学院も近場を攻めて徐々にペースを掴み、前半終了間際にNO8(ナンバーエイト)タニエラ・ヴァア(2年)がトライを挙げて、14-5で前半を折り返す。
後半も序盤は目黒学院ペースで、12分にFL(フランカー)岩崎燎汰(3年)がFWの密集戦からインゴールでボールを押さえて、14-12と2点差に迫る。
その後はお互いにトライを取り合って21-19で迎えた25分、本郷はスクラムから右に展開して、WTB長峰がトライ。SO吉岡がゴールを決めて28-19とし、そのままノーサイド。本郷が8年ぶりに花園出場を決めた。
本郷の渡邉監督は「(8年ぶりの優勝は)言葉にならないですね。これだけのみなさんに応援していただいたこと、こういった舞台でプレーをさせていただいたこと、そしてこの決勝が永遠のライバルかもしれない目黒学院と戦えたことが嬉しくて楽しくて……。そんな決勝戦でした」と熱戦を振り返った。
高校からラグビーを始めたが、1つ上の先輩たちに指名されてキャプテンを務めるNO8島田は「(花園という)夢にしていた舞台に立てることが決まったので嬉しいです」とコメント。
そして、「前半の入りは良かった。前半の後半に取られてしまって、後半の入りも1本取られたが、それでもだいたい納得できる結果には終わったかな」と笑顔を見せた。
「目標は、1つ1つ勝って、できれば1月7日(の決勝を)を戦って、その1週間後のセンター試験を受けて、全員が志望校に合格すること」と渡邉監督が言うように、「文武両道」を謳う本郷は、3年生は1人を除き大学受験を控え、受験勉強をしながらも全国大会に挑む。
今年の「花園」こと全国高校ラグビー大会は、来年のワールドカップのために改修された東大阪市花園ラグビー場を中心に、12月27日から来年の1月7日まで行われる。
東京代表の2チームは、本番までしっかりと準備を整えて上位進出することができるか。
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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