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トップリーグ2018-2019のレギュラーシーズンは今週末に最終節(第7節、10月20日)を迎える。第6節を終え、1位~8位決定トーナメントに進出する7チームが確定。残る枠は「1」、これをレッドカンファレンス4位のNEC、5位のNTTコム、6位の豊田自動織機が争うことになった(※順位表は文末)。
第7節は、NECは神戸製鋼、NTTコムは宗像サニックス、豊田自動織機がトヨタ自動車と戦う。今季の戦績だけで予想すれば、NTTコム有利だが、今季一度も良いゲームができていない宗像サニックスが力を発揮する可能性もある。5位以下になれば、9位~16位決定トーナメントに回り、1回戦で負ければ入替戦出場だ。トップチャレンジには、NTTドコモレッドハリケーンズ、近鉄ライナーズらの実力あるチームが虎視眈々と再昇格を狙っている。入替戦回避のためにも順位を上げておきたい。
トーナメントの組み合わせは、レッド1位対ホワイト4位、レッド2位対ホワイト3位というように、たすき掛けだ。第6節までの順位のままなら、レッド2位のパナソニックと、ホワイト3位のサントリーという昨シーズンの決勝カードがいきなり実現することになる。ただし、上位陣も順位が入れ替わる可能性はある。大阪の万博で行われるヤマハ発動機と、第6節で全勝のパナソニックを破ったリコーとの対戦は注目だ。もし、リコーが勝って、パナソニックもキヤノンに勝てば、パナソニックが1位に返り咲く可能性もある。
予想を難しくしているのは、第7節のプロテクト制度だ。秋の日本代表メンバーに入った選手は、第7節はプレーしない。もっとも多くの選手を送り出すパナソニックはPR稲垣啓太、SO田中史朗、CTB松田力也、WTB福岡堅樹ら主力9選手が不在になる。加えて、堀江翔太ら負傷者もいる。第7節でパナソニックと対戦するキヤノンもHO庭井祐輔、LOアニセ サムエラ、SO田村優がプロテクトされる。両チームとも、救済策として外国籍選手を追加できるが、いつも通りの戦い方ができるかは未知数だ。
第7節は選手層の厚さ、チームとして意思統一ができているかどうかが問われる。個人記録の争いも注目だ。得点記録は、1位サム・グリーン(豊田自動織機、53点)、ライオネル・クロニエ(トヨタ自動車、53点)、3位ダン・カーター(神戸製鋼、51点)、4位ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタ、50点)、5位山沢拓也(パナソニック、49点)が僅差で争う。トライ記録も、1位レメキ ロマノラヴァ(Honda、8)、2位ヘンリー ジェイミー(トヨタ自動車、7)、3位岡田優輝(トヨタ自動車、6)、日野剛志(ヤマハ発動機、6)、リチャード・バックマン(神戸製鋼、6)とこちらも競っている。レメキとヘンリーが日本代表メンバーでプロテクトされるため、3位の選手たちにチャンスがある。
来年のラグビーワールドカップに向かう強化の中で、今シーズンは短縮日程の上に選手のプロテクトもある特別版だが、その中でチャンスをつかむ選手も出てくるはず。特別なシーズンだからこその面白さを楽しみたい。
第6節を終えての順位表
レッドカンファレンス | |||||
---|---|---|---|---|---|
1 | 神戸製鋼コベルコスティーラーズ | 5勝 | 1分 | 0敗 | 勝点25 |
2 | トヨタ自動車ヴェルブリッツ | 4勝 | 1分 | 1敗 | 勝点22 |
3 | サントリーサンゴリアス | 5勝 | 0分 | 1敗 | 勝点21 |
4 | NECグリーンロケッツ | 3勝 | 0分 | 3敗 | 勝点14 |
5 | NTTコミュニケーションズシャイニングアークス | 2勝 | 0分 | 4敗 | 勝点14 |
6 | 豊田自動織機シャトルズ | 3勝 | 0分 | 3敗 | 勝点12 |
7 | 日野レッドドルフィンズ | 1勝 | 0分 | 5敗 | 勝点6 |
8 | 宗像サニックスブルース | 0勝 | 0分 | 6敗 | 勝点0 |
ホワイトカンファレンス | |||||
---|---|---|---|---|---|
1 | ヤマハ発動機ジュビロ | 5勝 | 0分 | 1敗 | 勝点24 |
2 | パナソニック ワイルドナイツ | 5勝 | 0分 | 1敗 | 勝点22 |
3 | リコーブラックラムズ | 4勝 | 0分 | 2敗 | 勝点19 |
4 | クボタスピアーズ | 4勝 | 0分 | 2敗 | 勝点18 |
5 | 東芝ブレイブルーパス | 2勝 | 0分 | 4敗 | 勝点12 |
6 | キヤノンイーグルス | 2勝 | 1分 | 3敗 | 勝点12 |
7 | Honda HEAT | 1勝 | 1分 | 4敗 | 勝点9 |
8 | コカ・コーラレッドスパークス | 0勝 | 0分 | 6敗 | 勝点0 |
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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