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大勝の一方で、課題が残る試合となった。前半開始早々にWTB(ウィング)朝倉健裕(スポ科1=御所実業)のノーホイッスルトライで先制したものの、直後中央にトライを許し、同点に追いつかれる。
HO(フッカー)平田快笙主将(環境4=大東大一)も「怠慢になってしまった」と反省したように、この『試合の入り』という課題は今後、強豪との対戦を前に改善が必要だ。
もう一つは、終了間際の失点。後半39分、自陣で中央にラインアウトモールを組まれると、数メートル押されたところで逆目に展開され、3トライ目を喫してしまう。
直前まで敵陣でプレーしながらもペナルティを犯してしまい、ボールが相手に渡り失点につながった。選手が多く入れ替わっていたとはいえ、最後のピンチで失点を防げるかどうかは、接戦をものにするためのカギとなる。
課題が残った一方で、個々の活躍も光った。この試合で13トライ中10トライを挙げたBK(バックス)の中でも、特にFB(フルバック)の鈴木匠(スポ科2=札幌山の手)に注目してみたい。
中央戦でハットトリックの活躍を見せた鈴木は、鋭いステップワークを持ち味とする。だが、この試合ではステップに加え体の強さを見せる場面が目立った。
まずは前半29分、中央のハイパントを自陣でキャッチした鈴木は、そのまま自分で仕掛け、中央のディフェンスラインをブレイク。そのままゲインすると、最後はSH(スクラムハーフ)南昂伸(社経1=御所実業)のトライにつながるラストパスを放った。
後半20分にも再び鈴木がラインブレイク。トライを防ごうと相手がタックルに迫るも、鈴木はそれを難なく弾き返し、トライゾーンに飛び込んだ。
「(これまでのリーグ戦で)まだ1個もトライがなかっただけに、トライ出来て良かった」と振り返った鈴木。朝倉と土橋永卓(環境4=秋田中央)を加えたバックスリーは、強力FW(フォワード)にも劣らない脅威となるはずだ。
次戦の相手は、ここまで3勝1敗の法政大学。各ポジションに高校時代からの実力者を揃え、「BK(バックス)が良いチーム」と平田主将が評する法政に対し、本学はディフェンスでペナルティを犯さないようにしたい。
青柳勝彦監督は中央戦の試合後も、「油断してはいけない」とリーグ戦開幕前から変わらぬキーワードを発し続けている。
この試合ではNO8(ナンバーエイト)アマト・ファカタヴァ(外英4=ティマルボーイズ高)がスタンドから試合を観戦していたが、これから強豪との対戦を控え、主力の負傷離脱は大きな痛手だ。
リーグ戦も残すところあと3試合となり、佳境を迎えている。『大学日本一』という頂を目指し、モスグリーン軍団は一戦一戦油断せず、まずはリーグ戦2連覇へと歩を進めていく。
大東文化大学と法政大学の一戦は、10月28日(日)午後2:00から、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
文:姜亨起/写真:馬場修平(スポーツ大東)
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