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ラグビー コラム 2018年10月22日

プレーオフ最後の1枠はNTTコム。強力スクラムで宗像サニックスに快勝。

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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NTTコム×宗像サニックス

NTTコム×宗像サニックス

土壇場で順位を逆転し、NTTコムが最後の1枠に入った。

2018年度のトップリーグはリーグ戦最終節(第7節)。前節で1位~8位トーナメントに進出する7チームが決まり、残る1枠はレッドカンファレンスの4位のみとなっていた。

4位スポットを狙ったのは3チーム。

3勝3敗(勝ち点14)で4位のNEC。そのNECに勝ち点で並ぶものの、勝利数で負けている2勝4敗(勝ち点14)の5位NTTコム。6位で3勝3敗(勝ち点12)の豊田自動織機。

運命の第7節で、NTTコムは10月20日(土)、午前11時30分から東京・秩父宮ラグビー場で、6敗の宗像サニックスとの対戦。

NECはその1時間30分後の午後1時から、5勝1分の神戸製鋼とアウェーで対戦。豊田自動織機は同時刻、愛知で4勝1分1敗のトヨタ自動車とのダービーマッチに挑んだ。

NECは神戸製鋼からボーナスポイント付き勝利の勝ち点「5」を奪えば、文句なしに8強進出が決定する状況。

豊田自動織機はダービーマッチを制した上で、NEC、NTTコムがともに負ければ、確実に8強行きの切符を手にする。ただ一足早くキックオフするNTTコムが宗像サニックスに勝った時点で、8強への道は断たれる。

今季6敗の宗像サニックスはここまで勝ち点を奪えておらず、下馬評ではNTTコム有利。しかし注目ゲームの先制点は、宗像サニックスだった。

宗像サニックスは前半12分、得意のバックス展開から、WTBアンドリュー・エブリンハムのオフロードパスが決め手となり、FL濱里祐介がトライ(ゴール失敗)。

5点を追うNTTコムは、得点機にハンドリングエラーなどで攻撃権を失う展開。しかし今季好調のスクラムで優勢となって主導権を握り返すと、前半31分、スクラムを足場としてHO三浦嶺がゴール脇にトライ。

さらに前半ロスタイム。

宗像サニックスは自陣ゴール前スクラムでコラプシング。ボールをタッチに出せば前半終了の状況から一転ピンチとなり、ここでNTTコムがスクラムトライ。前半を14-5で折り返した。

スクラムを強固な足場にしたNTTコムの勢いは止まらず、後半9分には今季初先発のSH湯本睦が右スミに押さえた。

さらに後半21分には途中出場したルーキーWTB石井勇輝が、左隅で数的有利を仕留める。東洋大卒のルーキーのトップリーグ初トライで26-5とし、3トライ差をつけてボーナスポイント圏内に。

しかし宗像サニックスの藤井雄一郎監督が「うちの課題はモールのディフェンスとスクラム。他の部分では対等にやれている」と語った通り、得点機ではスキルの高いバックス、FW陣の圧力を活かして猛攻。

後半32分には、今季サンウルブズで活躍したLOジェームス・ムーアが連続攻撃からトライ。同じく狼軍団の一員だったSOジェイソン・エメリーのキック成功で14点差(12-26)に。

しかしスクラムでの劣勢からピンチになる展開は続いた。

NTTコムは後半40分、敵陣でのマイボールスクラムからペナルティを奪い、アドバンテージを得たままNO8ラーボニ・ウォーレンボスアヤコが左中間にチーム5トライ目。

そしてフルタイムのホーン。31-12で勝利し、3トライ差以上の勝ち点「5」も獲得したNTTコム。

この時点で豊田自動織機の8強進出はなくなり、また試合終了後の14時50分頃、秩父宮内クラブハウスでの懇親会の最中、NECが神戸製鋼に31-48で負けたとの知らせが届き、NTTコムはサポーターと共にプレーオフ進出を祝った。

元自衛官でこの日宗像サニックスのゲーム主将を務めたLO福坪龍一郎は、「リーグ最終節でどうしても勝ちたかったのですが、誰の目から見てもスクラムでやられていました。一ヶ月スクラムの準備をしたいと思います」と語った。

宗像サニックスは12月1日(土)、順位決定トーナメント1回戦で、ホワイトカンファレンス5位のHondaと愛知・パロマ瑞穂ラグビー場で対戦。今季トップリーグ初勝利を目指す。

一方、3勝4敗としたNTTコムのロブ・ペニーHCは「スクラムがかなり良かったです。修正しなければいけないのはボールセキュリティー。あとはディフェンスがソフトな部分がまだあるので、そこを修正してこの先戦っていきたいです」

「ただボーナスポイント付きの勝ち点『5』を得ることができたので、そこは選手を褒め称えたいと思います」と勝利を味わっていた。

8強入りを決めたNTTコムは12月1日(土)、ホワイトカンファレンス首位通過のヤマハ発動機と、静岡・ヤマハスタジアムで相まみえる。

接戦も多く白熱したリーグ戦は幕を閉じた。トップリーグは1か月のカップ戦期間を経て、いよいよ順位決定トーナメントへ移る。

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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